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【低アルブミン血症】4月22日 突然の発症、そのときわたしは ~ルイの闘病記(1/16)~

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ルイの闘病記:低アルブミン血症  低アルブミン血症_闘病記

撮影&文|まる
 
当時を振り返り

愛犬ルイ7歳、いたずらっ子でとても元気な男の子でした。
頑固な面もあり、穏やかな先住犬のレオと違い、手のかかる子だったけどそれだけにとても愛しいこの子が、突然難病の診断をされたときのショックは、計り知れないものでした。

その日を境に、私は趣味を綴っていたブログに、ルイの闘病の記録を書くことにしました。小さい体で、治療に頑張ったルイの、生きた証をのこしたいと思ったのです。

この記録が、いつかルイと同じ病と闘う、誰かのお役にたてれば幸いです。

 4月22日 ごめんねルイ

我が家のルイ、先週の水曜日から便が軟らかく、食欲がなかったり、散歩も途中で座り込んでしまって、歩きたがらないときがありました。

「おや?」
そう思ったけれど、こういった感じは、これまでもルイにはよくあったし、少し様子をみることにしました。元気はいつもどおりだったし。

便については、ドッグフ―ドを年齢に合わせて、太らないように低カロリーのものに切りかえたので、そのせいもあるのかな? ――と。

(今思うとこの時、すぐに病院にかかっていたら、違う経過もあったのかな?)

昨日は、形のある軟便から下痢便になり、お腹を触ると張っている感じで、散歩も少し歩くと座り込んで歩きません。

朝一番で病院に行きました。

体重測定したら5.4キログラム。
ルイの体重はだいたい4キロ~4.5キロ平均です。
1キログラムも増えている。

ここのところ、軟らかめのウンチがが続いてたから、ちょっとドッグフ―ドをお湯でふやかしてあげていたのだけれど、少し残しぎみ。
カロリーも前のより低いもの(これもよくなかったのかな?)にしたので、増える要素がない。

とりあえず血液検査の結果を待ちました。

検査結果の診断――
白血球が4万を超えていた。
あきらかに体のどこかしらに、炎症を起こしている数値。

そしてヘモグロビンと、ヘマトクリット血小板の数値が著しく低くて貧血。
脱水もみられる。肝臓の数値も高くなっていました。

点滴の治療をして、更に詳しく診るために、超音波検査と再度血液検査をするということなので、一日病院にお預かりとなりました。

 

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翌日の夕方6時半にお迎えにいき、ルイの症状について、説明をいただきました。

――再度血液検査の結果――
まず貧血については、血液を採取するにあたって時間がかかって、血液が凝固してしまい、1回目の検査は正しい測定ができていなかったようだと。
2回目の測定で、そちらは問題ないと言われてホッとしました。
実は1回目のとき、輸血レベルに悪いと言われたので、焦りました。

次に白血球。こちらは点滴治療の効果が出たのか、13000と正常値に戻っていました。こちらもホッと一安心。

しかし――、この先が良くありませんでした。
1回目よりも、重大で深刻な結果が待っていたのです……

総タンパク3.4
アルブミン1.0

つまり――

低タンパク血症
低アルブミン血症です。

お腹の張りは腹水によるものでした。
溜まった水で体重が増えていたんです。

腹水がなぜ起こるのか?
獣医師によると、アルブミンが減ったことにより、血液のなかの栄養分と水分が外にしみでてしまうのだそうです。

超音波検査の結果は、腸がかなりの炎症状態とのこと。
アルブミン低下は、この腸炎によるものと思われました。

更に詳しく知るためには、内視鏡検査が必要だけれど、今のルイの状態ではそれをやるのはかなりのリスクを伴います。「この状態が良くなるように、まずは治療を開始し、改善してからまた考えましょう」と言われました。

そして次――
先生から告げられた、受け入れがたい事実――

ルイのような症状の子は、長生きはできないだろうと……

長生きできない?
どのくらい?

私の質問に、先生は「これまでの診療経験からして、恐らく3年です」と言われました。

3年……、3年?
私の頭の中は、3年の言葉でいっぱいになりました。
それと同時に涙がいっきに溢れて……

飼い主のいたらなさで、この子は寿命を縮めることになってしまったのではないか?
私は自分を責めました。

治療としてはステロイドが効くケースが多いらしく、効果が上がれば、4年~6年生きられる子もいるようです。しかし先生は無情にも、「私が診た同じ症例では、長生きしたこはいません」と言われました。

「これからは、薬物治療と食事療法で、しっかり管理していきましょう」
そう先生に言われて、今後はルイができるだけ長生きできるように、自分がしっかりしなければいけないと思いました。

でも、そうは思うものの、涙が……
今も……

ルイは私の隣で、安心して眠っています。
昨日腹水を30CC抜いてもらって楽になったようです。
腹水のなかには栄養分があるので、全部抜くと死んでしまうのだそうです。

今日も点滴と注射による治療があるため、点滴の針は右前足に残ったまま。
それがとても痛々しいです(T_T)

ごめんね――、ルイ

 

――【低アルブミン血症】闘病記・つづく――

文:まる
 ▶ 作者の一言
 ▶ まる:犬の記事 ご紹介

――次話――

獣医師から病名を告げられた飼い主は、とまどいます。
そしてそこから、検査の数値に一喜一憂する日々が始まります。

(ちょっとしたアドバイス)
愛犬の検査の結果は、きちんとまとめて、スクラップなさってください。
――まるさんのように。
その数値の変化を見る事で、愛犬の命が救われることもあります。

まとめ読み|ルイの闘病記 ①
この記事は、下記のまとめ読みでも読むことが出来ます。

 

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 テーマ:闘病は視点を変えて

視点を変えれば、闘病も変わる――

愛犬の闘病で悩む飼い主さんは多い。
それは見えない不安が、心にのしかかるから。
これからどうなる? いつまで続く? 医療費は?
見えないものは仕方ない。しかし、見えているものはある。
不安に怯えるのではく、どうか前向きに。

 

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16話続いた『ルイの闘病記』のあとがきです。
作者のまあさんは、自身の経験をもとに、闘病に大切なのはタイミングと選択肢だと語ります。
動物は口がきけないから、飼い主に全てが委ねられますね。
まあさんは、しっかり闘いました。

 出典

※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。

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