犬を飼うということ

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【看取りの記録】3月15日 別れの時へのプロローグ ~うちの子が旅立つまでのこと|はじめに~【愛犬との別れ】

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愛犬の介護と看取りの記録愛犬の看取りの記録

撮影&文|高栖 匡躬
 
はじめに

3月は筆者にとって特別な月です。
なぜならば2016年3月29日に、筆者の大切な愛犬、ピーチーが天国に旅だったからです。
病名は肺がんでした。今でも当時のことは、鮮明に覚えています。

幸いにもペットロスはありませんでした。
正確に言えば、大きなペットロスはなかったというべきかもしれません。
別れのときには、笑って送ってやりました。ピーチーらしい清々しい去り方でした。
悲しみはあったのですが、同時に全てをやり切ったという満足感があり、またそうさせてくれたピーチーを誇らしくも思いました。

ピーチーが去ってから、ピーチーとの思い出をエッセイにまとめました。
一緒に過ごした日々や、その時に考えたことを文章として残し、伝えていこうと思ったのです。このサイト、Withdog『犬を飼うということ』とWithcat『猫の話をしようか』も、ピーチーとの暮らしがあったからこそ生まれたものでした。

本シリーズ記事は、ピーチーの最後の闘病を記したものです。
ただし治療日記のようなものではありません。別れの時を見据えながら、大切な最後のひと時を一緒に過ごした、介護と看取りの記録です。
これから愛犬の闘病や介護をされる方の応援歌になることを願いながら、まとめていこうと思います。

こんな方へ:
愛犬が闘病中だ|介護の時期に差し掛かっている|別れが近いと感じている|その時が来るのが恐い|愛犬が去った後、飼い主はどうなるの?|経験者の話が聞きたい

 この記録の構成について

ピーチーの異変に気付いたのは、2016年の3月15日のことです。
(扉の写真はその少し前の3月6日に撮影)

ここからは当時書いていたブログを元に、3月15日から3月29日までを、2年前の日付の通りに辿って、当時を振り返っていきます。
内容は愛犬ピーチーが罹患した最後の病『肺がん』の介護の記録であり、
看取りの記録でもあります。

 ●

今回はプロローグとして、異変の予兆について書きます。
次回次々回は、看取りの記録を残す意義を。
そして更にその次からが、看取りの12日間の始まりです。

本話を入れて全21記事の構成です。
いつかの未来のために、どうかお読みいただければ幸いです。
予め申しておきますが、暗い話ではありません。

 

 以下、当時のブログより - ちょっとした異変

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ここ数日、ピーチーが調子よくありません。
ものすごく悪いわけではないのですが、1日中震えていて、いつもではありませんが、息が荒く、食欲が落ちています。
食べる量としては、いつもの半分くらい。

今日は散歩に行こうとしたら、気乗りしない顔で、20歩ほど歩いたところで散歩拒否。
なだめたり、すかしたりしても変わらず。

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家には抱きかかえて帰りました。

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帰ったら、気持ちよさそうに寝ています。

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そして熟睡している間は、震えが止まります。

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実は、ピーチーは甲状腺ホルモンの値がとても低いのです。

薬を飲み始めてからは震えが軽減していたのですが、また悪くなったのかな?

 

――うちの子が旅立つまでのこと・プロローグ――

――次話・うちの子が旅立つまでのこと|前文につづく――

文:高栖匡躬
 ▶プロフィール
 ▶ 作者の一言
 ▶ 高栖 匡躬:犬の記事 ご紹介
 ▶ 高栖 匡躬:猫の記事 ご紹介

――次話――

愛犬ピーチーの看取りの記録、前文です。
介護や看取は、我が家なりの方法を探すのが大切
――という内容です。
その時の心の準備について書きました。
まだ介護、看取りの覚悟が必要でないという方も読んでみてください。
実はそれは、今を豊かにするたことに役立つはずです。

まとめ読み|看取りの時へのプロローグ
この記事は、下記のまとめ読みでもご覧になれます。

週刊Withdog&Withcat
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。

 看取りの視点 - 心を軽くするために

第1話|飼い主に委ねられる選択

犬を飼い始めた時、別れの時は遥か未来の話でした。
しかし、あっという間に楽しい時間は過ぎて、その時が――

子犬でうちに来たのは、つい昨日のことのよう。

愛犬を看取ってみて思うのは、看取りは良い思い出だったということ。
視点を変えれば、つらい思いって、無いんじゃないかな?
そんなことを考えた記事です。

第2話|命を預かる本望

ペットの闘病は、全てにおいて飼い主の選択に委ねられますね。
治療をする/しないに始まり、どんな治療法を選ぶのかまで。

筆者の愛犬ピーチーの3度めの闘病は、『闘わない』という選択をしました。
他の選択肢はゼロではありませんでした。
しかし、敢えて闘わないことにしました。

「あれで良かった?」
今も時々自問をします。
しかし、それと同時に、闘わない決断を自分でしたことに対して、
『本望である』とも思っているのです。

 

 

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