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【老犬とシニア犬】愛犬への気づきと感謝 〜老犬との暮らし(1/2)~【いつから老犬なんだろう?】

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老犬との暮らし(その1):いつから老犬なんだろう?
老犬との暮らし

撮影&文|ロキロビ ※この記事は2018年に執筆されたものです。
 

我が家のロビンは15歳・・・人間に換算すると76歳になります。
数年前から目を患い、現在は全盲です。

今日はそんなロビンとの暮らし方や、昨年5月に亡くなった先住犬ロッキーとの日々を振り返りながら、老犬との暮らしについて考えてみたいと思います。

【目次】

何歳から老犬?

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犬の年齢表によると、小型、中型犬、大型犬では加齢の仕方に違いがあって、大型犬の方が早く年をとります。我が家のロビンは、ミニチュアダックス。小型犬なので、人間換算年齢は76歳ですが、同じ歳でも大型犬になると、なんと110歳(*゚ロ゚*)。かなり違いますよね。(上の表がロビンを指しています)

小型犬の場合は、7歳くらいからシニア犬に分類されるそうです。
フードなども、シニア犬用のものを手に取ってみると、適応年齢は大体7歳からとなっていますね。さらに10歳を過ぎるくらいからは、高齢犬となるようです。

犬の平均寿命は15歳前後と言いますから、16歳まで生きてくれたロッキーは、とても親孝行な子だったのだと思います。

これがロッキーです
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こちらはロッキーの年齢を示したもの
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ロッキーは人間だと80歳でした

 加齢によるトラブルはいつ頃から起きる?

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生まれつき身体が弱くて、トラブルだらけだったロッキー。
後ろ足が弱くダックス特有のヘルニアになったこともありました。

幸いひどくならずに治癒して、弱かった身体も成長とともに丈夫になり、獣医さんにお世話になる回数も減っていきました。 

一方、ロビンは我が家で生まれた子犬(〃▽〃)
健康面ではロッキーより優秀でしたが、予防接種でアレルギー反応を起こすことがあり(これはロッキーも同じ)、年に一度の予防接種の時は、朝のうちに獣医さんに預けて、まずはアレルギーを抑える注射をしてもらってから、体調を観察しながら受けるようにしていました。

そんな2匹でしたが、年齢的なトラブルが出てきたのは、どちらも10歳を過ぎたころからでした。トラブルの出る場所はその子それぞれ。これは人間と一緒ですね。

 

 目のトラブル・歯のトラブル

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うちの子たちの一番のトラブルは、歯と目でした。

子犬の頃から歯磨きはしてあげていましたが、10歳を過ぎたあたりからグラつく歯が出始めたロッキー。その歯が気になって上手にフードを食べられなかったり、食欲が落ちてしまったり。

うちでは定期的に獣医さんで受診していましたので、先生と相談しながら、悪い歯が増えてきたら抜歯をしてもらっていました。

悪くなった歯は、そのままにしておくと歯周病になったり、その歯周病が原因になって内臓も病気になったりしてしまいます。しかし抜歯は全身麻酔で行うので、健康状態が良くないと処置が受けられなくなります。歯のトラブルは早めの対応が必要です。

歯が悪くなると口が臭いと感じるので、飼い主さんは気付けると思います(*´∀`*)

目のトラブルは、ロビンの方がひどかったです。

はじめは、いつも涙目になってることと、目ヤニが多かったことから受診しました。
診断の結果は老齢による目の病気とのことで、点眼薬を処方してもらっていました。
ただしそれは治る性質のものではなく、進行を少しだけゆっくりにするのが精一杯だったので、数年後には完全に目が見えなくなってしまいました。

白内障ではないのですが、目の黒目が白っぽくなっています。

これは、目が見えなくなったロビンです
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 ロッキーの晩年

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高齢になってくると高齢犬用のフードが便利ですよね。
高齢犬用のフードは栄養の吸収がされやすいように工夫されているフードです。胃腸も弱くなってくるので、缶詰の生タイプのフードなども喜ぶのですが、お腹をこわしてしまったりすることもあり、だんだん頻度が減っていきました。

ロッキーは歯の本数が減って、固いものを食べるのが苦手になっていったので、ソフトタイプ(ドライフードだけど、柔らかいもの)をあげるようになっていました。

子犬の頃からフードの後にプレーンヨーグルトをあげていたのですが、これはずっと続けていました。時々、ごちそうをあげたいときには鶏のひき肉と細かく刻んだキャベツを茹でたものをあげたりしていました(〃▽〃)

15歳を過ぎたころから栄養吸収が低下したのか、ロッキーはぐんぐん痩せていき、心配しましたが、健康状態は亡くなる直前まで良好で、おやつをねだったりする食いしん坊さんは健在でした(*´艸`)

体調を崩してから、亡くなるまでは2週間くらい。
それは、下痢から始まりました。

ロッキーの最期の様子はまた、別の記事でお話したいと思います。

16歳の誕生日のロッキーです
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 ロビンの現在

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ロビンはロッキーと違って歯ではなく、目のトラブルだったため、15歳を過ぎた今も、痩せることはなくしっかりした身体です。
ですが、全盲の他に、健康診断で腎臓の数値に少し心配な点がみられたので獣医さんのすすめで療法食と呼ばれるサポートフードを食べています。

幸い、フードを変えても嫌がることなく食べてくれています。

そのほかに、てんかんの発作も起こすようになりました。
こちらも1日2回の抗てんかん薬を飲んでいますが、完全には抑制ができず、数か月に1度、発作が起きてしまいます。

発作は数分でおさまりますが、見ている時はとても心配です。
甲状腺機能も低下しているため、こちらも1日1回の服薬が必要です。

ロビンのトラブルは、ロッキーより多いくらいです。
1日でも1分でも長く、楽しく暮らしてほしいので、健康状態への注意はとても大事になっています。

ロビンは目が見えないので、日中はサークルで過ごしています。その方が安心みたいです。

自分からは怖くてあまり歩かないのですが、健康の為に、短い距離であっても散歩はしています。仕事から帰ったら、まずはしばらく抱っこですね。これが一番安心してくれるみたいで、1日に何度も抱っこして過ごします(*´∀`*)

 

 健康トラブル以外のものとして

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なかなか、気付きにくいことかもしれませんが、以下のようなこともあります。

・耳が遠くなる
・痴呆の症状
(無駄吠えなども、ここから起きている場合もありますよ)

最近、ちっとも言う事を聞いてくれなくなった――
などと感じたら、もしかすると耳の聞こえが悪くなっているのかもしれません。

ドアの音や物音はわかっても、元気だったころのように飼い主さんの言葉を理解できるほど、ハッキリ聞こえなくなっているの可能性もあります。

我が家は14歳くらいから聞こえにくくなっていたように思います。

『散歩の時間じゃないのに』
『ご飯はもうあげたのに』

飼い主がそう感じるときに、要求して吠えていたりしたら、痴呆で忘れてしまっているのかもしれません。

ロビンは朝と夜のごはんの後と、深夜に起きてご飯を要求する日があります(*´艸`) 
最初はビックリしましたが、現在は朝と夜のフードの量を少し減らして、夜食分を用意しています♪

 

 大切な家族だから

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可愛かった子犬も成長して、やがて年老いていきます。

意思の疎通が完璧にできて、楽しく過ごしていた日――
ロッキーやロビンが元気いっぱいだった日――

それを思い出すと、とても寂しく切なくなります。
でも、今の姿だって、大切な家族であることに変わりはありません。
そんな風に思い直し、できなくなったことを嘆くのではなく、今してあげられることを、精一杯をしてあげたいと思いながら日々を過ごしています。

旅立ちまでがあっという間だったロッキーには、まだまだしてあげたかったことがあったと、悔やんでばかりで、しばらくは自分を責めてばかりで立ち直れませんでした。

同じ後悔をロビンにはしたくないと思いながら、ロビンを見守っていますが、私がそんな風に思えるのも、ロッキーが命を懸けて私に大切なことを教えてくれたからなのだと感謝しています。

老犬のお世話は大変なことではなく、愛犬がここまで長生きしてくれたからこそ、迎えられた日ですよね。だから、できないことも辛いことが増えたかもしれないけど、嬉しいことが一つでもあったら、喜ばなくちゃね。

これからはロビンの嬉しいことを、一つでも増やせるようにしてあげたいと思っています。

「もう少し一緒にいてね♪」
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今はそんな風に、
ロビンにお願いをする毎日です(´∀`*)

 

――老犬との暮らし(1/2)・つづく――

作:ロキロビ
 

――次話――

加齢に伴い、徐々に視力を失った愛犬。
当たり前のことが出来なくなっていきました。
とても元気で、散歩が大好きだったのに――
慎重に歩くようになり――
転びそうになり――
でも、犬は出来る範囲の中で懸命に生きます。
だから、家族でそれを支えるのです。

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この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。

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 出典

※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。

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