犬を飼うということ

Withdog 犬と飼い主の絆について

【飼いたいな】心の準備もできないままに ~ピーチーがうちにくるまで(3/3)~【ペットショップで勝負あり】

うちの子がうちにくるまで|No.20 - 3 f:id:masami_takasu:20171103114439j:plain

撮影&文|高栖 匡躬
  
今日のお話は

ピーチーがうちに来るまでのお話、最終話です。
旅だってしまってから、ピーチーがうちに来るまでの話をするのは、不思議な感覚です。一緒にいた時とは、随分感じ方が違うんですね。  

それは、悲しさとは全然別のもので、むしろいなくなってから、『うちの子がうちにくるまで』を振り返るのも、良いもんだな~と思います。

さて、ここからが前話の続きです。

こんな方へ:
ブルテリアってどんな犬?|飼いにくい?|凶暴なの?

 

f:id:masami_takasu:20171103114450j:plain

ペットショップからの電話で、週末にその店を訪れた筆者は驚きました。
何にかって? 

まだ名前も付いていない、生後2週間の小さなブルテリアの幼犬にです。
とにかく可愛かったんです。

その子は、両手に少しだけ余るくらいのちっちゃな体で、真ん丸な目で僕と、うちの奥さんを興味深そうに見上げていました。
「どうぞ、抱いてみてください」
店員さんにそう言われて、まずは奥さんがその子を抱いてみました。

 

f:id:masami_takasu:20171103114458j:plain

これがその時の写真です。

その子はちょっとだけ不安そうに見えましたが、怖がってはおらず、その証拠に少しも震えていませんでした。じっとしていて、時折首を振って、筆者と奥さんに交互に視線を送って来ます。僕が頭をなでてやると、気持ちよさそうに目を半分閉じました。

「何て可愛いんだろう……」
それは、予想を遥かに上回る可愛さでした。
奥さんは筆者にも抱いてみろと、その子を差し出しました。
その子は、その時も少しも怖がらず、そればかりか勢いよく尻尾を振ってくれまた。

初めてその幼犬を抱いた時の手の感触は、今でも忘れられません。柔らかくて、ふわふわで、ぬいぐるみみたいで、でも確かに生きていて、暖かい。初めて会うのに、僕を信頼し切っていて、僕の手に全身を委ねている感じです。顔を良く見ようと、目の前まで持ち上げると、その子は勢いよく尻尾を振りました。

「この子は、高いところが好きなのか」
筆者は人間の赤ちゃんにするように、『高い、高い』をやってみました。するとその子は、先程よりもより激しく尻尾を振りました。
面白いので、何度も『高い、高い』をすると、その度にその子は同じ仕草を繰り返しました。

 

f:id:masami_takasu:20171103114530j:plain

「どうなさいますか?」
そう、店員さんに訊かれました。

正直言って筆者は、ペットショップに来る前は、6対4で買わないかなと思っていました。だって、希望していた男の子ではありませんでしたし、その時はまだ、犬を飼う覚悟も十分にはできていませんからね。しかし、実際に姿を見てしまったらもう勝負ありです。

うちの奥さんの顔を見ると、「好きにしたら」と言ってくれます。
「この子にします」
その返事を聞いた店員さんは、「良かったね~、家族が決まったよ~」と言いました。

そうです、その瞬間にその子は、うちの家族になったのです。

 

f:id:masami_takasu:20171103114553j:plain

「お迎えは一週間後になります」
と、店員さんは言いました。これからワクチンを打つとお腹が緩くなるので、それが安定してからの引渡しだそうです。
筆者と奥さんはそのペットショップで、これから家族を迎え入れるための、色々な物(首輪とか、リードとか、ご飯の器とか・・・)を買い込みました。大きなコンビニ袋2つが、一杯になりました。

下の写真が、その時に買った一番最初の首輪です。
猫用なので、金色の鈴がついていました。

 

f:id:masami_takasu:20171103114605j:plain

そう言えばそのペットショップから家に帰る道すがら、筆者は「思ったよりも可愛かった~」と言ったのだそうです。本人は覚えていないのですが、奥さんはそれが印象深かったらしく、今でも時々筆者にその事を言います。

家に帰ると筆者と奥さんはすぐに、その子の名前を考えました。
筆者は『ニッケ』にしたいと言いました。ニッケは筆者の田舎の方言で、シナモンのことです。肉桂から転じた言葉なのでしょう。筆者が子供の頃に飼った3匹の子は、どれも『チビ』でした。『ニッケ』は、今度犬を飼うことがあったら違う名前にしようと思い、子供の頃からずっと温めていた名です。

 

f:id:masami_takasu:20171103114639j:plain

奥さんは、「女の子だからもっと可愛い名前が良い」と言いました。例えばモモとか、桃子とか、ピンキーとかです。何しろ、見た目が桃色でしたからね。

筆者も、そう言われれば確かにそうだなと思いました。結局『ピーチ』に落ち着きかけたのですが、最後の最後、もうひとひねりして『ピーチー』になりました。『ピーチ』は名詞で桃ですが、『ピーチー』は形容詞で、桃みたいに可愛いという意味です。

待ちに待った1週間が過ぎ、筆者と奥さんは『ピーチー』を車で迎えに行きました。
そして『ピーチー』は、段ボールの箱に入れられて、筆者に手渡されました。
まるで物みたいなので、一瞬「えっ」と思いましたが、実はそれが移動の際に一番安全なのだそうです。

今でもその箱は、大事に取ってあります。

f:id:masami_takasu:20171103114701j:plain

ピーチーはね――
あの日――
小さな小さな箱に入って、うちに来たんだよ。

 

――ピーチーがうちに子になったのは(3/3)・おしまい――

2001年の頃のブルテリア
2001年の頃、ブルテリアは『飼いにくい』『凶暴』『危険』というネガティブな評価が定着していました。それでも飼おうというのは、ブルテリアの魅力にヤラレテしまった少数の愛すべきたち。
当時の状況はこの記事に書きました。

そしてピーチーは我が家に来てすぐに、警察犬の学校に行くことになります。
どうしてかって?
それはこちらの記事に――

うちの子がうちにくるまで|No.20 - 3
犬の名前:ピーチー
犬種:ミニチュア・ブルテリア
飼主:高栖匡躬 ・ピーチーパパ
 ▶プロフィール
 ▶ 作者の一言
 ▶ 高栖 匡躬:犬の記事 ご紹介
 ▶ 高栖 匡躬:猫の記事 ご紹介
 
うちの子がうちにくるまで、とは
愛犬を家に迎えるまでの葛藤を、飼い主自身が、自分の言葉で綴ったエッセイです。
こんな効果もあります:愛犬、愛猫を今すぐ100倍可愛くできる、最も簡単な方法
 
犬や猫と暮らすあなたへ

『うちで飼えるかな?』
『きちんと面倒を見られるかな?』

犬や猫を、”はじめて”飼う時、ほとんどの方はこう思ったことでしょう。
平均年齢でいえば、15年も生きる小さな命を預かるのだから当然ですね。
我々はそこで大きな決心をし、葛藤を乗り越えたからこそ、今、犬や猫と暮らしています。

どうかその思いを、忘れないでください。
その時の思いがあれば、我々はどんな時でも犬や猫と暮らしていけます。

【飼えるかなより

――うちの子がうちにくるまで・次話――

冬のある日、家への帰り道、ふと立ち寄ったペットショップには、外にケージが積み上げられていていました。中には雑種の子たちがいて、そこには[ただであげます]という紙が貼られていました。

――うちの子がうちにくるまで・前話――

マンションがペット可とだ気が付いたのですが、すぐに犬を飼おうとはなりません。命を預かるのですから覚悟が大事です。最後まで面倒が見られるかな?
――まだまだ迷いがありました。

まとめ読み|うちの子がうちにくるまで(犬)⑤
この記事は、下記のまとめ読みでも読むことが出来ます。

週刊Withdog&Withcat
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。

――うちの子がうちにくるまで、第1話です――

昔からいつかはワンを飼いたいと、ずっと夢見ていたんです。
でも、夢と現実の差はでっかいですよね。結局はずっと、実現できずじまい。
――そんな夢を叶えた飼い主さんのお話。
犬との出会いは運命に似ています。

 

 愛すべきブルテリアたち

うちの子がうちにくるまで(ブルテリア編)――

 
 

© 2017 Peachy All rights reserved.