非再生性免疫介在性貧血:
1年生存率5割って(2/4)31話~35話

カテゴリー:闘病記
作者:らぶプー
『非再生性免疫介在性貧血』を発症した、チョコラッの闘病記です。
本シリーズは、病気の発症後半年後から始まり、1年までを記した全22話。
本記事は本章6話~10話のまとめ読みです。
――概要――
(以下、前記事と同文)
愛犬チョコラッの闘病は、飼い主に何の知識も無い状態でスタートしました。
難病であることが分かりましたが、最初のうちは、医師の口から出るのは初めて聞く言葉ばかり。
知識がだんだんと蓄積されると、ある程度先が見通せるようになってきます。
それは――、訳も分からず翻弄された時期とは違う葛藤を、飼い主にもたらします。
先の見えない不安から、先が見えることでの不安に変わっていくのです。
時間を見据えた、新しい闘病が始まったのです。
【目次】
6月8日 ~ 7月18日
31話(6/22)| 6月8日|チョコラッ血液検査初の基準値内
血液検査の結果、赤血球が初の基準値内に。
ホッとする飼い主の、らぶプーさん。
しかし難病には変わりなく、1年生存率は5割の病気。
免疫抑制剤を飲んでいるので、貧血では大丈夫でも、他の病気や感染症で危険な状態になることもあります。
喜びながらも、気持ちを引き締めるのでした。
●
32話(7/22)| 6月30日|ますます可愛いチョコラッさん
次の血液検査を目前にして、最近、増々可愛くなったチョコラッ。
調子もよさそうだし、恐らく検査結果も基準値内にと期待します。
闘病には大きな波と、小さな波があって、飼い主はその都度喜んだり嘆いたり。
完治する病気ではないから、少しで長く安定してくれることを願います。
どうか、良い日が続きますように。
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33話(8/22)| 7月5日|1か月ぶりの血液検査
血液検査の結果が出ました。
最も気にしている指標は、PCVとRETICの2つ。
免疫抑制剤は効いているようだけれど、数値は大きくは改善しない。
――何故だろう?
「悪化していないので、良しとするか」
そう納得する飼い主でした。
免疫は難しいね。
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34話(9/22)| 7月7日|チョコラッの誕生日
チョコラッが10歳の誕生日。
今まで何度も奇跡を起こして、危機を切り抜けてきた子。
でも、非再生性免疫介在性貧血では、本当に死ぬかと思った。
これからも奇跡は起こるよ、何度でも。
七夕生まれのラッキーガール!
これからも楽しく過ごそうね。
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35話(10/22)| 7月18日|チョコラッのサマーカット事情
今日はチョコラッの、サマーカット事情のお話です。
(重度の)免疫介在性の疾患では、とても困ったことがあります。
免疫抑制剤で免疫力を落とさなければならない。
つまり、狂犬病予防注射と混合ワクチンが打てなくなるのです。
となると、どういうことが起きるか――
ワクチン接種しないこと自体は、獣医師が免除の証明書を発行してくれるので良いのす。法律的な問題はクリアできます。
困るのは、ワクチンを接種していない犬は、一般的に多くの犬が集まる場所に入れてもらえなくなることです。
つまり、入場制限というやつです。
具体的に何が困るかと言うと、そこで行われるサービスが受けられません。
つまり――
ドッグランに行けなくなります。
トレーニングに出せなくなります。
そして今回のこと――
トリミングに行けなくなります。
免疫系の疾患や、やっかいなのです。
うちのピーチーもそうでした。
●
【予告】『チョコラッの闘病記』
――公開に先立って配信した予告です――
明日から第4クールを配信します。
チョコラッの病気は「非再生性免疫介在性貧血」で、1年生存率は50%。
ですが――
発症から間もなく2年。今もチョコラは闘っています。
記事は闘病を、過去に遡って追いかけます。
どうか応援をお願いします。
●
この闘病記の経過
非再生性免疫介在性貧血 闘病記
病気の発覚から病名が分かるまで
2016年10月25日~11月2日
本当の確定診断まで
2016年11月5日~11月24日
先の見えない、はじめの半年
2016年12月14日~2017年4月23日
▶1年生存率5割って
2016年5月6日~2017年10月14日
1年は過ぎたけれど
2017年10月20日~2018年4月20日
2年生存を目指して
2018年4月22日~2018年10月31日
ついに3年目に突入
2018年4月22日~2018年10月31日
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――次回のまとめよみ――
安定したかに思われたチョコラッの体調は、再び悪化。
また貧血状態です。
難病――、完治はしない――
分かってはいるけれど、諦める訳にはいかない。
免疫抑制剤の処方量を倍にすることに望みをつなぐ。
――前回のまとめよみ――
病気の発症から半年が過ぎると、飼い主側にも理解と知識が深まってきます。
始めは、訳の分からないものと闘う不安。
やがて段々と形が見えて来る。
そして、”生存率”や”余命”という、深刻な言葉が現実感を持って迫ってくるのです。
――本闘病記の最初のまとめよみ――
【非再生性免疫介在性貧血】の闘病記です。
原因は自己免疫不全が原因で病名確定が難しい上に、致死率が高いために、残された闘病記はほとんどありません。
貴重な記録を残してくれた作者に感謝します。
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自己免疫不全関連記事
【自己免疫不全】(全3話)
2015年のある日、我が家の愛犬ピーチーを病魔が襲いました。
最初は夏バテかなと思い、次に熱中症を疑いました。
かかりつけの獣医師も、熱中症との診たてでその治療を。
しかしピーチーの状態は悪化の一途。
ただならぬ状態に、未明の救命救急に飛び込み、そこで発覚したのが重度の肝炎でした。
結局後になって、それが自己免疫不全が引き起こしたと分かるのですが、まさか免疫の暴走が劇症肝炎を引き起こすなど、想像もしていませんでした。
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40度を越える高熱。ぐったりとして動けない。
ただごとではないと思いました。
振り返ると、異常を感じたのはその6日前
突然の体の震えと、食欲不振
恐らくそれが前兆だったのでしょう。
ここから、命を賭けた闘病が始まったのでした。
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