チョコラッの闘病記 第1章(3/3)
本記事は長期連載の1部。そしてチョコラッは3年目(2019年6月)を迎えて生存中です。
難病であっても希望を持ち続けたいと願う、飼い主の思いで書かれた闘病記です。
初回記事はこちらです。チョコラッの闘病記 1話
ペットに貧血の症状が現れ改善しない|非再生性免疫介在性貧血と診断された|治る見込みは?|治療法は?|どんな闘病になるのか心配|免疫系疾患の難しさを実感している|経験者の体験談が聞きたい
11月2日 抗核抗体に陽性反応
今日、チョコラッ、3回目の血液検査に行きました。
免疫介在性溶血性貧血かの検査で抗核抗体に、陽性が出てしまいました。
つまりが、免疫介在性溶血性貧血ですってことなんだけど。
けど!
免疫介在性溶血性貧血らしき症状が出ていない。
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急激に貧血を示す値が下がる。
赤血球の形が壊れる。
などの典型的症状が何も出ていない。
ただただ検査結果が陽性だったって、それだけ。
だから、まだ断定はしないって医師は言ってる。
とりあえず、免疫介在性溶血性貧血の薬を明日から1週間飲んで、値が良くなるかをみます。
(現在は極度の貧血のままで値が横ばい)
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もし、色々薬を変えても一向に値が良くならなかったら、次のステージ。
全身麻酔をかけて、骨髄の検査。造血に異常がないかをみます。
9才での全身麻酔のリスクを訊いたら、心臓などに異常がない子だから、まず大丈夫と。
最悪、貧血を改善することが出来ないまま、腹壁ヘルニア(脱腸)の手術をすることになると、他のワンちゃんからの輸血を受けながらの手術に踏み切る可能性もあります。
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献血してくれるワンちゃんは病院側でも身近な人に声かけするけど、私もお友達のワンちゃんなどに声かけする必要があるそうです。
(ティアラは小さ過ぎて献血無理)
ただ、犬の輸血は拒否反応で死ぬこともあるので、最悪の事態として考えています。
今日の様子は
今の段階では、チョコラッは元気です。
食欲がなくて、側にいたいと甘えるだけで。
まぁ、しんどいんだろうな――
でも、ピンポンの音にワンワン吠えられるくらいには元気です。
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なんだか、血液検査の結果が出揃ったのに、イマイチはっきりしなくて、混乱気味です。
結構な貧血が続いているので、免疫介在性溶血性貧血と断定されるのは怖いけど、今日処方されたお薬が効いてくれたらいいなと願います。
この病気を更に知るために
一般的な貧血の症状と見分け方は、こちらの診察記に書かれています。
まずは貧血かどうかを、飼い主さん自身が見分けましょう。
当事者の苦労について語られた記事です。
『免疫介在性溶血性貧血』と『非再生性免疫介在性貧血』の違い。
悪化した場合の、献血犬の探し方などに触れています。
『非再生性免疫介在性貧血』の原因となる、『自己免疫不全』について語られた記事です。『自己免疫不全』は確定診断されていないだけで、多くの犬で起きている可能性があります。
この闘病記の経過
非再生性免疫介在性貧血 闘病記
▶ 病気の発覚から病名が分かるまで
2016年10月25日~11月2日
本当の確定診断まで
2016年11月5日~11月24日
先の見えない、はじめの半年
2016年12月14日~2017年4月23日
1年生存率5割って
2016年5月6日~2017年10月14日
1年は過ぎたけれど
2017年10月20日~2018年4月20日
2年生存を目指して
2018年4月22日~2018年10月31日
ついに3年目に突入 (連載中)
2018年4月22日~2018年10月31日
――【非再生性免疫介在性貧血】病名確定まで(3/3)・つづく――
文:らぶプー
▶らぶプー:他の作品一覧
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――次話|次章の1話目です――
免疫介在性溶血性貧血かどうかを確認するための、抗核抗体検査は陽性。
しかし、その病気の典型的症状が出ない。
治療を開始しながら、最終検査の結果待ちです。
免疫系の病気は難しいですね。
まだ分からない事もたくさんあって。
見た目は、元気なのですけどね……
――前話――
病名確定までの検査が続きます。
記事内では、免疫介在性貧血である可能性にも触れられますが、
この時点ではその確率は低いとの判断……
貧血には色々な理由が考えられるので、”免疫介在” に行きつくのに時間がかかるのです。
本話は、それが分かるようなお話です。
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この記事は、下記のまとめ読みでもご覧になれます。
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――この連載の最初の記事です――
この病気は、自己免疫不全で起きるもの。
自分の免疫が、自分の体を攻撃し始めるのです。
病原菌やウィルスが見つかるわけでもなく、CTやMRIにも病変が映りません。
だから、最初はそうだと分かりません。
なんとなく調子が悪い……
病院に行っても原因不明。
しかし、状況は悪化していく。
何故――、それが始まりです。
まずは病名が確定するまでのお話から。闘病記を書く理由についても語られます。
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おすすめの闘病記です-自己免疫不全
非再生性免疫介在性貧血の原因でもある、自己免疫不全に関する、体験を元にしたコラムです。
2015年のある日、作者の愛犬ピーチーを病魔が襲いました。
最初は夏バテかなと思い、次に熱中症を疑いました。
かかりつけの獣医師も、熱中症との診たてでその治療を。
しかしピーチーの状態は悪化の一途。
ただならぬ状態に、未明の救命救急に飛び込み、そこで発覚したのが重度の肝炎でした。
後になって、それが自己免疫不全が引き起こしたと分かるのですが、まさか免疫の暴走が劇症肝炎を引き起こすなど、想像もしていませんでした。
低アルブミン血症も、自己免疫不全によっと発症する病気です。
16話続いた『ルイの闘病記』のあとがきです。
作者のまあさんは、自身の経験をもとに、闘病に大切なのはタイミングと選択肢だと語ります。
動物は口がきけないか。だから飼い主に全てが委ねられる。
飼い主のまあさんと愛犬ルイは、しっかり闘いました。
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出典
※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。