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【劇症肝炎】8月18日|夕方 ~それは光明? まだ油断は禁物だけれど~【闘病記】

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ピーチーの闘病記:劇症肝炎編  f:id:masami_takasu:20171125070742j:plain

撮影&文|高栖 匡躬
 
当時を振り返り

前の日の夜、劇症肝炎のピーチーに、ステロイドの大量投与という治療を決断しました。

その決断が吉と出るか凶と出るか、誰にも分かりませんでした。筆者と家族とピーチーは賭けにでたのです。

あの時――
押しつぶされそうなだった胸の内を、今でも鮮明に覚えています。

しかし、有り得る選択肢を一つ一つ洗い出して、考えを深めて行くうちに、覚悟が決まっていきました。覚悟を決めたら、もう迷わないと、別の覚悟も決めました。

診療時間が過ぎて、病院にはもう人けがありません。
面会をしたピーチーを、何度も撫でてやりました。もしかしたら、それがピーチーを見る最後になるかもしれないと思いました。

「決めたけど、いいよな」とピーチーに言いました。

そして、長い一夜が明けて――

この日の朝を迎えました。

こんな方に:
愛犬が劇症肝炎|愛犬が急性の炎症性疾患|免疫疾患の可能性もある|治療方針の決断を迫られている|選択肢が乏しい|かかりつけの医師に任せるのが良いのか?|経験者の体験談を聞いてみたい

 8月18日、夕方 強運発揮か?

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今日もDVMsに、ピーチーの面会に行ってきました。

まず最初に結論からお伝えすると、もしかしたらピーチーは、また強運を発揮したかもしれません。まだ予断は許さない状態ながらも、確実に昨日と違うピーチーがそこにいたのです。

今日も処置室を空けていただけたため、ピーチーとの面会はそこで行いました。
連れてこられたピーチーは、昨日とは全然違っています。

目に力があるし、何よりも自分で立って歩こうとします。もちろんまだ弱々しいので、数歩歩くだけでへたり込んでしまうのですが、それでもまた立とうとします。ときおり尻尾も振ってくれます。

 

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看護師さんに確認したところ、昨夜からステロイドの大量投与は始まっているそうです。

「ごはんは食べたのですか?」
そう訊ねると、「自分からはまだ食べようとしませんが、口に入れてあげると咀嚼して飲み込みます」との事。
 
担当の山○先生も来て下さり、期待通りにステロイドが効いているようだとの見解。
「しばらく、これで押してみましょう」との事。

 

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そうは言っても、まだ楽観はできません。
ピーチーの血液の分析値は、いくらか改善はしているものの、依然として危険な兆候を示したままです。

もう少し細かくお知らせをしたいのですが、もうちょっと情報を整理して、自分なりに理解をする必要があります。

詳しくは、もう一度、明日にでもお伝えしたいと思います。

 

――【劇症肝炎】闘病記・つづく――

文:高栖匡躬
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――次話――

これまでに起きたことを、もう一度整理し、まとめました。
劇症肝炎は、劇的に改善されたように見えます。

「ステロイド投薬の効果が出ているのは、まず間違いないでしょう」
「これから数日はこれで押します」
担当医はそう言いました。

――前話――

外科手術も内科療法も、どちらも勝ち目の薄い勝負です。
色々と考えた末、ピーチーの肝炎の原因は、自己免疫不全と推測しました。
夜、病院に行って、医師に考えを伝えました。
「自己免疫不全に絞った治療をして欲しい」
その夜から、ステロイドの大量投与が始まりました。

まとめ読み|劇症肝炎闘病記 ②
この記事は、下記のまとめ読みでも読むことが出来ます。

週刊Withdog&Withcat
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。

――本連載の第1話です――

この日早朝6時、愛犬ピーチーは救命救急に駆け込みました。
40度を越える高熱。ぐったりとして動けない。
主治医からは、安楽死を勧められるほどの状態。
この日から、命を賭けた闘病が始まったのでした。

 ペットの闘病についてのヒント

闘病の奇跡は呼び込むもの

闘病記を読むと、奇跡的に治るという表現に時々出会います。
しかし奇跡は、待っていて起きるものではありません。
奇跡が起きる確率は、努力で上げることができます。

医師まかせにせず、とにかく情報を集めて分析する事です。
その中に、もしかすると答えがあるかもしれません。

セカンドオピニオンと二次診療

街の獣医師の技術と経験には大きな差があります。知識にも差があります。
なぜなら街の獣医師は、内科医であり、外科医であり、犬や猫だけでなく、ネズミも鳥も診察するのが役割です。病気ごとの専門医ではないのです。

セカンドオピニオンと二次診療は、街の獣医師の足りない部分を埋める、重要な手段と言えます。

高度医療という選択肢

動物にも高度医療があります。
それは人間で実績のある治療を、いち早く動物医療に転用するものです。

医療は日進月歩。昨日治らなかった病気が、今日は直るかもしれません。
高度医療は病気を治す手段としては有効な選択肢です。

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