ろくすけの闘病記:癲癇/腎不全 12話
家族の余裕と笑顔は最高のサプリかもしれません。
5月21日 飼い主の健康管理
――2016年5月21日――
今日も猛烈な暑さだ。5月は春ではないのか?
ろくすけの体調が崩れないか 心配で仕方がないのだが、ろくすけはそんな母ちゃんをよそに、今日も自分のごはんの時間、回数をすべて完璧に把握している。
腎不全が進行すると、ごはんや水の臭いをかいで止めてしまうのだそうだが、今のところはその気配もなし。
「あぁ、まだ大丈夫だ」
と、母ちゃんは毎度毎度、食欲の確認と安堵を繰り返している。
●
こんな風に、頭の中がろくすけだらけになっているものだから、無意識に自分の健康管理がおろそかになっているようで 常々父ちゃんから指摘を受けていた。
だから、この暑さなのにも関わらず、とうとう決行してしまったよ。
え、何をって?
ハイキングだよ。バイキングじゃないよ。ハ・イ・キ・ン・グ!
なぜこの暑い日にと思うかもしれないが、ちゃんと母ちゃんなりの理由がある。
「今日は明日より暑くないだろう」
そう予想したからだ。――アハ!
●
留守にできる時間は ろくすけのお昼ごはんとトイレ時間までの3時間ほどだ。
行く場所はもう決めてある。父ちゃんが一人遊びで何度となく歩いたハイキングコースが近くにあるのだ。
いざ行かん。思い切って!!
●
行ってきていいけど
お昼ごはんに遅れないようにね
はい
●
というわけでちゃっちゃと到着。
自宅から車で僅か30分くらい。
近っ!
なんだこの久しぶりの清々しい感覚は
体中の毛穴を広げて新緑が放つパワーをすべて取り込みたい!
鳥の歌声が響いている バードウォッチングもできるぞ。
ほーほけきょ なんて5重奏くらいで聞こえてくる 気持いいっ。
●
ひょーーー 森林浴~~
●
運動皆無のだらけた体にちょうど良い、1時間ちょっとのウォーキング。
こんなお手軽に行けるコースがあるなら、これから定期的に来ようかな。
ろくすけが待っていてくれる間は。
●
だからごはんだって
ハウスの虫干し
――そして3日後のこと――
暑い日が続いている。
もう一度カレンダーを確認――、5月だよね、そうまだ5月。
すでに蚊の洗礼を受けた私は 早速体中に虫よけをぬりぬり。
(と書くと余裕の構えに読めるが 結構騒いだ)
負けるもんかとばかり、寝ようとしていたろくすけを出し抜き、ハウスの虫干しを決行した。
●
可哀想なろくすけ、しばし待て。
寝心地良いベッドにして返してやる。
こりゃ、見ているだけで気持ちよいではないか!!
●
左のマットは褥瘡(床ずれ)防止用のもの。
よくわからんけど ハニカム構造だとか。は・に・か・む なんか頼りなそう……
いえいえ そんなことござんせん。
すでに亡くなった父が病床時に、このはにかむを使用したのだが、出来ていた褥瘡が治りました。はい。
●
ろくすけは寝たきりではないけれど ほとんどの時間寝ているので、数年前からこれを愛用している。これからの季節は大活躍してくれるのだ
ハニカムマットの商品説明はこちらでどうぞ(ろくすけ愛用は別商品です)
●
●
そんな能書きはいいから
早くベッド返してください
――発作は続くよ(6/10)つづく―
作:きづあすか
▶きづあすか:作品一覧
Follow @KIZASKA
――次話――
ろくすけだが、もう2ヵ月もてんかんの発作が起きていない。
バンザイ!
がしかし、ここで喜び過ぎは禁物。
起きた時のショックが大きくなるから。
しかし、なぜ起きない?
手作りごはんにしたのが良かったか?
で、今日は、ろくすけのごはんを紹介だ。
――前話――
手作り食を食べるようになって、調子が良いろくすけ。
でも、困ったことがある。
今度は、おしっこがダダ漏れに。
――久しぶりに、血液検査をしてもらおうか。
軽い気持ちで検査を受けたのだが……
なんと癲癇に加えて、『腎不全』が発覚してしまった。
●
この記事は、下記のまとめ読みでもご覧になれます。
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。
●
――この章の1話目です――
この年の初発作。前から2ヵ月持たなかった。。
発作は最初の頃の衝撃はないが、いつもアタフタで慣れることはない。
歩こうとするが、朦朧としてふらつくろくすけ。
”後ろ足ハーネス”が役に立っている。
私よ 平常心・平常心・・・
●
――この連載の第1話です――
今日から、きずあすかさんの愛犬、ろくすけ君の闘病記を連載します。
病名は癲癇。ある日突然に発症しました。
「あの病態は、飼い主の心を乱します」
その言葉に、経験者の方は皆うなずくことでしょう。
初回は、闘病記を残す理由です。
●
てんかんについて、もっと知るには
医学的な知識を交えて解説をしています。こちらもご覧ください。
●
闘病に対する考え方を変えてみれば?
闘病に対する見方が変われば、掛ける言葉も違ってきます。
以下は、闘病に対する視点について書いたシリーズ記事です。
それは限られた時間を刻むこと
愛犬の闘病で悩む飼い主さんは多い。
それは見えない不安が、心にのしかかるから。
これからどうなる? いつまで続く? 医療費は?
見えないものは仕方ない。しかし、見えているものはある。
不安に怯えるのではく、どうか前向きに。
●
出典
※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。