うちの子がうちにくるまで|No.1
ブルテリアという犬を知っていますか?
トボケタ顔が特徴で、一見お間抜けに見えます。
そして――、レアな犬種なので、なかなか出会えません。
あなたがもし飼いたくなって、犬のことを知っている人に意見を求めると、きっとこう言われるでしょう。
「飼いにくいから、やめた方がいいよ」
そうこの犬、元は闘犬で、躾が大変だと言われているのです。
今日は、そんなブルテリアがどうしても飼いたくなった一家のお話です。
はじめて犬を飼う|ブルテリアって飼いにくい?|ブルテリアって凶暴?
念願だった犬
でも、夢と現実の差はでっかいですよね。
結局はずっと、実現できずじまい。
いつしかワンと暮らす夢なんて、忘れかけていた……、そんなときでした。
末っ子のかんたしゃんが、お仕事の帰り道に偶然に、おもろい顔した変テコな犬を見かけたんです。
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その変テコな犬の名は、「ミニチュア・ブルテリア」
知ってしまったら、どうしても飼いたくなるまで、さほど時間はかかりませんでした。こういうのって、やられちゃったって言うんでしょうね。
はじめは無理だと思っていたんですよ。これでも
でもね…
飼いたいな。無理かな?
やっぱり飼いたいな。でも無理かな?
ああ~~!!
ど~~~っしても飼いたい!!!
ってなっちゃって。
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「4人の子供達を生んで育ててきた私。あの怒涛の日々を、なんだかんだ楽しんで、乗り越えてきた私じゃぁないの!!」
「無理じゃないだろ……!!!」
その日から、休みのたびにあっちのペットショップ、こっちのペットショップと巡り歩いたのでした。運命の子にきっと会えると信じて……
そんなある日、インターネットをみつめるかんたしゃんが、目を輝かせました!
それは、『ホットブリッツ』という犬舎のブログ。そこには、3頭の姉妹の子犬の写真が載っていました。
すでに2頭は、オーナー様ご決定。
でも、姉妹の一番上の子が、まだ残っていたんです。
まさに! まさに、この子こそが、我らの「あんこ」になるわけです!!
何度も、何度も、繰り返し見ました。
まだちっちゃい、その子の写真を。
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アイパンチとまろ的なマユゲがあり、とっても高そうに感じました。
我が家では手がだせないかな……、なんて思いました。
それでも、何度も、何度もくりかえし見た写真。
そして勇気の問い合わせ。
担当していただいた『ホットブリッツ』のササキさんは、私達のどんな小さな質問にもわかりやすく丁寧に答えてくれてました。
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かんたしゃんと私の、ブルテリアを飼いたいという、強い思いもは日に日に募り、ずっと反対していたおとしゃんもやがて、「ほんじゃぁ、一回逢ってみよう」という気持ちに変わりました。
そして、名古屋にいたその子を、ササキさんが東京まで連れて来てくれたんです。
そして――
ついに!!
鈴木家は、その子に出会いました!!!!
「一緒に帰ろう!」
家族全員が思ったのは、その瞬間でした。
これから一生責任もって飼うとか、覚悟をきめるとか、そんなんじゃなかったんです。ただ、一緒にうちに帰ろうって、ふつうにあたりまえのようにそう思いました。
今、思えば、確かにそう……
あれこそが、運命の出会い。
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2013年1月21日、東京にしてはめずらしく降り積もった雪が残る中、あんこはダンボール箱に入って鈴木家にやってきました。あんこのために用意した小屋の中で、おじさんみたいな変テコな顔のちっちゃいあんこ。
その日から愉快な鈴木家はまさに、あんこ中心の生活に一変しました。
あんこと暮らす日々の中で、ずっと一緒に生きていこうとか、あんこをひとり残して死ねないとか、ぜったいに守りぬくとか、たくさんの決意や覚悟を、あんこから教えられたと思います。
ああ、この記事をかいてよかった。
なんだかあんこが、今までよりさらに愛しくなりました。
――あんこがうちにくるまで|おしまい――
あんこちゃんは、時々TVにも出演するアイドル犬(?)。ちょっと太り気味なのと、困った眉毛が付いているのがチャームポイントです。
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犬種:ミニチュア・ブルテリア
飼主:あんこおかしゃん
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犬を家に迎える理由は、星の数ほどあると言って良い。
しかし、この作者は異色。
飼いにくくて、飼うのに苦労をすることを理由に犬を選んだ。
それが今や犬の最高の理解者であり、最高の犬好きというのだから、世の中は不思議だ。
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この記事は、下記のまとめ読みでも読むことが出来ます。
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。
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あんこさんが登場する記事です
マロまゆげで、いつも困った顔に見える人気者のあんこちゃん。
愉快な鈴木家に来て、早速珍事件の数々を――
飼主の躾の苦労など知らず、愛犬は自由気ままですね。
こんな日々を積み重ねて、本当にうちの子になっていきます。
犬は可愛いですね。
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愛すべきブルテリアたち
うちの子がうちにくるまで(ブルテリア編)――
ペットショップで心を奪われて……
それは犬を飼う時の動機の中では、かなり上位に位置します。
本話の飼い主もその一人でした。
しかしその犬はよりにもよって、先住犬ジャックラッセルテリアと最も相性が悪いとされるブルテリアでした。
ある日、私はソファーでいびきをかいている豚を目撃しました。
――豚??
イエイエ、それは豚ではなく犬。
作者ががブルテリアに心を奪われた瞬間でした。
ハナちゃんママが獣医師を目指したのは何故?
獣医師が犬を飼うって、どういう気持ちなの?
ママの色々な思いを受けて、ハナちゃんは今も病院の看板犬を務めています。
出典
※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。