犬を飼うということ

いつまでも君と……

笑うのは人間ばかりじゃない・意外に深いその真実 ~ 犬の笑顔と笑い顔(その1)~

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文:高栖匡躬 

今日は、犬の笑い顔についてのお話をしようと思います。

本題に入る前に、まずは人間の事を少し。
皆さんは、『 笑顔 』 と 『 笑い顔 』 の微妙な違い、分かりますか?

笑顔はちょっと良い事があってニッコリとか、嬉しくてニッコリとかですね。
笑い顔は、お笑いの番組を見て、ワハハハと思わず腹を抱える。
笑顔の方は、ある程度意識をしていて、笑い顔は無意識に、感情がほとばしる感じ。

では顔と笑い顔の時に、自分の顔がどうなるか、ちょっと想像してみてください。
顔のパーツと、その周辺の筋肉を意識しながら――

笑顔、は、目じりが下がって、口角が上がりますよね。
笑い顔は、目がすぼまって口を開けて、頬の筋肉までくしゃくしゃになる感じ。

じゃあ、犬の笑顔は?

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冒頭の写真は、筆者の愛犬ピーチーの笑顔。筆者が一番好きな写真です。
専門家の話によると、犬の笑顔というのは、"カーミングシグナル"と、"真似"なのだそうです。

”カーミングシグナル”は、ボディーランゲージのようなものです。
どうすれば争いが起きないかを学習して、この顔を覚えるわけです。
だからすぐには出来ません。ある程度歳をとった犬が、経験を重ねてできるようになるのです。

”真似”というのは、飼い主の表情を、文字通り、真似る事です。
犬は飼い主の笑顔が大好きです。飼い主の笑顔を見ると、嬉しくなります。
だから、自分も飼い主を喜ばせようとして、飼い主の笑顔を真似るようになります。

どちらも、幸せな犬がする仕草です。
ですから、犬の笑顔を見たら、「ああ、この子は幸せなんだ!」って思えば良いでしょう。

では、犬の笑い顔は?

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犬の笑い顔のお話をする前に、我が家のピーチーのエピソードをご紹介します。
あれはもう15年も前の事。筆者が初めて、犬が笑うと言うことを知った出来事です。

当時のピーチーはアレルギーで、いつも痒がっていて、毎月のように動物病院に行っていました。処方されていた抗ヒスタミン剤は、やがてステロイド剤に変わり、その量も増えていきました。

子犬の頃からこれでは、先が思いやられると考え、主治医に頼んで、大学病院の二次診療を予約してもらいました。我が家の近所には、動物医療では有名な麻布獣医大学があって、そこには、犬の皮膚については世界的な権威の、O(頭文字がオー)教授がいらっしゃると聞いたからです。

はじめての受診の日、ものすごい患者数で、待合室に席はありません。
看護師さんからは、「1時間以上待ちます」と言われました。そこで、ピーチーを連れて、大学の敷地を探検することにしました。

広い敷地には牧場があり、山羊や羊がいて、ピーチーは遊んで欲しくてはしゃぎました。ピーチーは自分よりも大きい子が好きだったのです。特に走っている馬には大興奮で、一緒に走りたくて、グイグイとリードを引っ張りました。

そんなこんなで時間を潰して、待合室に戻ると、ピーチーの名前が呼ばれていました。まだ1時間経っていないのに、ピーチーの順番が来ていたのです。

 

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看護師さんは必死の表情です。何故かというと、O教授は強面で、患者がちょっと時間に遅れるだけで、相当に怒られる(怒鳴る)方なのだそう。だから待合室にピーチーがいなかったので、スタッフが騒然となっていたのです。

診察室に入った筆者は、きっと叱られると思い、身構えていたのですが、そうではありませんでした。
「先生、すいません。馬を見ていたら遅くなってしまいました」
とお詫びをすると、意外やO教授は「そうか~、馬を見ていたのか~」と言いながら、満面の笑顔です。

続けてO教授は嬉しそうに、
「この子は笑うんだね~」
と仰いました。

その時のピーチーはというと、笑顔とは縁遠い顔。
鼻に沢山のシワを寄せて、まるでギョーザみたいでした。
怒っているように見えて、今にもO教授に噛みつくのではないかと、気が気ではありませんでした。

O教授は笑顔でピーチーを撫で、ピーチーはギョーザの怖い顔をしながら尻尾をブンブン振っていました。この時のピーチーは、上の写真に近い顔です。

それはまるで、怒った顔

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さて、ここで冒頭に書いた、人間の笑い顔について思い出してください。
”目がすぼまって口を開けて、頬の筋肉までくしゃくしゃになる感じ”
これを犬がやると――

なんと怒った顔とそっくりになるわけです。

ピーチーが笑う瞬間の写真は、残念ながら一枚もありません。一番近いのが、前項の写真。何故写真が無いのかというと、撮ろうとしても、シャッターチャンスは一瞬しか無いからです。

ネットの検索で、似たような写真を探してみました。下記がそれです。

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口の横のシワがこのような姿。更にピーチーの笑顔は、これに加えて、もっと鼻にシワが寄ったものでした。

鼻のシワの様子で近いものを、ネットで探してみたところ、なんと怒ったときのオオカミがそっくりでした。これがその写真です。

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もう一枚。

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面白いですね。笑顔と笑い顔。
並べて比較すると、このようになります。

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もしもどこかで犬が、ギョーザみたいな顔をしていたら、尻尾を観察してみると良いと思います。尻尾を振っていたら、嬉しさの頂点の笑い顔の可能性があります。

しかし――、尻尾を畳んでいたら……

急いで逃げましょう。

※尻尾を右に振ると喜んでいて、左に振るとネガティブな感情だとう説もありますので、尻尾を振っているからといって、不用意に近づくのはやめましょうね。

(ライター)高栖匡躬

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