犬を飼うということ

Withdog 犬と飼い主の絆について

【里親になれない理由】幸せになるんだよ ~生まれかわりを待つ約束~

f:id:masami_takasu:20181111180831j:plain

撮影&文|高栖匡躬 

 

つい先日、ブルテリアの里親募集を目にしました。
この1年で4匹目の募集でした。

ブルテリアは希少犬種のはずなのですが、こんなに里親募集があるものなのですねえ。

我が家はその都度、里子を迎えるべきかどうか、真剣に悩んだのです。
さて、どうしたのか?

 意外に多い里親募集 

里子に出す理由は色々とあるようで、全部が全部、無責任な飼い主の飼育放棄ではないようです。先日の子は、飼い主さんが若くして急死なさって、ご両親はご高齢のために面倒が見切れないのだとか。

他人ごととは思えませんね。

さて筆者は、その4回の里親募集はどれも悩みました。
「迎えてあげたいなあ」
「うちで残りの一生を楽しく過ごさせて上げたいなあ」
と思ったのです。

しかし、思い止まりました。ある理由で――
4回とも同じ理由です。

1回目に悩んだ時には、その心境をツイートしました。
2回目も、3回目も同じ気持ちでした。
そして先日の4回目も――

どうやら1年くらいでは、気持ちはそう簡単には変わらないということですね。

今日はその”理由”について、記事にしてみます。

※扉の写真と、下の写真は、その1回目のときに送られてきたものです。

 

 揺れる思い - いろいろ事情があるのです

f:id:masami_takasu:20181110024221j:plain

――以下、当時のツイートより――

先日、友人からメッセージをもらった。
ブルテリアの女の子の里親を探しているという。

推定5歳の、とてもキュートな子。
なのにもう6カ月も、家族が決まらないのだそうだ。

一方うちは、うちの子を見送って、1年半になる。
――これはもしかして、良い機会?
――運命か?

そう思った。

しかし、折悪く今は夫婦ともに忙しい時期。
「面倒をみてあげられるだろうか?」
「今は毎日の散歩だって行けるかどうか怪しいぞ」
――心配だ。

うちは前の子、ピーチーには全力だった。
2度、重い病気に罹って、どちらも危険な状態になったけれそど、2度とも天国にいく寸前に、連れ戻した。

最期のときも、思い残すことなく介護したつもりだ。

 

f:id:masami_takasu:20181111181157j:plain

あの日――
ピーチーは、人に自慢できるくらい立派な旅立ちをした。
今も、本当に自慢に思っている。
それが、ピーチーと過ごした14年と7カ月の証だと思っている。

あの子に――
ピーチーと同じようにしてあげられるだろうか?
もしも出来なかったら、あの子に申し訳ないし、我が家に良い思い出を置いて行ったピーチーにも申し訳ない。

もうひとつ、心に引っかかることがあった。
別に信心深いわけではないのだけれど、うちではピーチーの生まれ変わりをなんとなく期待している。

そして――
ピーチーと別れる時に、「またうちに来いよ」と声を掛けてしまった。
あれは、ピーチーとの約束なのだ。

推定5歳のその子は、ピーチーがまだ元気な頃に生まれた子。
つまり、ピーチーの生まれ変わりという可能性はゼロだ。

もしもその子をうちに迎えれば、”生まれ変わりを期待する”のを、やめることになる。
何故なら、うちは多頭飼いはしないつもりでいるからだ。
つまり、次の子が最後の子ということだ。

 

f:id:masami_takasu:20181111181249j:plain

もちろん、ピーチーの生まれ変わりじゃなきゃ絶対ダメというわけではない。
もしも次の子がくればきっと、全力で可愛がるのだとは思う。

しかし、生まれ変わりは、期待してやりたいんだ。

こんなことを考えながら、本当に迷った。あのキュートな子がかわいそうだし、幸せになってほしい。

「すぐには決められない」
そう友人には答えた。

それからじっくりと考えた。

“期待する“のをやめるのは、比較的簡単だ。踏ん切りをつけるだけだから。

次に、仕事の都合をつけ、その子の為に時間が作れるか考えた。
寂し思いをした子なら、尚更もう寂しい思いはさせられない。
出来もしない約束は、最初からしない方がいい。その子を不幸にさせることになる。

 

 幸せになるんだよ

f:id:masami_takasu:20181111181103j:plain

決心がつかないまま2日がたって、友人からメッセージが来た。
あの子の、新しい飼い主さんが決まったそうだ。

ああ、良かったと心から思った。同時に、もう悩まなくて済むとホッとした。
しかし――、寂しい思いも少しあった。

「幸せになってね」と思った。
あの子がいく家に、うちの子を預けるような気持になった。

 

――おしまい――

文:高栖匡躬
 ▶プロフィール
 ▶ 作者の一言
 ▶ 高栖 匡躬:犬の記事 ご紹介
 ▶ 高栖 匡躬:猫の記事 ご紹介

まとめ読み|ようこそペットロス
この記事は、下記のまとめ読みでもご覧になれます。

 犬を飼うということ

言わずと知れた、当サイトのサイト名なのですが、何故かそのテーマでは記事を書いたことがありませんでした。
沢山の意味を込めた名です。同名のTV番組が有名なのですが、それはそれ。
出会いから別れ、喜びも悲しみも、全部詰まっている言葉ですね。
その昔、谷口ジロー氏の『犬を飼う』のように、犬を愛そうと思っていました。
そしてピーチーがきました。

 もう一度、犬を飼うということ

愛犬ピーチーが去って、3年が経ちました。
少しだけ寂しいのですが、その寂しさを楽しむ毎日。
次の子は?
考えないでもないのですが、是非にという気持ちでもなくて――
そんな中で、1枚の写真が送られてきました。
少しだけ、心が動きました。

 いつだって新米飼い主

先代犬のプルテリア、ピーチーを看取って3年半。
二匹目のブルテリアを迎えることにした作者。
つくづく思うのは、自分が新米飼い主だということ。
食事のこと、医療のこと、先代犬のときとは、犬に対する考え方が違います。
先代犬での経験は、先代犬だけのもの。
奢らず、謙虚に――、そう心に刻みつつ

 

© 2017 Peachy All rights reserved.