犬を飼うということ

Withdog 犬と飼い主の絆について

闘病

飼主が流すもの、それは幸せの血の涙 ~血の涙という思い(2/2)~【闘病の決意と覚悟】

血の涙はなぜ流れる? 文|高栖 匡躬 表紙|老犬アルバム No.85 マロンさん 前記事の中で、愛犬の闘病時の飼い主の心情を、介護経験者であるラフmom(樫村慧)さんが、”血の涙” と表現しました。 普段は使いなれない大げさな言葉――しかしなぜか、その強い…

闘病に向き合う飼い主の葛藤 ~血の涙という思い(1/2)~【誰だってその時は不安】

血の涙という思い - 強い言葉に思えるけれど 文|高栖 匡躬 表紙|老犬アルバム No.95 バーニーさん 愛犬が重い病気にかかると、飼い主は急に不安のどん底に、突き落とされる気分になりますね。筆者もかつてはそうでした。 愛犬の闘病はほとんどの場合は、…

【飼い主の成長】人は犬に育てられている。私はそんな風に思う ~娘の成長と共に歳をとっていく愛犬~

人は犬猫から、色々な事を教えられます。 その中でも、一番大きなものは ”忍耐” ではないでしょうか? 口のきけない犬猫にしつけをする。 病気をすればどこが悪いか、察するしかない。 それを何年も続けて、信頼関係が築かれていく。 そしていつの日か、飼い…

【劇症肝炎】8月25日|夕方 ~免疫抑制で内耳炎まで改善したか?~【闘病記】

家に帰って3日目のピーチー。薬が多い事を除けば平穏な日々が戻ってきました。 劇症肝炎発症から、ジェットコースターのような1週間。 今振り返ると、3か月はあったような感覚です。 ピーチーを救ってくれたのは、二次診療と高度医療でした。

【劇症肝炎】8月23日|夜 ~二次診療、高度医療の恩恵~【闘病記】

この闘病記の最終話です。 病院からの電話で、2日前の血液検査の結果を聞きました。数値はとても良くて、ほっと胸をなで下ろしました。 見た目は、何歳か若返ったような元気さです。 ここに至って、はじめて病気からの回復を喜ぶことができました。 「良か…

【劇症肝炎】8月22日|朝 ~ステロイドから免疫抑制剤への転換を視野~【闘病記】

重篤な状態を脱すると、今後のことが気になってきます。 肝臓は急性の重篤な状態を脱しただけで、まだ炎症は続いている。 既往症であるてんかんとも、付き合っていかなけえばならない。 薬の量が、状況の難しさを物語っている。 しかし――、ピーチーは相変わ…

【劇症肝炎】8月21日、夜 ~お祝いのウニ~【闘病記】

家に帰ってきたピーチーは、頭の上にパッと電球が点いたように、家の中に飛び込みました。 本人は、家に帰れると思っていなかったかもしれせん。 一通り家の中をパトロールして、安心したのか寝てしまいました。 その夜には、大好物のウニが待っていました。

【劇症肝炎】8月21日、夕方 ~寛解/完治? 帰宅後は家中パトロール~【闘病記】

――退院の当日―― 僅か数日前は危機的状況だったのに――と、不思議な気持ちでした。 迎えのために、タクシーで病院に向かう間も、まだ複雑な思いのまま。 相変わらず、病状が急変するかもという不安があったからです。 窓の外の景色を見ながら、「早く病院に着…

【劇症肝炎】8月21日|早朝 ~総ビリルビンの数値が下がる~【闘病記】

退院の日の朝を迎えました。 退院前の経過観察の1日は、どうやら何事もなかったようでした。 半分は安堵していながらも、半分はまだ喜べない複雑な思い。 まだ喜ぶのが怖い―― そう思いながらも、前日には退院の日のお祝いの、ウニを用意しました。 ウニはピ…

白いソックスを履いたリンちゃん ~シワシワ顔の怒りん坊~【大型犬を飼う苦労】

思い出のリンちゃんへ - 保護犬だった土佐犬 文|樫村 慧 こんな方に 土佐犬ってどんな犬?|土佐犬は嫌われているの?|土佐犬を捨てる人がいるの?|土佐犬は恐い犬?|大型犬を飼ってみたい|経験者の話を聞きたい 3年前のある日のことだ。5月のまだ日…

【劇症肝炎】8月20日|夕方 ~思いもよらぬ言葉、退院できるの?~【闘病記】

奇跡的に回復したピーチー。 この日、担当医から、退院の話が持ち出されました。 僅か4日前には、命の火が消える寸前であったのに―― ピーチーが先端医療の恩恵に預かったのは、これが2度目のこと。 二次診療、先端医療、どちらも重要な選択肢です。

悩みの賞味期限を考えてみよう  ~視点の変化で闘病は変わる(4/5)~【悩みはいつまで続く?】

悩みに賞味期限があるとしたら - 悩みはいつまで続く? 文|高栖 匡躬 表紙|老犬アルバム No.97 ニマさん こんな方に 愛犬が急に病気になった|心の準備ができておらず、動顛している|何をしてあげたらいいか分からない|闘病生活が不安で仕方がない|この…

悩みの値段を考えてみよう  ~視点の変化で闘病は変わる(3/5)~【揺れ動く飼い主の心】

悩みに値段があるとしたら - 気持ちの持ちようで変わるもの 文|高栖 匡躬 表紙|老犬アルバム No.78 てぃーちゃん こんな方に 愛犬が急に病気になった|心の準備ができておらず、動顛している|何をしてあげたらいいか分からない|闘病生活が不安で仕方が…

頑張らないと言う選択  ~視点の変化で闘病は変わる(2/5)~【心が折れないように】

頑張らないことも大切なこと-心が折れないように 文|高栖 匡躬 表紙|老犬アルバム No.81 チェリーさん こんな方に 愛犬が急に病気になった|心の準備ができておらず、動顛している|何をしてあげたらいいか分からない|闘病生活が不安で仕方がない|この…

それは限られた時間を刻むこと ~視点の変化で闘病は変わる(1/5)~【無限の看病なんてない】

限られた時間を刻むこと - 無限の看病なんてない 文|高栖 匡躬 表紙|老犬アルバム No.92 まぐろさん こんな方に 愛犬が急に病気になった|心の準備ができておらず、動顛している|何をしてあげたらいいか分からない|闘病生活が不安で仕方がない|このま…

【劇症肝炎】8月20日|早朝-2 ~奇跡? 強運? 偶然? 引き寄せた不思議なもの~【闘病記】

愛犬が危機から生還するときは、何か特別な力が働いているように感じます。 症状が現れるタイミングや、検査の順番や、データの読み取り方など、ちょっとしたことで医師の診立ては変わってきます。 助かるのか? それとも助からないのか? それを分けるのは…

【劇症肝炎】8月20日|早朝 ~自己免疫不全、それが闘う相手か?~【闘病記】

ピーチーの状況が改善していくにつれ、心には少しずつ余裕がでてきました。 そこで気になったのが、『自己免疫不全』です。 『自己免疫不全』は、多くの犬猫で生じているようです。 しかしその症状は1つではなく、癲癇とか、各種臓器の炎症、関節の炎症とい…

【劇症肝炎】8月19日、夕方 ~今日も面会をしてきました~【闘病記】

奇跡的に命を拾ったかに見えるピーチー。 快方に向かうのかどうか、確信が持てないまま、また一日が終わろうとしています。 まだ、素直に喜ぶことはできませんでした。 犬はどんなに苦しくても、まっすぐに飼い主を見ています。 体が動けなくても、目が飼い…

皆、ひとりぼっじゃないんだよ ~数字が語る犬の闘病(3/3)~【闘病に感じる孤独感】

数字が語る犬の闘病:おしよせる孤独感、しかし―― 文|高栖 匡躬 表紙|老犬アルバム No.98 しるばーさん 愛犬の看病や、介護をしている飼主さんは孤立しがちです。 全く同じ境遇の人たちが身近にいれば別でしょうが、なかなか自分の口からは、自分の苦しい…

時間は優しく飼い主をつつむもの ~数字が語る犬の闘病(2/3)~【終末医療の期間】

数字が語る犬の闘病:見通せないことが不安を呼ぶ 文|高栖 匡躬 表紙|老犬アルバム No.100 コタローさん シリーズ『数字が語る犬の闘病』、2回目は闘病に関する、時間の尺度について書こうと思います。 未知な事態に直面すると、人は不安になりますね。実…

それは、まるで一生を駆け抜けるように ~数字が語る犬の闘病(1/3)~【実感するドッグイヤー】

数字が語る犬の闘病:人間よりも短い犬の一生 文|高栖 匡躬 表紙|老犬アルバム No.80 男爵さん 愛犬が病気になった時、私たち飼い主は戸惑います。重い病気の場合は尚更です。動物病院に駆けこんで、一生懸命に病気のことを調べて、それでますます不安にな…

【愛犬は幸せか?】Mackはうちに来て良かった? ~飼い主ならば誰もが思うこと~

この子は、うちに来て幸せだったんだろうか? 飼い主ならば、絶対に一度は考える事ですね。 時には、 うちに来てさえいなければ―― うちでなかったら、こんな事にはならなかったかも―― なんて、思いつめたりして。 飼い主はいつも思い続ける。 でも幸せなんだ…

【命の不思議】余命と言われていた時期をすぎて【陽気な愛犬と私】

『安楽死』を意識しながら、愛犬との生活は続いて行きます。 犬の闘病は、わからないことばかり。 ベストを尽くすという言葉はあるが、 ベストとは何か? ベターとは何か? 自問の日々が続く。 飼い主はきっと誰もが、迷いながら愛犬と向き合っているんだよ。

【血の涙】透明じゃない涙って? 【愛犬の闘病、飼い主の心境は?】

どこが痛いの? 何が食べたいの? 言ってくれたら、どんなに楽だろうか―― しかし、それが愛犬の闘病だ。 介護の行き詰まりは、飼い主の愛情の裏返し。 愛情が自分を苦しめる。 でもね―― きっとその先には、強い信頼が生まれるんだよ。

【犬好きだった主人】それは呆気ないくらいの旅立ちだった【永遠の別れ】

愛犬とのつきあいは、家族や友人の思い出ともつながっている。 愛犬との良い思い出は、家族との良い思い出に重なる。 きっと、愛犬を愛することは、家族を愛することになるんじゃないかな。

【劇症肝炎】8月17日|昼  ~多臓器不全の直前にいる状態~【闘病記】

朝、面談した医師の第一声は、 「難しい状況になってきました」 というものでした。 つまり、予断を許さぬ状態ということです。 選択肢は外科手術と、内科療法。 外科手術は治療方針を決めるためのもので、治療ではありません。 内科療法は、原因が分からぬ…

【劇症肝炎】8月16日|夜 ~心配なので面会に~【闘病記】

その夜、集中治療室に入ったピーチーに面会に行きました。 そこで会っておかなければ、最後になるかもしれないという思いがありました。 高濃度の酸素ブースに入り、肝機能を保護するための点滴を受けているピーチー。 しかし、それは現状を維持するためのも…

【劇症肝炎】8月16日|朝-2 ~まさに激動の1日~【闘病記】

救命救急で肝臓の諸数値の悪化を確認。 急激な悪化から、劇症肝炎であることは間違いなし。 しかし、その病院で出来ることはここまで―― 救命救急センターでは救命措置はできても、治療が出来ないとのこと。 主治医の病院の診療開始時間が来るのを待ち、急ぎ…

【劇症肝炎】8月16日|朝-1 ~全ての始まりと運命の決断~【闘病記】

筆者の愛犬ピーチーは2015年8月16日の早朝6時、救命救急に駆け込みました。 40度を越える高熱。ぐったりとして動けない。 ただごとではないと思いました。 振り返ると、異常を感じたのは8月10日の夜。 突然の体の震えと、食欲不振が恐らく前兆だったのでしょ…

【胆管閉塞】飼い主はただ選択肢を増やしていただけ ~それが闘病の本質~

ピーチーの闘病記:急性膵炎+胆管閉塞編(4/4) 撮影&文|高栖 匡躬 当時を振り返り 前3話で書いた、筆者と愛犬に起きた出来事を整理すると、9つの幸運が立て続けにあって、最後に奇跡が舞い降りています。 当時は目の前で起きていることに対処するのに精…

© 2017 Peachy All rights reserved.