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【失明した老犬】愛犬の目が見えなくなってしまったら 〜老犬との暮らし(2/2)〜【加齢と視力の衰え】

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老犬との暮らし(その2):視力の衰え
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撮影&文|ロキロビ ※この記事は2018年に執筆されたものです。
 

前回の記事でも触れましたが、我が家のロビンは目が見えません。生まれつきではなく、加齢によって病気が起こり段々と見えなくなりました。

元気だった愛犬の目が見えなくなるのは、飼い主にとってはつらい事です。しかし歳をとると、割とよくあることなのだそうです。

愛犬の目が見えなくなると、日々の暮らしで、当たり前だったことができなくなってしまいます。そこで我が家では、少しでもロビンが安心して穏やかに暮らせるように、家族みんなで心がけるようになりました。

今日はそんなロビンとの暮らしのお話をしようと思います。いつか我が家と同じ状況に直面なさる飼い主さんのために、すこしでも参考になるよう願いながら、書き進めていきます。

【目次】

 始まりは異常に涙が出る、目やにが多い症状から

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ロビンの目に異常が出たのは4~5年前でした。
目やにが多いのと、涙がいつも出ている状態が気になって、獣医さんに相談したところ、目の異常が見つかりました。実は先住犬のロッキーも一緒にです。

それから、ふたり一緒に点眼薬を続けました。高齢ということもあり、体力に負担のかかる手術は選びませんでした。

治療に使った点眼薬は、炎症を治めるためのものでした。
同じ病気の犬の中には、眼圧が上がって目が飛び出てしまう子もいるそうで、そうなった場合には、眼球を取り出す手術をしなければならないという説明も受けました。

幸いなことに、我が家のふたりは、点眼薬で症状は落ち着いていきました。

子犬の頃のロビン(左)です
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先住犬のロッキーと共に

同じ症状が同じような年齢で出てきても、進行の仕方はその子それぞれですね。

ロッキーは目の悪化は緩やかで、むしろ歯のトラブルの方が目立ちました。その一方で、ロビンの方は目の症状が進行していきました。

 

 見えにくいけど見えている状態

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ロビンの視力は、少しずつ少しずつ低下していきました。
上の写真はその頃のものです。

始めのうちは、はっきりとは見えないながらも、ぼんやり輪郭は分かっている状態でした。そのうちに症状が進んで、明暗だけがわかる状態に。

ロビンの様子を観察していると、飼い主側でも目の状態は判断ができました。

うっすらでも見えているうちは、ロビンは大好きなお散歩では、常に先頭を行きました(*´艸`)クスッ
ロッキーがパパの後を追ったり、子供たちを振り返りながら歩くのとは対称的です。
まるで『俺についてこい』とでも言うように、ガンガン先頭を歩いたものです。

これは若い頃のロビンです
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元気いっぱい

やがてロビンは、段々と散歩の勢いが弱くなっていきました。
ゆっくり慎重に歩いたり――
においを嗅ぎながら進んだり――
段差で転びそうになったり――

そんなことから飼い主は、少しずつロビンの視力が落ちていることを、実感していったのです。

 

 耳の聞こえない子と目の見えない子

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この写真も、見えなくなりはじめのものです。

ロビンと先住犬のロッキーは、本当に仲良しでした。
ロビンは赤ちゃんから、ずっとうちで育てた子です。ロッキーと実家のブラックタンの女の子の間に生まれた子でした。

ロッキーがお父さんとは、分かっていないはずなのですが、とてもロッキーのことを慕っていて、ロッキーがいないと不安でいられないみたいでした(*´艸`)クスッ

それぞれにサークルを用意しても、いつも一緒のサークルに入って一つのベッドで一緒に寝るていたものです。(*´艸`)クスッ

冬はお互いの温もりがあったかいのもあって、べったりくっついていました。
そんな姿を見るのはとても幸せで、お留守番でサークルに入れるときも、一緒のサークルに入れていたほどです。

それが、お互いの老齢とともに、喧嘩が増えるように (´;ω;`)シクシク――

怒るのはいつもロッキーでした。体はロビンの方が大きくて絶対に強いのですが、そこは先輩としての威厳なのでしょうか。ロビンがロッキーに対して怒ることはあまりありませんでした。

目の見えないロビンが、ロッキーのことを踏んでしまったり――
ロッキーの方も耳が遠くなって、ロビンの動きがかわせなくて――
だから、喧嘩が増えていったのです……

そこで仕方なく、二人を別々のサークルに入れるようになりました(´-ω-`)シュン

 

 感覚だけで・・・

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ロビンの目が全く見えなくなって、もう1年くらいになります。
上の写真は、もう見えなくなってしまった頃。

子供のいる我が家、家の中も安全とは言えないので普段はサークルの中です。段差を無くすためにトイレはトレイなどは使わずに、サークルに新聞紙を敷いてその上にペットシーツを敷き詰めています。

ロビンはおしっこやうんちが出ると吠えて教えてくれるので、すぐに替えています。
ベッドは洗い替えをたくさん用意して、トイレ時にベッドが濡れてしまったときはベッドも洗い、替えのベッドに交換します。

お散歩は短い距離を毎日。外の空気を吸わせてあげたいのと、足腰が弱くなるのを防ぐため、ロビンのペースでゆっくりと歩きます。

私が仕事から帰ると、ロビンは気配で気づいて起きます(*´艸`)クスッ 
お留守番の間は、ほぼお昼寝してるようです♪

私は家に帰ったら、まずはペットシーツの汚れを確認して、そのあとは30分くらいロビンの抱っこタイムです(*´∀`*)

 

 安心できる場所を・・・

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元気に活動していたころはサークルの中にじっとなんて無理でしたが、今はロビンにとって、サークルの中の小さなスペースが安心できる場所だったりします。

トイレはサークルの中にあり、以前のロビンはサークルに戻って用を足していましたが、目が見えなくなるとそれも簡単にはできません。サークルの外で一緒に過ごせる時には、様子を見ながら、私がサークルに戻してあげるようにしています。

お散歩のコースは短くなりました。
今はリビングの掃き出しの外にある、ウッドデッキが運動スペースになっています。
そこはロビンが元気だった頃から遊んでいた場所で、段差もありませんし、周囲を囲ってあるので、安心して歩き回ることができます(*´∀`*)

冬は暖かい日中に、夏は涼しい早朝や夜に、ウッドデッキをうろうろ歩きまわるのが楽しそうです♪

 

 ぬいぐるみ系のおもちゃ

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目が見えなくなると、おもちゃも変わってきます。
転がるボール系はつかまえられなくて、ロビンがシュンとしてしまうので、泣き笛の入ったぬいぐるみ系をあげています♪

ロビンの今のお気に入りは、抱き枕のドギーちゃん(*´艸`)クスッ
サイズも大き目の方がいいみたいです♪

実は泣き笛を買ったので、手作りおもちゃを作ってあげようと準備中です(*´艸`)

 

 ロビンとの暮らし・・・

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ロッキーが天国へ旅立ち、なんとなく元気がなくなったロビン……
ロビンは私がロッキーの看病をしている時、いつも心配そうにサークルの中からロッキーの様子をうかがっていました。

ロッキーが亡くなった後は、真っ先にロビンを対面させました。
においをクンクンしながら、悲しそうにしていたロビンを今も思い出します。

ロビンはロッキーとの別れから1か月後に、てんかん発作を起こしました。
ロッキーが元気だったころにも一度、私の留守の間に起こしたようなので、ロッキーとの別れだけが原因ではないと思います。でも、ロッキーがいなくなってからのロビンは、とってもおじいちゃんになってしまったように感じます。

それでも、美味しいものを1回でも多く、楽しいことも1回でも多くしてあげたいなって思いながらロビンと一緒に暮らしています。

子供がいて、仕事もしていて、ロビン最優先の生活にはしてあげられていないかもしれませんが、今できる精一杯のことをしてあげたいと思っています♪

 

――老犬との暮らし(2/2)・おしまい――

作:ロキロビ
 

――前話――

我が家のロビンは15歳。人間なら76歳です。
一口に老犬と言っても一般的には7歳からシニア。歳の取り方は皆違います。
うちは10歳くらいから、加齢トラブルが出始めたかな。
お世話は大変だけど、生きてくれたことに感謝し、大切にしてあげたいです。

週刊Withdog&Withcat
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。

  闘病中の飼い主さんにかける言葉

いつも悩みながら、絞り出す言葉

近しい方のペットが病気になったとき、一声かけてあげたくなりますね。
励ましてあげたいんです。でも、どんな言葉を掛ければいいのか?
経験した人なら分かりますね。悪気なく、心からの思いで掛けた言葉が、時に相手を傷つけてしますのです。

頑張れという言葉

今日は、過去記事に対していただいたご意見を考えます。
闘病や介護に臨まれている飼い主さんには、よく『頑張れ!』という言葉が、励ましで使われますね。
しかし既に頑張っている方にとっては、『頑張れ!』は時に、酷な言葉であったりします。
言葉って、難しいですね。

 こんな記事はどうですか?

君は幸せだったかい?

犬は飼い主を喜ばせるのが、最大の楽しみだといいます。
愛犬を看取った時、誰もがうちの子は幸せだったのかと、自分に問いかけます。
――しかし、心配はいらないと思います。
飼い主が幸せだったのなら、その子も幸せです。
だって――、犬はそんな風に生きて来たのですからね。

 出典

※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。

 

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