犬を飼うということ

Withdog 犬と飼い主の絆について

【ニキビダニ】痒くはなく、脱毛が広がって異常に気付く ~ダニはイヤイヤ~【ダニの寄生】

【関連コンテンツ】

ここは『ハナちゃんの動物病院』です。

今日、取り上げるのはニキビダニ。

ダニといえば、想像するのはカイカイですね。ヒゼンダニの寄生で起きる疥癬は、スーパー・カイカイ!
でも今日のニキビダニは、そうではないみたい。
カイカイも困るけど、気付かないもの困る!

f:id:masami_takasu:20171105145158g:plain

 

撮影&文|ハナちゃんママ

 痒みを伴わないダニの寄生

先日、飼い始めて1ケ月の子犬が、目の周りの脱毛で来院しました。

診察したところ、原因は人の顔・鼻のまわりなどにも寄生しているといわれる、ニキビダニでした。

脱毛部周辺の毛を引き抜いて、毛根と一緒にでてくるダニを顕微鏡で確認します。

こんな変な形のダニです。
f:id:masami_takasu:20180402141651j:plain

この寄生虫は、以前に紹介した疥癬(かいせん)のような痒みを伴わず、脱毛が起きてきます。最初は皮膚の炎症もなく、だんだん脱毛部が広がってきて、そこで飼い主さんが異常に気が付くようです。

f:id:masami_takasu:20180402141913j:plain

症状が進行すると、細菌感染などにより、炎症が起き発赤や痒み、傷ができ、悪化していきます。

f:id:masami_takasu:20180402141942j:plain
これは、悪化した例

毛根の中に寄生するダニですが、ニキビダニと寄生される側のワンちゃんとの間に免疫機構がかかわることで共生関係が維持され、症状が出ずにいますが、何らかの原因で免疫機構が破たんすると、ニキビダニが過剰増殖し、病気が発症します。

例えばそれは、皮膚機能の低下、加齢、発情、妊娠、出産、感染症、腫瘍などのストレスなどが原因になります。

発症してしまったワンちゃんには、駆虫の治療を根気よく続けていきますが、時に、難治性のケースもあります。

今回は、ワンちゃんの犬種も考慮して、(ペット保険の適用外ですが)この滴下薬を使ってみようと思います。

f:id:masami_takasu:20180402142139j:plain

皮膚の異常を見付けたら、是非、診察を受けて下さい。

 

 余談ですが、我が家の出勤風景です

私は朝、日の出前に起きると、必ず東の空を見ます。
早起きのご褒美に、太陽の姿を見て元気をいただきます。

7時ちょっと前、やっと、太陽が顔をだしました。
(本話は2016年1月に執筆)

f:id:masami_takasu:20180402142533j:plain
もうまぶしいよ!
 ●

今日も良い天気になりそう。
そろそろ出勤の時間です。
頑張るぞう!!  

ハナちゃん!起きて!でかけるよ!

f:id:masami_takasu:20180402142551j:plain

ハナちゃんママからアドバイス

皮膚病は原因によって、治療が違ってしまいます。
ひどくならないうちに診察を受けてみて下さい。

――編集部より――
ここでご紹介したものは、病気を疑ってみる初歩的な知識です。もしもご家庭のワンちゃん、ネコちゃんに該当する症状があったら、すぐに動物病院を受診なさってください。

皆様の愛犬、愛猫の健康を祈って
――いつもやさしい、ハナちゃんママの動物病院はこちら――
f:id:masami_takasu:20171105145302j:plain
 日光どうぶつ病院

ハナちゃんママが獣医さんになった理由は?
ハナちゃんが看板犬になった理由は?

こちらをどうぞ
【獣医師が犬を飼うということ】ハナがうちにうちにくるまで 

 ▶ハナちゃんママ:犬 の診察記のご紹介
 ▶ハナちゃんママ:猫 の診察記のご紹介

――次話です――

【結石症】
人間でも激痛の病気。もちろん犬も猫もね

今回は結石症のお話。
尿中のミネラルが結晶化し、やがて石になって、膀胱や尿道に詰まってしまいます。
人間は激痛を伴いますが、犬も猫も痛い病気です。 おしっこが出なくなって、尿毒症になる可能性も。 普段から観察してあげて下さい。

――前話です――

【肛門腺の炎症】
肛門腺絞りは定期的にやってあげてください

今回は肛門腺の炎症のお話。
正式には肛門嚢(のう)というらしく、分泌物が溜まります。

――筆者はこれ、絞るのが苦手というか、一度も上手くいかず。
試みる度に愛犬ピーチーは、迷惑そうな顔でこっちを見ました。

皆さん絞るのはお上手?

まとめ読み|【犬版】ハナちゃんの動物病院 ③
この記事は、まとめ読みでも読むことが出来ます。

週刊Withdog&Withcat
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。

――ハナちゃんの動物病院(犬)・初回の記事です――

【尿石症】
膀胱炎や、尿経路の結石による痛み

膀胱炎などの症状から、発覚します。
場合によっては手術が必要になり、命にかかわることもある怖い病気。
意外に多いし、予兆もあるので、気を付けてあげてください。

 ペットの闘病についてのヒント

ペットの抗がん剤治療を迷っている方へ

抗がん剤というと、厳しい副作用が頭に浮かびませんか?
しかしそれは人間の場合で、動物の場合は少し様相が違います。
何のための治療なのか? 
目的が人間と動物では違うからです。
使ってやろうかな? もしかしたら、そんな風に思えるかもしれません。

 出典

※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。

© 2017 Peachy All rights reserved.