犬を飼うということ

いつまでも君と……

私の自慢の弟でしたよ。~いつでも、戻っておいでよ、Mack~

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撮影&文:奥村 來未

2017年10月20日、子供のころから一緒に育った、弟のような愛犬Mackが亡くなりました。12月7日に四十九日を迎えました。

今日は、私の大切な大切な、Mackの最期のお話を、皆さんに聞いて貰えたらと思います。念のために最初に申し上げますが、しんみりした話ではありません。どちらかというと、私の自慢話です。

Mackが最期の時をどう生きたのか、そしてどういう風に旅だったのか、ぜひ知って欲しいんです。

私は今、誇らしい気持ちでいっぱいです。

 

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――2017年10月26日――

それは、私が楽しみにしていた日でした。
カレンダーを眺めながら、指折り数えながら、待っていた日。

その日は、Mackの月誕生日です。
私にとって、Mackの月齢が増えることは、とてもうれしいことでした。
ハイシニアの愛犬と暮らす方には分かりますよね。

その日を迎えることができたなら、Mackは18歳5ヶ月になり、私がMackの介護を始めてから、一年1ヶ月になります。

――でも、それがまさか、初七日になってしまうとは……

~その日に、時間を遡ります~
 

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――2017年10月20日――

5日前から、ご飯を受け付けなくなり、嘔吐下痢を繰り返し体調を徐々に崩していたMackは、その日も日付が変わる前から機嫌が悪くなりました。

こうなるとMackは、寝ないで吠え続けてしまいます。我が家は賃貸のため、近所迷惑になってしまいますので、朝まで主人が車で、吠えさせに行くのが常でした。
眠いはずなのに、眠らずに不機嫌だった様子は、今になって思うと、すでに体調が限界まで来ていたのだろうと思います。

 

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朝になり、私はMackを連れて、病院が開院する時間に合わせて家を出ました。

病院では点滴と吐き止めの注射を受け、血液検査をしてもらいました。
この日は低体温だったので、私は湯たんぽを借りて、Mackの小さな身体を暖めながら結果を待っていました。
Mackは湯たんぽが気持ち良かったのでしょう。しばらく吠えていましたが、そのまま眠ってしまいました。吐き止めの注射も効いてきたかもしれません。

 

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Mackは、帰宅してもしばらく眠り続けていました。

17時過ぎになりMackはまた徐々に、機嫌が悪くなってきました。
「吐き止めの注射、もう切れたのかな?」
私は、処方された吐き止め薬を飲ませ、液体栄養食をシリンジで与えました。
苦しかっただろうに、半分以上飲んでくれました。

「エライね、Mack」
でも実は、この時栄養食を飲ませたのは、少し後悔しています。
何故? 苦しい思いをさせてしまったことを――、ちょっとだけ。

 

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Mackは20時過ぎから吠え始めたのですが、その声はか細く、かすれたような小さなものでした。
「テレビもついているし、下の人にはあまり聞こえないよね」
私は、やりかけの裁縫を続けました。
Mackが寒くないようにと、冬に向けてスリングを作ろうとしていたのです。
隣でMackにそのまま吠えさせながら、私は赤ちゃん用の抱っこ紐などにつけるケープとにらめっこ。

 

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22時過ぎに主人が帰宅しました。
すぐにMackに声をかけたのですが、ウンチをしていてびっくり。
それはあまり臭いのない、人間の赤ちゃんのような便でした。
ウンチを片付けている間にオシッコもしていたので、オムツを取り替えました。
Mackは、主人の方に首を動かしていました。

私はいつものように主人のご飯を作り、主人が食べ終わると、夫婦で少しゆっくりしました。いつものように――

 

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テレビを見ながら雑談をしていて、ふとMackを見ると、Mackが目を見開いているのに静かなのに気が付きました。

もうその頃には、癖になっていたお腹の確認――
「あっ!」

Mackのお腹が上下していないことに気が付いた私は、咄嗟にMackを抱き上げました。そしてその瞬間に、「もうお別れなのだ」と悟りました。

こんなとき、飼い主と言うのははっきりと分かるものなのですね。

 

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Mackはの呼吸は弱々しくて、もうしているのかしていないのかがわからない状態ですが、脈は確かに打っています。
「すぐに、娘を起こして!」
そう主人に、言いました。

 

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私はしっかりと鼓動を感じるため、首もとに指を添えながら、Mackに話し掛けました。

 Mack、もう頑張らなくていいよ
 いっぱい頑張ったね。凄く偉かったね
 ありがとう、Mack。ありがとう!!
 姉ちゃん、Mack大好きだよ、愛してるよ

必死にMackに伝えたいことを伝えました。
その声は、Mackに届いたでしょうか――

 

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――23時5分――

Mackは、大きく三回ほど息を吐くような動きをしました。
そして――、静かに静かに亡くなりました。
私が、ほんの少しだけ、首から手を離した間に、脈も止まっていました。

動かなくなったMackを抱きながら、蘇生も考えました。
しかし、もう沢山頑張ったのだからと、そのままでずっと抱きしめてやりました。

 

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……死神という、落語の話を知っていますか?
人の命は蝋燭に灯った火で、寿命の長さは蝋燭の長さだという内容が出てくるのですが、Mackの最期はまさにその蝋燭のようでした。

燃えるものが何も無くなって、自然と、フッと火が消えたように、Mackは去っていきました。

 

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 ――後日のこと――

遺体を火葬すると、身体の悪かったところは黒く燃え残るのだそうです。
Mackは、内臓の入っていたところが、すべて黒くなっていました。
私は医者でも何でもないですが、それを見て「そうか」と思いました。
Mackは多臓器不全、つまり老衰で亡くなったのだと思います。

私たちに心の準備をさせたMack。
“金曜日“に、主人の帰りを待って旅だったMack。
沢山病気をしたけど、最期は“老衰“でこの世を去ったMack。

姉バカかもしれないけど、私はそんなMackがものすごくカッコイイなと……
大往生だったね!と、思います。

 

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この子は、生まれてから亡くなるまで、ずっとお利口さんでしたよ。
これからもずっと、「私の自慢の弟」です。

私の成長、結婚、妊娠と出産
そして、娘の成長を見守ってくれて
姉ちゃんたちは、Mackのおかげでとても幸せだったよ。

もし戻って来てくれるなら、いつでも戻っておいでね。
姉ちゃん、両手広げて待ってるからね。

18歳4か月24日
1999年5月26日~2017年10月20日

Mack
ありがとう

 

 文:奥村 來未

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