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【劇症肝炎】8月16日|夜 ~心配なので面会に~【闘病記】

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ピーチーの闘病記:劇症肝炎編  f:id:masami_takasu:20171109193041j:plain

撮影&文|高栖 匡躬
 
当時を振り返り

ピーチーが入院したその日の夜。筆者はいてもたってもいられず、ピーチーの面会に出掛けました。何もできないことは分かっているのに――

飼い主と言うのは、皆同じではないでしょうか?

こんな方に:
愛犬が劇症肝炎|愛犬が急性の炎症性疾患|免疫疾患の可能性もある|治療方針の決断を迫られている|選択肢が乏しい|かかりつけの医師に任せるのが良いのか?|経験者の体験談を聞いてみたい

 8月16日、夜 面会に

皆さん、心配をおかけしてすいません。また暖かいご声援をありがとうございます。

ピーチーが心配なので、夜になって面会に行ってきました。
明朝になれば会えるのですが、もしも万が一、今夜にでも病状が急変したら、もうピーチーに会えないかもしれかもしれません。そう思ったら、どうしても顔が見たくなったのです。

病院への移動には、IKEA(※1)の送迎シャトルバスを利用させてもらうことにしました。実はDVMsとIKEAは徒歩5分くらいの場所にあるのです。そしてIKEAの送迎バスは、うちから近い新横浜駅から出ています。

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今回は恐らく、入院費が馬鹿にならない金額になりそうです。毎回タクシー(※2)を使うと厳しいので、今から節約です。

シャトルバスが新横浜駅を出たのは18時30分。周囲はまだ薄暗いかったのですが、所要時間20分で、現地に着いたらもうすっかり暗くなっていました。おまけに雨まで降り始めて、気分が沈みます。

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面会は完全予約制です。19時に予約を入れましたが、DVNsのERは、既に救急対応の時間に入っているので、急患への対応が最優先です。約束の時間から30分ほど過ぎて、ようやく病室に案内されました。

ピーチーは酸素濃度の高いブースに入って、横になっていました。朝よりは随分と状態は改善していますが、それでもまだ苦しそうです。
それに加え、朝から何度も病院を移動し、その都度待合室の床で横たわっていたので、毛が薄汚れてしまっていて、それがまた痛々しさを倍加させています。

看護師さんに酸素ブースを開けてもらい、撫でてやったところ、僕の事を分かっているようで、ピーチーは力を振り絞って、立ち上がろうとします。しかし体を起こすのが精一杯で、そこから先は動けません。

無理をさせたらかわいそうなので、ブースを閉めてもらいました。

 

まだ治療をしているわけではありません

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担当医とも少し話ができましたが、まだ救命救急の範疇なので、対処的な処置を行っているだけで、具体的な治療が行われている訳ではないそうです。ただ、現在の状態から察しするところでは、今晩病状が急変することはなさそうとの事。

面会したのは僅かに10分ほど。もっと一緒にいたかったのですが、ここには他にも入院中のワンちゃんが沢山いて、部外者が長く居座ると治療の邪魔になります。
先生と看護師さんにお礼を言って、病院を後にしました。

ピーチーの様子が分かり、ちょっとだけ安心しました。
今日はもうこれ以上心配するのはやめて、ゆっくり寝ることにします。
後の事は、明日以降の話です。


(※1)
ここでいうIKEAは、家具量販店のIKEAです。送迎バスを利用するだけだと申し訳ないので、毎回何かちょっとしたものを買っていました。
(※2)
我が家には車が無いため、通院にはタクシーかレンタカーを使っていました。

 

――【劇症肝炎】闘病記・つづく――

文:高栖匡躬
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――次話――

ピーチーの経過と既往症をまとめました。
まずは何が起きているかを把握しないと、医師とも相談のしようがありません。
既往症の中でも、癲癇が気になっていました。
肝炎と癲癇は本来無関係。
しかし妙に頭に引っ掛かったのです。

――前話――

救命救急は救命措置しかできない決まりになっています。
やむなく主治医の病院に移動するものの、状態が悪すぎてそこでは手におえない。
無理を通して、二次診療を受けるために動物医療センターに移動しました。
緊迫し過ぎて、飼い主の心臓バクバク

まとめ読み|劇症肝炎闘病記 ①
この記事は、下記のまとめ読みでも読むことが出来ます。

週刊Withdog&Withcat
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。

――本連載の第1話です――

この日早朝6時、愛犬ピーチーは救命救急に駆け込みました。
40度を越える高熱。ぐったりとして動けない。
主治医からは、安楽死を勧められるほどの状態。
この日から、命を賭けた闘病が始まったのでした。

 ペットの闘病についてのヒント

闘病の奇跡は呼び込むもの

闘病記を読むと、奇跡的に治るという表現に時々出会います。
しかし奇跡は、待っていて起きるものではありません。
奇跡が起きる確率は、努力で上げることができます。

医師まかせにせず、とにかく情報を集めて分析する事です。
その中に、もしかすると答えがあるかもしれません。

セカンドオピニオンと二次診療

街の獣医師の技術と経験には大きな差があります。知識にも差があります。
なぜなら街の獣医師は、内科医であり、外科医であり、犬や猫だけでなく、ネズミも鳥も診察するのが役割です。病気ごとの専門医ではないのです。

セカンドオピニオンと二次診療は、街の獣医師の足りない部分を埋める、重要な手段と言えます。

高度医療という選択肢

動物にも高度医療があります。
それは人間で実績のある治療を、いち早く動物医療に転用するものです。

医療は日進月歩。昨日治らなかった病気が、今日は直るかもしれません。
高度医療は病気を治す手段としては有効な選択肢です。

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