犬を飼うということ

いつまでも君と……

セカンドオピニオンと二次診療の重要性 ~闘病、新しい視点(2/3)~

f:id:masami_takasu:20171029082611j:plain撮影&文:高栖匡躬 

犬の闘病で、とりわけ知っていただきたいことは、愛犬が病気と闘う方法が、決して一つだけでないということです。飼い主側が選択肢を増やすことによって、愛犬の闘病は、随分とその様相が変わっていくのです。

通常の場合、愛犬の治療方法は、主治医の診立てから示される2つか3つがせいぜいでしょう。多くの飼い主さんはその選択肢の中から、乏しい知識の中で、たった1つの治療に賭けることになります。

筆者がお薦めするのは、ここで一度立ち止まってみることです。
獣医師というのは、いつもお世話になっている主治医だけではないのですから――

 

 専門医という選択肢

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人間の場合を考えてみてください。人間には病気に応じて内科が有り、外科が有ります。耳鼻科や眼科などもそうです。
更に臓器の働きどとに、消化器系と循環器系に分かれていき、ついには臓器ごとに心臓外科や、肝臓外科のように細かく枝分かれをします。

犬の場合はどうでしょう? お腹をこわして下痢をした子も、心臓に先天的な障害を持った子も、どちらも街の動物病院という、ごく限られた枠に閉じ込められてしまいがちです。

街の動物病院の獣医師は、小型犬から大型犬まで、幅広い犬を診察しなければなりません。超小型犬も超大型犬もです。
体重1キロほどのチワワと、体重100キロを越えるセントバーナードは、同じ犬の分類でありながら、内臓の動きが全く違います。別の動物と言っても良いくらいなのに、一人の獣医師がそれら全てに対応するのです。

犬だけではありません。
猫も診察すれば、フェレットやカワウソも診ます。
哺乳類だけでなく、カメなどの両生類や、鳥も診察の対象です。

分かるでしょうか?
街の動物病院に対してどんな動物の、どんな病気にも、最高の成果を求めることの方に無理があるのです。

街の動物病院はゼネラリストで、あらゆる動物のあらゆる病気に対応してくれるが、難しい病気の専門性まで求めるのは、始めから無理があるのです。

 

 セカンドオピニオンの重要性

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愛犬に重大な病変が発見された場合には、ぜひとも別の獣医を受診され、セカンドオピニオンを取られることをお薦めします。それも納得がいかない場合は、、サードオピニオンも。たったそれだけで、愛犬と飼い主の選択肢は何倍にも広がるはずです。

セカンドオピニオン、サードオピニオンは、大学病院や高度医療センターのような、専門性の高い病院が良いのですが、近隣にそのような病院が無い場合も、他の動物病院で診てもらうことをお薦めします。

常識的に考えれば、街の動物病院の獣医師の中にも、内科的処方が上手い医師と、手術が上手い医師は絶対にいるはずです。そして人間の医師と同様に、獣医師の経験とスキルには、幅があって当たり前です。

人間の場合でもそうですが、患者が主治医以外の医師に意見を求めることは、今も患者側が二の足を踏む行為です。主治医との信頼関係を壊すことを恐れるからです。
しかしながら、その信頼関係と天秤に掛かっているのが、大切な愛犬の命であることを忘れないでください。

人間の場合に照らせば、主治医に他院でのセカンドオピニオンを願い出た場合、それに難色を示す主治医は、今や患者に配慮が欠ける医師と目されています。動物の場合も早晩、同じように考えられる時代が来るに違いありません。

 

 二次診療と高度医療

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セカンドオピニオンと同様に重要なのが、二次診療です。
二次診療とは、主治医が診ている犬の病状が、最早自分の手には負えないと判断した場合に、大学病院や先端医療センターのような、高度な医療技術を備えた病院を紹介することです。

二次診療に自院の患者(犬)を送ってしまうことは、主治医にとっては大きな利益機会の損失でもあります。重大な疾患は高額な医療を提供できる、チャンスでもあるからです。

にもかかわらず、積極的に二次診療対応を行う獣医師は、恐らくは自身の利益よりも、犬の命を救う事の方に力点を置いていると考える事が出来ます。

愛犬が重大な病気に罹る前から、何かのついでに、
現在の主治医に対して二次診療をどう思っているのか? 
積極的に進めているのか? 
既に提携済の二次診療センターがあるのか?
などの質問を投げてみると良いかもしれません。

案外とそれは、良い医師を選ぶための指針になるのではないかと思います。

筆者も最初から、このような考えを持っていたわけではありません。このような考えに至ったのは、愛犬ピーチーの闘病に際し主治医自身から、二次診療の進言があったことがきっかけでした。

その話は、具体的な闘病記に書こうと思っています。

 

――闘病、新しい視点(2/3)・つづく――

ライター:高栖匡躬 

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週刊Withdog&Withcat
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