犬を飼うということ

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【獣医師選び】こうすればいい、獣医師の選び方 ~現場を知っているから、このアドバイス~

f:id:masami_takasu:20181124135157j:plain文:オタ福

皆さんはどのように動物病院を選んでいますか?
動物を飼われている方のほとんどは、どのような獣医が良い獣医でどのような獣医が悪い獣医か見分けることができないかと思います。

今回はどのような獣医師が良い獣医師なのかを、お話ししていきたいと思います。

【目次】

 はじめに|飼い主さんが感じること

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恐らく、飼い主さん側からすると、 

・話をよく聞いてくれる
・お薬飲ませられなくても、怒られない
・笑顔で接してくれて、優しい

といったことが、良い獣医になるのではないでしょうか?
どうですか?

――でも
これじゃ病気は治らないんですね(笑)←当たり前ですが

● 

僕は、獣医の仕事は弁護士や税理士といったコンサルタント業に似ている点があると考えています。
『クライアントから依頼を受け、課題点を明らかにして、クライアントと相談しながら、最適な道を提案し、代理人として実行する。』

この考えを獣医療へ置換するならば。

①飼い主さんから病気の相談を受け、
  
②原因を検査し、
  
③飼い主さんと相談しながら、
  ▼
④その意向に沿うような最適な治療法を提案し、
  ▼
⑤医療業務を行える者として治療を行う。

これが獣医のお仕事の根幹です。

ではこれから、この順番に沿って細かく説明していきたいと思います。

 

① 飼い主さんから病気の相談を受ける

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僕は治療をする側の人間で、いつもは相談を受ける立場にいます。
その立場の人間として言わせてもらうと、しっかりと患者の治療を行なうには、患者さんからしっかりと病状を聞き取らなければなりません。

これを逆に飼い主さん側から見たら、まずは獣医さんがしっかりと話を聞いてくれるかどうかをチェックすべきでしょう。

・どのような症状があるか
・何をした時に症状が出るか
・その症状の程度はどれほどであるか
・他に何か気なる点があるか

これらをしっかりと聞いてくれることが、獣医師の基本です。

● 

飼い主さんの中には説明が苦手だという方もいらっしゃると思いますが、そういった方は『動画』や『写真』を撮ってきてもらえれば、すごく分かり易くなるでしょう。

 

② 原因を検査する

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飼い主さんからの相談を受けた後は、しっかりと検査してくれる獣医を選びましょう。

身体検査では相談を受けた場所だけでなく、全身をくまなく触診や聴診を行います。
痒みが主訴できたのに身体検査の結果、皮膚腫瘍が見つかったなんてこともあります。
主訴だけに注目せず、全体を見てくれる獣医がいいでしょう。

● 

そして、次のステップは機械を使った検査です。

なぜこの検査が必要なのかをちゃんと説明できる獣医がいいでしょう。
なぜレントゲンを撮るのか、なぜエコーが必要なのか、わざわざ全身麻酔までかけて内視鏡検査をするべきなのか

こういったことをしっかりと説明できない獣医は検査結果が出たところで、正しい評価も結論も出せず、『お金』『時間』『動物への負担』だけがかかる無駄なものとなるでしょう。

 

③ 飼い主さんと相談する

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①の話を聞くのと共通していますが、飼い主さんとしてはいろんな事情があるため、獣医師から一方的「この病気はこれやからこの治療法で進めていくやでー!」なんて言われても困るでしょう。

「完治を目指したい」
「もう高齢だし、QOL維持の緩和治療でいい」
「共働きなので薬は一日一回がいい」

飼い主さんがどうしたいかをしっかり伝え、その主張を尊重してくれる獣医を選びましょう。

● 

最近は減ってはきましたが、未だにワンマンプレイの獣医師が散見されます。
僕は飼い主さんの望みを叶えることが獣医の役割だと考えているため、こういったワンマン獣医は獣医じゃないと思っています(笑)

 

④ 最適な治療法を提案してくれる

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飼い主さんがどうしたいかを明らかにした後はその意向に沿う治療を提案するのが獣医の仕事です。

『診断された病名』は同じでも、その子その子によって『病態』は違います。
犬猫は品種によって体質が大きく異なるため、この薬はこの犬には使えるが、この犬では副作用が強く出てしまうなんてことは人よりも断然多いです。

例えば、
コリー犬種でのイベルメクチン、ドキソルビシンの投与は禁忌です。これはP糖蛋白と言われる薬物を細胞内から排出する装置がコリー犬種では少なく、必要以上に体内に薬物が蓄積されてしまうからです。
その他にも、
サイトハウンド犬種でのバルビツールの使用があります。バルビツールは脂肪に移行しやすい麻酔薬で、体脂肪率が低いサイトハウンド犬種では麻酔から覚めにくいことが多々あります。
こういった点から、
その子に合わせた治療法を提案するにはそれなりの知識と経験が必要になってきます。知識と経験とはいえ、経験してからじゃ遅いので、予備知識をしっかりと入れている獣医がいいでしょう。

 

⑤ 獣医師として治療を行う

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ここに来てようやく、手術がうまいとか手先が器用といったことが話題として上がります。

まとめるとこうなります。
①〜④は『しっかり勉強してる獣医を選びなさい!』ということですね
⑤に関しては事前に見極める方法は、あまりありません。

ただ当たり前のことですが、術後や処置に動物を綺麗にしてから、お返ししてくる病院がいいのではないでしょうか?

● 

お返しの際に、血が付いていたり、おしっこ臭かったりという場合は手術も雑で下手なケースが多い気がします。そういった気配りや配慮ができる人の方が器用なのは獣医に限ったことではありません。

 

 最後に

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今回は獣医の選び方、見極め方に付いて説明してみました。
最後に1つだけ、飼い主さんの心の留めておいて頂きたいことがあります。

獣医も人間なので、あまり疑いの目で見るのはやめて下さいね(笑)

目の敵のように接されると、こちらも萎縮してしまい、やるはずの説明が飛んでしまったり、精神的にも疲れちゃうので、パフォーマンスが下がります。

お互いが信頼し合えるような関係が築けたらいいなと思います。

 

――こうすればいい、獣医師の選び方――

談:オタ福 聞き手:高栖匡躬 

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週刊Withdog&Withcat
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。

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