お空組も老犬アルバムに参加してもらおう!
#秘密結社老犬倶楽部のタグに思う
前話では、老犬アルバムのきっかけが、老犬の飼い主さんへに送った、お悔やみのカードであったことをお伝えしました。
今回はそのカードがどうして老犬アルバムになったのかをまずはお知らせしようと思います。そして本題である、老犬さんのエピソードを、順々に書いていこうと考えています。
●
ツイッターを始めてから、どれくらい経った頃だったでしょうか。私は、#秘密結社老犬倶楽部 というタグがある事を知りました。老犬さんと暮らす飼い主さんが、そのタグを貼り付けて老犬さんのツイートをしているのです。
老犬さんのツイートばかりに目が行っていた私は、いつしか #秘密結社老犬倶楽部 のタグ付きのツイートばかりを見ていました。そのタグをつけた老犬さんの飼い主さんたちは、お互いに労わりあいながら、励まし合いながら、ツイートをしているような気がしました。
そこには、老犬さんと暮らす飼い主さんだけにしかわからない戸惑いや困難を分かち合うような空気が漂っているような感じがしたのです。
私がWithdogとWIthcatに参加した理由
愛犬を亡くした私が、なぜ Withdog『犬を飼うということ』と、Withcat『猫のはなしをしようか』に参加することになったのか――
愛犬や愛猫が闘病することになった飼い主さんを孤立させないようになんとか応援したい、そんな想いからの参加でした。それは、自分の愛犬が病気とわかり、闘病していく時に、同じ立場の飼い主さんのブログを見つけ、それが支えとなって、愛犬の闘病、看取りを出来たのだと実感していたからでした。
●
#秘密結社老犬倶楽部は、老犬と暮らす飼い主さんが、愛犬の老いと向き合い戸惑い、それでもなお愛しくなっていく愛犬を慈しみ、犬という生き物はこんなにも前向きでひたむきであると、生に対して貪欲に健気に向き合うのだと知らせてくれるものでした。
闘病する子の介護も、老いていった子の介護も、老いて闘病する子の介護も――
介護は全ては同じです。飼い主さんがそれを受け入れ、それでもなお愛犬と生きていきたいと覚悟し、無理をしながら、葛藤しながら愛犬との日常を過ごしていくということなのです。
そして出来たのが、最初のカード
老犬さんを応援したいけれど、どんな形で応援が出来るのだろうか、そもそも応援するということは、どういうことなのだろうか、と考えました。応援していますよ、と声を大にしてアピールするのは、なんだか気が引けます。さりげなく、それでいて何か形になるもので残せたら一番いいのかもしれないな、という考えに辿り着きました。そして、あのカードが思い浮かんだのです。
●
老犬さんの写真にメッセージを入れて、それをまとめてアルバムを作ったらどうだろうかーーそのアルバムを開けば、穏やかな顔つきの老犬さんがいつもそこにいて、飼い主さんの愛犬に込めた想いがその写真を彩ります。ああ、犬が老いるというのは、こんなにも愛しくて胸の真ん中に響いてくるのだ、ときっとわかってもらえるのではないかと、思いついたのです。
そんなことが頭に浮かんだ私は、すぐに主宰に伝えました。「いいかもしれないね」すんなりと受け入れてくれました。
しかし、構想だけを発表しても、それがどんなものなのか皆さんには伝わりませんよね。「まずは仲間内のものを作って、どんなものか見てもらおう」ということになりました。
●
で、最初につくったのがNo.1のカード、ハリー君でした。
ハリー君から全ての話が始まったので、それが一番ふさわしい気もしました。
扉の1枚が、記念すべきそのハリー君のカードです。
下のカードは丁度そのころ、ラフの命日にハリーママさんからお花をいただき、お礼状代わりに作ったカードです。私がいただいた花束に、ハリー君を合成して作りました。
特別な思い出になったハリー君
ハリー君は、前回でも触れたように、ラフの使っていたカートをお譲りしたご縁のある老犬さんです。ハリー君の飼い主さんであるハリーママさんは、足が弱くなってほとんど歩けなくなったハリーさんとの生活をブログに書かれています。ご自分でハリー君が家の中で使う歩行器を作り、生活に合わせてカスタマイズしながら、工夫しながら毎日を過ごしています。
●
そんな器用で前向きでアクティブなハリーママさんは、お譲りしたカートを「ラフハリーカート」と名付け、ハリー君を乗せてどこにでも出かけていきます。そのカートには、きっとうちのラフもたまに乗っていて、ハリーさんと海に行ったり、おしゃれなカフェに出かけているのだろうな、と想像するだけで、いつも幸せな気持ちになるのです。
●
前回もご紹介したのですが、ハリーママさんがハリー君を迎える時のことを書かれた記事を、をもう一度ご紹介します。この記事にはハリー君が子犬の頃の写真も載っています。老犬さんの子犬の頃を知るのって、それだけでとても素敵な感動なことです。
●
老犬さんと暮らすことはとても大変だけれど、お話に触れるたびに、その大変さを上回る喜びや愛情が溢れていて、胸が熱くなります。そんなママさんに、老犬アルバムのカードをお送りした時も、とても喜んでくださいました。
あらためて、カードの凄さを感じた瞬間でした。
重大な決定
さて、このように始めた老犬アルバム。次の2枚目のカードを考えることになるのですが、ここで老犬アルバムの方向性を決定づける、重大な決定をします。
老犬アルバムに参加する老犬さんは、今も頑張っている老犬さんだけにするのか、お空組も入れるのかということです。重大な決定ではありますが、決めるのに時間はかかりませんでした。
老犬さんの魅力は、老犬さんやその飼い主さんにあるのはもちろんですが、一番は積み重ねてきた年月の重みです。それは今生きていようが、一足早くお空にいっていようが変わらないと思いました。
●
老犬アルバムが老犬さんが頑張った証であり、飼い主さんの誇りを記すものになってくれたら、素晴らしいなと思ったのです。きっとそれは飼い主さんにとって、大切なものになるはずだと。
それで、お空組も参加出OKというか、積極的にお空組も入れていこうということになりました。
●
こうしてできたのがNo.2のカード。
登場したのは私の愛犬、ラフ(お空組)です。
お空組の第一号が、私のラフです
ラフはホームセンターのペット売り場の端っこで、段ボールに入れられていた売れ残りのゴールデンレトリバーでした。当時、もう5カ月と大きくなっていたラフは、主人が私になんのことわりもなく連れて帰ってきた、脚が短くて気の弱い、寡黙で少し頑固な子でした。
そんなラフが、今の私を確立したと言ってもいい特別な存在なのです。私たち家族にすんなりと溶け込み、大好きな主人の闘病を支え、看取り、その後遺された私と息子たちの傍らにいつも寄り添ってくれた、唯一無二の大切な犬でした。
ラフとの思い出は、こちらの記事に書きました。
ラフ、取ってこい!
そんなラフのカードを、『老犬アルバム』の告知としても使いました。私はツイッターの拡散力を信じて、一生懸命応募ツイートを考えました。ラフが、沢山の仲間を集めてくれることを願いながら。
「トボけたラフにこんな大仕事を任せて大丈夫かな?」
という考えが頭をよぎったことは、ラフには秘密です。
ドッグランでラフにボールを投げてやった時みたいでした。
「ラフ、取ってこい!」
と思いながら、私はツイッターの送信ボタンを押したのでした。
――つづく――
文:樫村 慧
▶ 作者の一言
▶ 樫村 慧:犬の記事 ご紹介
▶ 樫村 慧:猫の記事 ご紹介
Follow @kei_kashimura
――次話――
次話は、No.3の、かん太さんの思い出から始まる3話です。
老犬アルバムの最初のご応募はかん太さんでした。
「お空組になり5年ですが……」
「いえいえ、大歓迎です」
老犬カードは、愛犬を懐かしむものではなくて、今、新しい思い出を作る”体験”なのです。この頃「老犬って何歳から?」という事も決まりました。
――前話――
前話は老犬アルバムがスタートした経緯をお知らせします。
老犬アルバムのスタートは、一匹の大型犬、タフィさんが旅立った時の飼い主さんの言葉がきっかけです。「大きくて優しい子、ありがとう、大好き」その一言が忘れられませんでした。どうしてもそれを、何かの形に残そうとカードを作りました。
大きくて優しい子が、老犬アルバムを作ったんです。
●
この記事は、下記のまとめ読みでもご覧になれます。
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。
●
老犬アルバムのご応募方法はこちらです
老犬アルバムに必要なのは、下記の6つの情報だけです。
①愛犬の名前
②愛犬の年齢(~カ月まで分かると尚良し)
③飼い主の名前(~ママとか、ハンドルネーム)
④小型犬、中型犬、大型犬の区別
※人間年齢を換算するために必要です。
※超大型犬は大型犬、超小型犬は小型犬で換算します。
⑤愛犬への一言、または、愛犬からの一言
⑥お気に入りの写真1枚
下記(担当:樫村慧)にDMをお送りください。
Follow @kei_kashimura
●
老犬アルバムと老猫アルバム
老犬アルバムはここからスタートしました。
長老のハリー君は2019年6月20日に17歳の誕生日を迎えて、人間年齢124歳です。
でも、犬は何歳になっても子犬のようです。
老犬アルバムは51匹目からVol.2に突入しました。
開始当初は51匹は遠い未来でしたが、沢山のご応募のお陰です。
犬は子犬や、成犬の頃には見せなかった姿を、老犬になってみせたりしますね。
毎日が新しい発見です。
老犬アルバムは101匹目からVol.3です。
飼い主が家に帰っても、ずっと寝たまま。若い頃はお迎えにきたのにね。
しかし、その寝姿がまた愛おしく感じます。
時々頑固者になるのは、人間と同じですね。
老犬アルバムの猫版。老猫アルバムです。
犬と猫の違い-――、猫歳をとっても見た目が変わらないので、絵にかいたような老猫というのがいないんですね。飼い主さんの心の中で、この子も歳をとったなあと思ったときが老猫。老犬よりもカードの数は少ないのですが、どの子も飼い主さんの愛情いっぱいです。
樫村慧|他の作品
近しい方のペットが病気になったとき、一声かけてあげたくなりますね。
励ましてあげたいんです。でも、どんな言葉を掛ければいいのか?
経験した人なら分かりますね。悪気なく、心からの思いで掛けた言葉が、時に相手を傷つけてしますのです。
いつも散歩道で会っていた、土佐犬リンんちゃん。
いつしかそのリンちゃんは、散歩道に現れなくなりました。飼い主さんが人と会うのを避けるようになったのです。大型犬で闘犬の血が流れたリンちゃんには、いわれのない偏見の目が合ったのです。