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【膿皮症】突然発症した皮膚病 ~重症化することもある、侮れない病気~

Mackの闘病記:膿皮症編

f:id:masami_takasu:20180130183000j:plain撮影&文:奥村來未 (本記事は2017年9月に執筆されたものです)

この記事は、我が家の愛犬Mackに発症した膿皮症を記録した体験談(闘病記)です。

Mackは若いころはとても健康で、椎間板ヘルニアを二度経験したものの、ほとんど病院にお世話になることはありませんでした。そのMackを突如襲ったのが、今回お話する膿皮症です。

この病気のお陰で、Mackは病院通いが定常化してしまいました。
そしてまさか今のように、『調子が良いときで、通院は月一』なんていう酷い状況になるなんて、想像もしていませんでした。

 

【目次】

 はじめに ―その病気を発症した時期は―

膿皮症は、皮膚の病気で、犬には割とよくあるもののようです。

アレルギー性皮膚炎やアトピーと同じように 解説されることも多いので、ともすれば軽く考えてしまいがちなのですが、実はこの膿皮症は、重度に悪化するかもしれない、とっても怖い病気です。

今回は当時の写真とともに、お話をしていきたいと思います。

Mackがこの病気を発症したのは、記録を辿ると2015年年6月18日のことでした。
6月から10月くらいの時期が、最も発症しやすいのだそうです。

 

尚この記事には、見るのがちょっと辛い写真もあるのですが、そても病気の資料、および症例としては重要だと思い、そのまま掲載することにしました。最後までにお付き合いいただけると嬉しいです。

 

 気づいた時から発覚直前

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病気の発覚前日、寝る前におしっこをさせている時に、「あれ?すこし背中の毛がバサバサしてる?」と思ったのがはじめの違和感でした。

寝癖のような感じで、首の付け根の、少し下のあたりだけ毛が逆立っています。
その時は皮膚の疾患だとは思わなかったので、上から撫でるだけで、毛をかき分けて確認することはしなかったのです。

翌日、朝に昨日のバサバサしていたところを見ると、ヒトコブラクダのように盛り上がっていました。つまんでみると、ブヨブヨしています。
なんだ?おかしいな?なんてつまんでいると、ピュッっと膿が飛び出してきたのです。

上の画像が、その時の物です。
画像の真中付近とその少し向こうに二か所、膿が染み出ているのがわかって頂けますでしょうか?

まさか膿が出てくるとは思っても居なかったので、すぐに病院へ行くことにしました。
しかしその日はかかりつけの定休日。やむなく近くの動物病院へ駆け込みました。

 

 発覚(ひとまずの診断)

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これはその病院で処置を受けた後の様子です。
(赤く見えるのが患部で、白く見えるのは膿皮症の白い粉の塗り薬です。)
毛に覆われているとわからなかったけど、患部はこんなにも大きかったのです。

診断結果は膿皮症。
膿皮症とは、皮膚上で菌が異常繁殖し、化膿して膿を排出してしまった状態なのだそうです。

 

 確定(かかりつけでの再診)

膿皮症にはステージが3段階あります。

膿皮症のステージ
1.表面性膿皮症(表皮の最上部にある角質層に発生した膿皮症)
2.表在性膿皮症(毛包とそれに連なる表皮に発生した膿皮症)
3.深在性膿皮症(毛包全体、真皮、皮下組織に発生した膿皮症)

Mackの膿皮症は、初診では二番目に重い表在性と診察されましたが、翌日あらためて行ったかかりつけでは、最も重いステージ3:深在性であると診断されました。

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この写真は翌日、かかりつけでの処置を受けた後の様子です。
患部がさらに広がっています。

悲しいことに、ここから暫くトビヒのようにして、頬、肘、顎と、あちこちに発症していきます。

 

 予兆はある

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膿皮症になると、上の写真のように、まるで筆のようにして毛が抜けるようになります。皮膚に毛がくっついたまま剥落してしまうので、このような抜け方をするようなのです。

こんな毛が、もしもお部屋で見つかったら、赤信号。
愛犬の毛を、あちこちくまなくかき分けて、見てあげる必要があります。

Mackの場合、特に気にする様子がなかったのですが、膿皮症は発症するまでは激しいかゆみが伴う事があるようなので、しきりにどこかを痒がる時も、くまなく見てあげるといいとおもいます。

 

 膿皮症中期

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これは、膿皮症中期の頃の写真です。

瘡蓋を剥がし、サランラップを巻いて皮膚の再生を促します。
清潔を保つために、膿がたまればふき取り、一日に二度、アルコール消毒をして、その都度サランラップを新しくする生活がしばらく続きました。

経過はこのように

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状態が改善をし始めると、徐々に皮膚が黒くなってきます。
でも、まだグジュグジュしていたり、血が止まらないような患部もあります。

 

 ゆっくりと快方へ

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この写真は快方に向かって、サランラップが取れた頃の様子です。それでもまだまだ、完治の時期は見えてきません。

まだあちこちに小さな新しい患部ができるので、見つける度にクリーム状の薬を塗っていました。

 

 完治までの道のり

膿皮症が治るまでには、なんと6月の発症から5か月ほどかかりました。

Mackが当時、16歳と高齢だったこともあるとは思いますが、梅雨から夏のジメジメで、どんどん患部が広がってしまい、なかなか収まってくれなかったのです。

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これが現在の様子です。
中心は再生しましたが、周りは三年経った今も再生していません。

 

 気を付けてあげたいこと(予防法など)

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膿皮症は入浴後やプールの後などに毛の中に湿気がたまり続けていると、発症しやすいようです。

予防としては、私がやっていることは
・濡れたらよく乾かす。
・薬用シャンプーを使う。
・ひば水で保湿と清潔を保つ。

ひば水と言うのは、ヒバという木から抽出した油を水に溶かしたものです。
抗菌作用や、虫よけの効果もあるようなので、夏にも大活躍です。

ひば水は、お水と消毒用エタノール、そしてひば油があれば作ることができます。
お水:消毒用エタノール(4:1)に、お好みの量、ひば油を入れます。

 

 まとめ

膿皮症は一度かかると、またなりやすいので、毎日のチェックがとても大事になってきます。Mackも今もたまに、小さな患部ができますが、ヒバ油とアイプクリーム(通販で購入可能)というお薬で大きくせずに治しています。

そして――、それを三年間続けています。

もしも膿皮症かもしれない?!と思ったら、はじめはお医者さんに診てもらってくださいね。

膿皮症は決して侮れない、恐ろしい病気です。

 

――了――

文:奥村 來未
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まとめ読み|Mackの闘病記 ~膿皮症、前庭疾患、急性膵炎~
この記事は、まとめ読みでも読むことが出来ます。

週刊Withdog&Withcat
この記事は、週刊Withdog&Withcat【2018.2.25版】に掲載されています。

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