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【癲癇/腎不全】5月25日 発作がないのは、手作り食のおかげかな? ~発作は続くよ(7/10)~

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ろくすけの闘病記:癲癇/腎不全 13話
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撮影&文|きづ あすか
 
当時を振り返り
腎臓を守るためのごはんを試行錯誤。ポイントは頑張らないで作ることでした。
するとなぜかてんかん発作も起きなくなり、病と付き合う自信が芽生えてきました。でも足が立たなくなってきたろくすけを目の当たりにするとやはり切なくてたまりませんでした。
悲しい顔見せてしまったかな。

 5月25日 なんと2か月発作なし

――2016年5月25日――

ろくすけが前回てんかん発作が出たのは3月20日。
なんと2か月発作なし――、が続いている。
発作間隔が少し長くなっただけかもしれないけれど、それはそれ。
今日もなかったバンザイ!

と私はついほくそ笑んでしまいがちなのだが、ちょっと待て。
笑ってしまったがゆえに、発作が起きたときのショックはいつも大きかったではないか。「笑わなければよかった」と悔やんだ日々を忘れたか?

だから今回は喜ばない。喜んでやるものか。
と強く念じるのであるが――、けど――、やはり――
2か月を超えると つい口に出してしまうよ。
「発作がない! 2か月もないよっ!」

何が原因?
だって腎不全になって、むしろ体調悪化してるもん。

「原因を探るな」と父ちゃんからは、いつも口酸っぱく言われているんだけど――
(私が一喜一憂すると、ろくすけに影響するんだそうな。すんません、その通りです)前回発作から変えたことといえば、これしかない。

手作りごはん
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ろくすけの長年のごはんは、ドッグフード。シニア用で魚系。
このフードを食べるようになって、体重も血液検査もずーっと安定していた。
2か月前、てんかん発作に続く血便、下痢が起きるまでは。そして私はその2か月前の一大事をきっかけに 初手作りごはんにチェンジしたのだ。

なんでも食べるろくすけなので、食べないとか、残すとか、箸が進まない――いや、口が止まらない――ことはやっぱりなくて、よく食べてくれた。

私はろくすけの下痢が止まったことだけで、喜んでいたのだけど、振り返るとその時点から発作が出ていない。そんなことなんて、始めたときには想像していなかった。
きっと 今のろくすけの体調と年齢に、この手作りごはんがマッチしているのだろう。

――と、ちょっと待て。
あぁ 心のどこかで期待している私。
「今後発作が出ないかも!」なんて……

しかし「いや それはない」――と、自分で打ち消しておこう。
だって、てんかんは一度発症すると一生治らないんだもん。
「でももしかして……」
アカン、期待するな私! 

ちなみにこのごはんは何で出来ているかというと、

 

腎不全の処方食を手本に、たんぱく質やリン、カリウムの摂取量を考えて

白米・肉(ささみ or 胸肉 or ひき肉)・野菜(キャベツ、ゴボウ、かぼちゃ、しいたけ)・はるさめ などを ぐつぐつぐつ煮たもの

カロリー不足を補うために

このぐつぐつ鍋に、無塩バターなんぞをポン
この鍋、人間でも美味しい。絶対に!

おまけに 馬肉生肉 をトッピング これでどうだっ

 果たして、正しい処方食となっているのか、ううむ……

ちゃんと手作りされている方から見たら、いい加減すぎるのかもしれないけど、今の私はこのあたりが”良い加減”で、発作が起きてないろくすけにとってもきっと”良い加減”なんだと思う。

食後は父ちゃんの手を舐めて、塩分補給だ!
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 気になるのは、ろくすけの後ろ足

――そして、ろくすけの後ろ足なのだが――

日に日に弱ってきている――
わかっているけど、やっぱり悲しいものだ。

ほとんどの場所にカーペットを引いているが、それでも踏ん張れなくなってきた。
起き上がろうとして力尽きるのが日常になり、前足を踏ん張って動こうとすると、これまた切なくて、その場でくるくる回るだけ。

そんな時でもろくすけは、目で訴えるだけで声は一切出さない。
本当に君は 吠えるのが嫌いなんだね。
もっとわがままになってもいいんだよ、くっ!

すぐ駆け寄って起き上がらしたい衝動にかられるけど、母ちゃんは手伝い過ぎることがないように、手を出さないことにしている。

体を触らせてくれるワンちゃんならば、足のマッサージなどでリハビリができるかもしれないけど、ろくすけは体を触られるのが苦手。
なので、できるだけ自分で動けるうちは、立ち上がろうとするのもリハビリと思って心を鬼にして見守っている。その目が怖いと言われようがっ。

でもどうしても立てないときは
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こんな感じのごはんタイム

――実は、こんなきがチャンスなのだ。足を触ってみよう――

筋肉が落ちた足、張りのない皮膚。
16歳だもんね、しょうがないよね。
でも食べたら、お庭歩いてみようね、ろくすけ。

不思議と庭の方が転ばない 庭のほうが段差いっぱいなのになー

なんか視線は感じるけど
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ど どこにいる?

 

――発作は続くよ(7/10)つづく―

作:きづあすか
 ▶きづあすか:作品一覧
  

――次話――

この日は通院日。つまり血液検査の日。
つまり、決意を込めたかあちゃんの、手作り食の成果が試される日だ。
ろくすけはもう16歳の、超高齢犬。
しかも癲癇で、腎不全だ。
本当によく頑張ってくれていると思う。
さて、ドキドキの検査結果は?――

――前話――

ろくすけは御飯の時間も回数も、すべて把握している。
腎不全になってしまったが、食いしん坊は健在である。
「あぁ、まだ大丈夫だ」
毎日、ろくすけのことで頭が一杯の母ちゃん。
自分をリフレッシュするためにハイキングに行ってきた。
これも闘病の1部。
「ああ、気持いいっ」

まとめ読み|ろくすけの闘病記 ③
この記事は、下記のまとめ読みでもご覧になれます。

週刊Withdog&Withcat
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。

――この章の1話目です――

この年の初発作。前から2ヵ月持たなかった。。
発作は最初の頃の衝撃はないが、いつもアタフタで慣れることはない。
歩こうとするが、朦朧としてふらつくろくすけ。
”後ろ足ハーネス”が役に立っている。
私よ 平常心・平常心・・・

● 

――この連載の第1話です――

今日から、きずあすかさんの愛犬、ろくすけ君の闘病記を連載します。
病名は癲癇。ある日突然に発症しました。
「あの病態は、飼い主の心を乱します」
その言葉に、経験者の方は皆うなずくことでしょう。
初回は、闘病記を残す理由です。

 てんかんについて、もっと知るには

医学的な知識を交えて解説をしています。こちらもご覧ください。

『癲癇(てんかん)』
何の前触れもなく、大発作ではじまることが多い病気です。
発作の見た目が激しいので、飼い主は気が気でありません。
突発性で、1度で済む場合もあれば、何度も繰り返す場合も。

 闘病に対する考え方を変えてみれば?

闘病に対する見方が変われば、掛ける言葉も違ってきます。
以下は、闘病に対する視点について書いたシリーズ記事です。

それは限られた時間を刻むこと

愛犬の闘病で悩む飼い主さんは多い。
それは見えない不安が、心にのしかかるから。
これからどうなる? いつまで続く? 医療費は?
見えないものは仕方ない。しかし、見えているものはある。
不安に怯えるのではく、どうか前向きに。

 

 出典

※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。

 

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