犬を飼うということ

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【偏食】見えない出口に悩む飼い主たち ~侮れないペットの偏食(2/4)~【誰も分かってくれない】

龍馬の闘病記:偏食編(2/4)
【食べムラ/食い渋り/拒食】などと表現される場合もあります。

偏食の話_扉

撮影&文|Rikka
 

前回は、療法食への切替に端を発してはじまった偏食のプロセスについて書きました。
今回はその続きで、愛犬龍馬の偏食の推移についての後半です。
飼い主の悩みはまだまだ続きます。

愛犬の偏食に悩んだことのない飼い主さんは、恐らく多いことでしょう。そういう方にとっては、悩んでいる飼い主さんの心境はなかなか理解ができないかもしれません。しかし実感はなくても、知識として持っていただくと良いと思います。

これまで偏食と無縁だった子が、突然偏食に陥るきっかけは実は無数にあるのです。

うちの子は、癲癇の発作の後で気付け薬として大好物のアイスを舐めさせのですが、数回それをやったら、アイスクリームが大嫌いになりました。

病気がきっかけで偏食に陥る子は多いようです。

投薬もリスクがありますね。我が家でも経験がありますが、不味い薬をフードやおやつに紛れ込ませてしまって、食べ物の方を大嫌いにさせてしまった失敗は、数多く聞いています。

いまは偏食は無縁と思っている飼い主さんも、明日それが起きるかもしれないのです。

【目次】

 愛犬龍馬の偏食の推移(後半)

愛犬の偏食状態のままで、飼い主が幾ら食べものを工夫しても改善しない――
そんな状態がずっと続くと、さすがにこれは、病状が悪化したのではないか? 歯が悪くなっていて、痛いから食べないのでは? と心配になってきます。

そこで、腎臓結石のための通院時に、先生に検査をしてもらうことにしました。

10.病気を疑い検査をする

対応:主治医の意見は? 

歯の周辺に問題(歯槽膿漏、口内炎など)はない? お腹の音は正常か?
など検査は多岐にわたりましたが、体に問題はなく、むしろ体重は増えていました

『病状は変わりないので、小型犬にはよくあるただの偏食でしょう』

というのが先生の見解でした。

病気でなかったことにはホッする一方で、『ただの偏食でしょう』と言われてしまうと、元も子もありません。飼い主としては、偏食の理由を知り、改善するために医師に頼ったのですから。

先生は更にこう言いました。

『以前も偏食があったのなら、精神的な要素が強いのでしょう』
『今は飼い主さんに努力して貰うしかありませんね』

つまり、『私は解決策を知らないので、自分で何とかしなさい』と、突き放されたようなものです。これでは飼い主は絶望するしかありませんね。

11.食欲増進剤は使えないか?

対応:主治医の意見は?

それでは食欲増進剤はどうだろうかと思いました。
実は病院に行く前に、予備知識を得ようと偏食を調べていたのですが、極端な偏食に陥った子が、食欲増進剤に頼ったという事例を目にしました。

先生に訊ねてみましたが、その回答は『副作用が強いので、今の段階でその必要はないです』とのこと。要するに断られてしまいました。

増進剤はステロイドだったり、人間でいう抗うつ剤になり、他の病気で治療してる龍馬にはむしろ副作用の方が心配とのことでした。確かにそれは一理あります。

先生からは『サプリで精神を安定させるものもありますが、飲ませてみますか?』とも訊かれました。ただし『恐らく気休め程度かなと思いますが……』とのこと。

しかし、藁をもすがる気持ちで、それも試すことにしてみました。

12.偏食は更に悪化、強制給餌を試みる

対応:主治医の意見は?

この頃の龍馬は、水だけは(牛乳でなくとも)自ら飲んでくれるようにはなっていました。しかし食事の方は、偏食が更に悪化していました。既に主食らしきものは食べなくなっていて、おやつのジャーキーだけは喜んで口にします。

我が家は試しに買ったフードで、在庫だらけの状況。

この頃の龍馬は、器を見せるだけで逃げたり後ずさりするようになっていました。
食べたとしても地面に落としてぐちゃぐちゃにし、汚して食べるようなちゃくちゃな状態です。

そこで、いよいよ強制給餌を試すことにしました。
病院で、フードを使った投薬方法を教えてもらっていたので、そのやり方で強制給餌もしてみようと思ったのです。

やり方は、水でふやかしたドライフードを団子状にして与える方法です。
(投薬の時は、この団子の中に薬を仕込みます)

私は龍馬を膝に乗せ、舌の奥にフードの団子を入れるようにしました。
最初のうちは龍馬も大人しく、膝の上で頑張ってくれていました。しかしそれも、10日もすると嫌がって逃げ回る様になり、体を抑えると嫌がって、吐き出したり地面に落としだりで、毎日片付けと洗いものだらけです。

13.精神的に追い詰められる飼い主

飼い主の気持ちは? 主治医の意見は?

龍馬が食べるのやめて1か月以上経過すると、飼い主側はかなり追い詰められた精神状態になってきました。

食事の時間になると、私の顔色ばかり気にしてる龍馬が可哀想で、無理やりごはんを食べさせることが辛く感じていました。

毎日たくさんの量のサプリや薬も、龍馬には負担でしかないのかな?
毎月の病院も、採血されたり検査ばかりで苦痛なのかもしれない。
ご飯だって美味しくない療法食になって。今の龍馬は全てが楽しくないのかな?

――だったら、私のしていることは、龍馬を苦しめてるだけなのかもしれない。

気持ちに余裕がなくなり、不安な気持ちも、増すばかり。
不安な気持ちのまま、ネットを見ることでこの後、余計にどつぼにはまってしまいます。

ここまでが、龍馬の偏食が悪化していった推移です。
その後私は、このサイトWithdog『犬を飼うということ』に参加していことで、救われることになるのですが、それは第3話の解決編に譲ることにします。

 

 偏食の推移のまとめとして

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このようにして、龍馬の偏食は推移していきました。

偏食は犬種や、個体の性格に大きく左右されるもののようです。冒頭にも書いたことですが、犬を飼ってる方の中には、一度も愛犬の偏食を経験されない方もいると思います。

偏食は、一見ただのわがままに見えてしまうかもしれません。しかし偏食は、持病の治療の妨げになるのはもちろんのこと、長期に渡れば愛犬の生命自体脅かす可能性もあります。人間と同じで、犬にも拒食はあり、その拒食で命を落とす子もいるのです。

そして当事者にとっては、それが”ただのわがまま”であったとしても、愛犬の健康や命に影響する、深刻な問題でもあります――
私は精神的に追い詰められてしまって、1度は龍馬の治療まで諦めてしまいそうな程、悩みました。

――この記事を読まれている、同じ悩みがある飼い主さんへ――

毎日のことで色々大変なこともおありかと思います。できれば、心に負担にないように1人きりで抱え込まずに、相談したり吐き出せる場所があれば吐き出して、穏やかに取り組めますように。

もし、話す場所がないという方がいたら、私はブログやツイッターもしていますので、そちらにご連絡頂いても構いません。

偏食の悩みは当事者にならないと、分かりませんね。我が家でも、うちの子が癲癇の発作を起こすまでは、違う世界の話でした。

当事者になると、本当に深刻です。他の方に、理解してもらえないのがつらいんです。Yahoo知恵袋などを見ていると、偏食の相談を持ち掛けただけで、飼い主としての資質まで掘り下げて、叩いている方がいます。

そんなのを見ると、相談しようなどと、思わなくなりますね。

そうなんです。相談することが怖くなって、飼い主が孤立していくんです。この記事が少しでも、悩んでいる飼い主さんの助けになれば良いのですが。

発作や投薬がきっかけで、食べられるものが減っていく例はこちらにあります。(全3話)

動物医療の見地から、食欲不振を見たらこうなります。(全2話)

 

――侮れない偏食(2/4)・つづく――

※次回から解決編です。

文:Rikka
 ▶ プロフィール
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今まで経験した闘病中の記録や出来事、かかりつけの病院探し、愛犬との生活に関することなど中心に書いています。
犬の管理栄養士の資格を持っています。食べる事は生きること。闘病中の愛犬に必要な栄養に関してのこと、正しい食生活をおくってもらいたくて取得した資格です。
犬の管理栄養士_詔書

――次話――

次は偏食をどのように解決していったかのお話です。

――前話――

まとめ読み|侮れないペットの偏食
この記事は、下記のまとめ読みでもご覧になれます。

週刊Withdog&Withcat
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。

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