犬と猫の人間年齢
犬版、シニア犬/老犬版、猫版
Review
カテゴリー:記事
作者:高栖 匡躬
うちの犬って人間なら何歳?
犬の飼い主だったら、誰もが一度は考えてみる事です。
ドックイヤーは7年で、犬は1年で7歳歳をとるといいますが、詳しく老化を調べた結果を見ると、年の取り方は子犬から老犬まで均一ではなく、小型犬と大型犬でも違いがあるようです。
また犬の平均寿命も大きく変化しています。
今でこそ平均寿命は15歳に迫りますが、30年前は平均寿命は10歳、更にその10年前は5歳。我々が考える犬のライフサイクルは、日々更新されているのです。
では猫は?
猫は小型犬と同じライフサイクルと言われており、一般的に犬よりも長生きと言われていますが、そうなったのも最近になってから。
20年前の平均寿命は犬よりもずっと短い8歳なのです。
愛犬、愛猫の人間寿命を考えてみると、見え方が変わってきます。
恐らく飼い主が想像していた以上に高齢で、「もっと大切にしてあげなきゃ」と思うはずです。
どうか下記の表で、換算をしてみて下さい。
※[扉絵]マーチさん(飼い主:ててててさん)【目次】
犬の人間年齢換算
うちの犬、人間なら何歳?
犬を飼っていると、「この子は人間なら何歳なの?」と考えたことがあるはず。
シニア期にはいると、特にそんなことを思ったりします。
良く見かける簡易表は、随分と大雑把で実情とは少し違います。
小型犬、中型犬、大型犬、超大型犬で、平均寿命が違うからです。
今日ご紹介するのは、割と詳しい換算表と、恐らく最新と思われる換算方式。
僅か30年前には、犬の平均寿命は8歳未満。その数年前は3歳を切りました。
平均寿命とともに、換算方法も変わるものです。
しかし、知りたいですね。うちの子、何歳?
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代表的な換算表
日本式で汎用性の高いと思われるものが、この表です。
1歳以下の加齢を、月齢で細かく計算していることと、小型、中型、大型で、加齢の数字を調整してあるようです。
※残念ながらこの表の出典は、明らかではありません。
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最も進んでいる(と思われる)換算方法
今、最も進んだ、犬の年齢の換算方法は、2013年に英国のBBCが発表したものだと思われます。この方式は従来のように、小型、中型、大型犬に分類するだけでなく、犬種別に年齢を割り出しています。
下記は記事中から抜き出した、犬種別の加齢表です。
【犬種別 年齢換算方法】
・0歳~2歳まで
小型犬:1年×12.5歳
中型犬:1年×10.5歳
大型犬:1年×9歳
・3歳以降
小型犬:
ミニチュアダックスフンド:1年×4.32歳
ボーダーテリア:1年×4.47歳
ラサ・アプソ:1年×4.49歳
シーズー:1年×4.78歳
ウィペット・ミディアム:1年×5.30歳
チワワ:1年×4.87歳
ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア:1年×4.96歳
ビーグル:1年×5.20歳
ミニチュア・シュナウザー:1年×5.46歳
コッカー・スパニエル:1年×5.55歳
キャバリア・キングチャールズ・スパニエル:1年×5.77歳
パグ:1年×5.95歳
フレンチブルドッグ:1年×7.65歳
中型犬:
スパニエル:1年×5.46歳
ラブラドール・レトリバー:1年×5.74歳
ゴールデンレトリーバー:1年×5.74歳
スタッフォードシャー・ブル・テリア:1年×5.33歳
ブルドッグ:1年×13.42歳
大型犬:
ジャーマン・シェパード・ドッグ:1年×7.84歳
ボクサー:1年×8.90歳
シニア犬(老犬)専用の人間年齢換算
うちの犬、人間なら何歳?|シニア犬(老犬)用
犬の年齢換算表には、シニア犬(老犬)バージョンも存在します。
そしてこのシニア犬(老犬)バージョンは、何と珍しく、超大型犬も別に分類されています。
換算方法が違うと、同じ歳でも、78歳だったり83歳だったり。
100歳を越えたら自慢したいかもしれませんが、出来れば若い方が良いですね。
うちの子は中型犬でしたが、気持ちだけは超大型犬でした。
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シニア犬(老犬)の換算表
Based on a chart developed by Dr. Fred L. Metzger, DVM, Dipl. ABVP, State College, PA
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猫の人間年齢換算
外猫に流れる時間は?
犬の人間年齢は、小型、中型、大型犬で違います。
しかし猫は1サイズで、どの子も同じ。
小型犬用の年齢換算表と同じものが使われます。
しかしその猫も、家猫と外猫(野良猫)では歳の取り方が違うのだそうです。
外猫は3歳から、早足で時間が流れていくんですね。
こうやって数字で見ると、外で生きる猫の過酷さがよく分かります。
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これがその換算表です
出典:QUIRK Books『the Cat owner's manual』
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著作権への配慮から、図版を大きく引用するのは控えます。
この換算表を分かりやすく、チャートで整理してみたのが下記の表です。
表をご覧になると分かりますが、家猫も外猫(野良猫)も、2年目までは同じように加齢していき、そこから先が家猫は毎年4歳、外猫は毎年8歳の人間年齢を重ねていくようです。
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あとがき(そういえば、子供の頃は)
筆者が子供の頃、犬は外飼いが常識で、ご飯も人間のご飯に味噌汁をかけたものが一般的でした。当然ながら、今よりもずっと短命な時代です。
筆者が小学生の頃までに、うちでは3匹の犬を飼いました。多頭飼いではなく、1匹ずつを代替わりしての3匹です。それぞれの子が何歳生きたのか覚えてはいませんが、3匹も飼ったということは、それぞれの子が2歳か長くても3歳で死んでしまったと言う事です。
当時はそれが当たり前とはいえ、随分と可哀そうな事をしたものです。
因みに寿命が延びたのは動物医療の進歩もありますが、最大の要因はドッグフードの普及です。
筆者が知っている公式なデータでは犬の平均年齢は、14.75歳だそうですが、15歳を越える犬は筆者の周囲に沢山いて、小型犬では20歳を迎えた子も少なくはありません。もしも今、統計を取れば、もっと平均年齢は上になっているかもしれません。
さて、ご紹介した年齢換算表ですが、どうでしょうか?
愛犬、愛猫は人間だと何歳でしたか?
我が家の愛犬ピーチーは、13歳までは元気溌剌で、いつまでも子犬のような気持ちでいたのですが、その時には既に78歳だったということです。
14歳と7か月で天国に行きましたが、その時の人間年齢は85歳。
生きていた頃に、老犬だと思って、もっと大切にしてやればよかったなあなどと、時々考えたりもします。
――高栖匡躬 ――●
作:高栖匡躬
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解説:高栖匡躬
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老犬アルバムと老猫アルバム
老犬アルバムはここからスタートしました。
長老のハリー君は2019年6月20日に17歳の誕生日を迎えて、人間年齢124歳です。
でも、犬は何歳になっても子犬のようです。
老犬アルバムは51匹目からVol.2に突入しました。
開始当初は51匹は遠い未来でしたが、沢山のご応募のお陰です。
犬は子犬や、成犬の頃には見せなかった姿を、老犬になってみせたりしますね。
毎日が新しい発見です。
老犬アルバムは101匹目からVol.3です。
飼い主が家に帰っても、ずっと寝たまま。若い頃はお迎えにきたのにね。
しかし、その寝姿がまた愛おしく感じます。
時々頑固者になるのは、人間と同じですね。
老犬アルバムの猫版。老猫アルバムです。
犬と猫の違い-――、猫歳をとっても見た目が変わらないので、絵にかいたような老猫というのがいないんですね。飼い主さんの心の中で、この子も歳をとったなあと思ったときが老猫。老犬よりもカードの数は少ないのですが、どの子も飼い主さんの愛情いっぱいです。
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老犬アルバム 樫村慧コメンタリー
樫村慧コメンタリー版のVo1.1、Vol.2です。
老犬一匹ずつに樫村慧さんのコメントが入っています。
老犬アルバムVol.1 樫村慧コメンタリー
いつも #老犬アルバム をご紹介している樫村慧さんのコメント入りで、
Vo.1をまとめ読みにしました。
51匹並ぶと壮観です。
No.1から眺めると、作ったときのことを思い出します。
#秘密結社老犬倶楽部
老犬アルバムVol.2 樫村慧コメンタリー
樫村慧さんのコメント入り #老犬アルバム
Vo.2をまとめ読みにしました。
今回は49匹で、記念の100匹目までを掲載
#秘密結社老犬倶楽部
老犬アルバムVol.3|樫村慧コメンタリー
老犬アルバムは遂に No.150。
今回はNo.101からの樫村慧さんのコメントをまとめました。
誕生日の更新もありましたので、作成したカードはすごく多いです。
樫村さんお疲れさまでした。
次のカードから、Vol.4に突入です。