うちの子がうちにくるまで|No.2、3、4 
ジャック・ラッセル・テリアとブルテリアは、最も飼いにくい犬の2トップに数えられるのだそうです。それも、プロのトレーナーでさえ敬遠するほどの曲者たちです。しかしその曲者たちを合計3匹(ジャック×2匹、ブルテリア×1匹)も次々と家に迎えた方がいます。
なぜわざわざ、飼いにくい子たちを選んだのか?
可愛いだけが犬じゃない。癒されるために犬を飼うのではない。
(今ではこの飼い主さん、誰もが認める犬好きで、犬の良き理解者)
こんな方へ:
ブルテリアって飼いにくい?|ジャック・ラッセル・テリアって飼いにくい?
求めるのは癒しだけじゃない
今我が家では、3頭の犬を飼っています。
犬種はミニチュア・ブルテリアが1頭、ジャック・ラッセル・テリアが2頭。
もともと、犬を飼っていなかった我が家。
私が、同じような時期に3頭を迎え入れたのです。
しかも飼いにくさで悪名を轟かす犬種を――
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なぜそんなことをしたのかと言う声が、聞こえてきそうですね。
しかし、私には私の理由がありました。
『可愛い犬を飼って癒されたい』という願いが、犬を飼う動機として認められるものだとしたら、私はその逆でした。それだって、立派な理由だと私は思うのです。
それでは振り返ってみます。当時を――
10年前の私は、数年間に渡る姑舅(きゅうこ)*1の介護を終え、精神的にも肉体的にも楽になったのにも関わらず、それを超える虚無感に苛まれていました。
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そんな私が、三頭もの犬を飼うことにしたのには、一風変わった理由があったからです。実は私は、普通の飼い主さんが抱くような、”犬が可愛いから”と言う当たり前の思いは、全く持ち合わせていませんでした。
ただ厄介なものを背負いたかった。
それだけが理由だったんです。
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きっと虚無感から逃れる為に、介護に匹敵する位に手間のかかるものを、求めていたんでしょうね。
そんな私だから、トラ、サブ、ゲンは犬種の好みで選んだわけでも無く、ペットショップで目が合い 運命を感じたわけでもありません。ましてや 仔犬の可愛さにやられたわけでも無い。
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ただ、ただ飼いにくいという悪名のみが選択の理由……
なぜ三頭立て続けに飼ったのかといえば、善良な老人の介護よりも悪名犬三頭の飼育の方が、断然楽だったという事です。
”ブルテリアが飼いにくいお話” がこちら
"ジャック・ラッセル・テリアが飼いにくいお話" がこちら
え、その時に家族はどう思ったのかって?
あ~ あの時の とーちゃんは……
流石に言いましたよ。
「ここまで やらないとダメ?」って ――
でも、自分の両親の介護をやってくれたっていう、負い目みたいのもあったのでしょうかね。キツくは言われなかったですね。
三頭を眺めながら自分に言い聞かせるかのように、「おまえは仕事をする為に、不自由が欲しいんだな~」って言ったんです。
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その後とーちゃんは、犬に関わる出費に、一言も文句を言いません。
そして――、世話もしません。
ただ、犬連れでの旅行には 積極的で、とーちゃんはとーちゃんなりに犬との生活を楽しんでると思います。
――トラ、サブ、ゲンがうちにくるまで|おしまい――
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犬の名前1:トラ
犬種:ジャック・ラッセル・テリア
犬の名前2:サブ
犬種:ジャック・ラッセル・テリア
犬の名前3:ゲン
犬種:ミニチュア・ブルテリア
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――うちの子がうちにくるまで・次話――
ジャックラッセルテリアは、飼いにくい犬の代表選手。
しかし、チャーミングで、好きな人にはたまらない魅力がある。
飼いにくい、飼いにくい、大変だ、大変だ……
でも、それを乗り越えた時には、強い絆が生まれているんだよ。
――うちの子がうちにくるまで・前話――
昔からいつかはワンを飼いたいと、ずっと夢見ていたんです。
でも、夢と現実の差はでっかいですよね。結局はずっと、実現できずじまい。
――そんな夢を叶えた飼い主さんのお話。
犬との出会いは運命に似ています。
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この記事は、下記のまとめ読みでも読むことが出来ます。
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。
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愛すべき飼いにくい犬たち
ジャック・ラッセル・テリア(2トップのもう1方)――
画家、呑山政子さんへのインタビューで構成した記事です。
呑山は愛犬ミントと、愛猫ピッピと暮らしています。
さて、ミントとピッピの関係は?
しかし、チャーミングで、好きな人にはたまらない魅力がある。
飼いにくい、飼いにくい、大変だ、大変だ……
でも、それを乗り越えた時には、強い絆が生まれているんだよ。
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出典
※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。
*1:姑舅 - 舅(しゅうと)と姑(しゅうとめ)