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【劇症肝炎】8月17日、昼 ~医師との面談、途中経過~ 

f:id:masami_takasu:20171111011122j:plain撮影&文:高栖匡躬 

朝のブログにピーチーの経過を記録し、それから筆者はDVMs(動物医療センター横浜)に向かいました。その日の朝、ピーチーは救命救急のERから総合内科に引き継がれ、正式な担当医がつくことになっていました。

救命措置から治療に移り、専門医がピーチーを診て、そこで初めて正確な診断が下ることになるのです。

――以下、ブログより――

雨が昨日から、降り続いています。
今日、DVMsで総合内科の担当医師と話をしてきました。

面談の際の医師の第一声は、「難しい状況になってきました」でした。
この言い回しだけで、病状が予断を許さぬことが想像できます。

このように状況は思わしくないのですが、今日も記事を書くことにします。
書こうと思った理由は2つです。

愛犬の病状が緊迫した状況の中で、飼い主に判断を迫られるという局面は、それほど頻繁にあるわけではありません。少しでも僕たちの葛藤の過程をお伝えし、いつか誰かのお役に立ててもらえたらと思うのがその理由の一つ。もう一つが、記事を書くことで僕自身が、冷静に物事を考えられるからです。

 

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僕と奥さんは、これまでピーチーの命の危機に何度か直面してきました。その都度、とてもつらい思いをしました。幸いにも僕たちとピーチーは、それを乗り越えてここまできています。

うちの奥さんは、『ピーチーは、いつか自分がいなくなる日のために、私たちに練習をさせてくれているんじゃないのかな』と言っています。確かにそうです。いきなり今回の事が起きていたら、僕も奥さんも耐えられなかったでしょう。

今では、僕の心臓にも、奥さんの心臓にも、うっすらと毛が生えています。
短毛のピーチーの体の毛よりも、ちょっとだけ薄いくらいの毛ですが、硬くて丈夫な毛です。だから、僕たちは少々のことでは動じない自信があります。
全て、ピーチーが用意してくれたことです。

ピーチーの状態は、刻々と悪化しています。予断を許さない状況です。
内臓系の重大な疾患の際によく耳にする、多臓器不全に突入しかけているのです。

僕たちは、今日の夕方までに、ピーチーに検査的な外科手術を行うか、或いは内科的な施術で粘るかを選択しなければなりません。

なぜ検査的と言うのかというと、それが治療を目的とした手術ではないからです。肝炎の状況は外からは詳細には分からないので、開腹して直接目視と細胞診をすることによって、有効な治療法を特定するということなのです。

外科手術のリスクは皆さんもご存じのとおり、全身麻酔のリスク、傷口の回復のリスクです。

手術の内容は、肝細胞の一部摘出と、胆管の洗浄、胆嚢からのドレーンによる胆汁の排出。場合によってはバイパス手術。かなり難しい手術らしいです。

様々な数値が悪化していく状況から見て、手術をするチャンスは今しかありません。
もしも内科的な方法を取る場合は、様子見というような生易しいものではなく、手術の道を捨てて、積極的に内科的治療を選ぶことになります。

担当医師の勧めは、今の内の外科的な手術でした。
僕たちも一時はそれに決めかけていました。しかし、夕方まで猶予の時間をもらいました。

手術には麻酔医など医療チームが揃う必要があり、日程としては明日の火曜日か、週末の金曜日。医師によると、今の状態では、金曜日まではとても待てないとの事。
したがって、今日の時点で手術か内科的治療を選択する必要があります。

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3年前にピーチーが、膵炎はら胆管閉塞を併発したの時も同じような状況でした。明日が手術という日に、急遽、内科的治療に変更してもらったのです。

その時には、確度は低かったものの、僕自身にある程度の確信がありました。
ピーチーの血液検査の結果をずっとエクセルに入力して、数値を観測していたからです。あと一日だけ待てば、総ビリルビンの数値が落ちるという可能性を発見し、僕の一存で手術を撤回してもらったのです。

その時は、僕と奥さんとピーチーは、無謀な賭けに勝ちました。
でも、今回は何もデータがありません。
競馬新聞なしに、パドックの状態だけ見て、馬に投票するようなものです。

無理を承知で、3年前に看てもらった、動物高度医療センターの医師に電話をして、意見を聞きました。予想通りに、「経過を見ていないので、何も言えない」との返事でした。

今日、本当に偶然ですが、DVMsで会計の順番を待っている間に、主治医の大倉山動物病院の院長先生が、他のワンちゃんの付添いで、待合室にいらっしゃいました。状況を説明して相談したところ、『私なら、手術はしない』との事でした。

一時は手術に傾いていた心ですが、主治医の言葉で我に返った思いです。
今現在は、手術ばかりが選択肢ではないなと思っています。

内科的な処方を選択すれば、僕と奥さんが張ったカードが負けならば、もう取り返しがつきません。しかしその代わりに手術と違って、もう駄目だと分かった時点で、ピーチーが大好きだった家で、看取ってやれるかもしれません。きっともうウニは食べられないでしょうが、誕生日が迎えられるかも。

面会をしたピーチーはぐったりとしていて、昨夜と違い、もう立ち上がろうとする気力もありません。奥さんが首筋や頭をなでてやると、安心したのか優しい目になりました。

今のところ、お知らせできるのはここまで。
あと4時間ほどで、僕と奥さんがどんな判断をするのか、僕にも分かりません。

――【劇症肝炎】闘病記・つづく――

ライター:高栖 匡躬 

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