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【老犬との暮らし】大好きだったナルトさん | No.23〜No.24 ~老犬アルバムの思い出(その9)~【老猫アルバムも開始】

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アルバムは老犬だけ? 老猫アルバムはどうする? 
老犬アルバムの思い出_ナルトさん

老犬アルバム|No.23 ナルト(飼い主:ナルママさん)
 
老犬アルバムに想う
私は老犬マニアかも

面白いことに、老犬ブログを沢山読んでいると、作者さんは2つのタイプがいらっしゃいました。我が家の愛犬が常に一番で、歳をとってそれにますます拍車がかかるという傾向と、うちの子だけでなく、老犬全てが可愛く見えてくるという傾向です。
私は後者だったので、そういうブログを良く読みました。

そういえば私は闘病ブログも良く読みましたが、同じ傾向がありました。
愛犬が病気になると、自分の子に集中していくタイプと、病気の子全てを慈しむようになるタイプです。どちらが良いという訳ではありませんね。私は後者のものを、よく読みました。

この記事はこんな方に:
老犬(シニア犬)と暮らしている|愛犬が闘病中、または介護中|愛犬が亡くなってしまった|他の飼い主さんのことが知りたい|皆さんの頑張りをみて、元気をもらいたい

 No.23は、ナルトさん

前話の最後に、老犬アルバムにずっと前から出て欲しいと思っていた老犬さんの飼い主さんから、たまたま「これからもどうぞよろしくお願いします」というメッセージをいただいたと書きました。それを下さったのがNo.23ナルトさんの飼い主のママさんでした。

私がツイッターを始めたのは、おととしの9月からです。

スタートして間もなく、ナルトさんのツイートを見かけるようになりました。その時にはもう病気と闘っていたナルトさんは、いつもにこやかなお顔でママさんの作った愛情たっぷりのご飯を食べたり、甘酒を飲んだり、闘病しているようには見えないほど幸せそうに過ごしていました。

特に、小さな子供が使う椅子にお尻を乗せて食台の上のご飯を食べているツイートは、とても可愛らしく、印象に残るものでした。年末から病状が悪化していく様子を見る度、いつも祈るような思いでした。

最期まで病気に対峙したナルトさんが、お空に旅立った時の衝撃は忘れられません。お悔やみのメッセージを入れる時も、うまく言葉が浮かばないほどでした。 

ナルトさんがお空に旅立ったのは、老犬アルバムがスタートする半年前。お声をかけて参加をお願いするとしても、お盆を過ぎてからにしようと考えていました。そんな時、偶然ママさんからのメッセージをいただき、意を決してお誘いをしてみたのです。

ママさんはすんなりと快諾してくださいました。
いただいたご返事には、「お仲間に入れていただけて嬉しいです」というお言葉も添えられていました。

いただいたナルトさんの画像は、いつも私が見ていた笑顔のナルトさんでした。
大きな目にちょっと細長いマズル。愛されてきた時間が表情に溢れ出ているような、こちらまであったかい気持ちになる笑顔。

そこにママさんのメッセージが入ることで、またあらたなナルトさんとご家族との思い出が生まれたようでとても嬉しく、老犬アルバムを始めて良かったなぁとしみじみ感じることが出来た瞬間でした。

 

 老猫アルバムスタート前夜

老猫アルバム_ボス

老猫アルバム|No.1 ボス(飼い主:ボスの母ちゃんさん)
 

ナルトさんカードの製作をしている頃のことです。老猫アルバムも始めようかという声が上がりました。

しかし、老犬のことならばいつも気になる私でも、老猫は何故だか今一つピンときません。果たして老猫アルバムは、喜んでもらえるのだろうか? そこで事前に猫を飼っている方にヒアリングをしてみました。

分かってきたことは、猫を飼っている方はあまり”老猫”を意識していらっしゃらないということです。どういうことかというと、猫は歳をとっても、犬ほど見た目に変化が無いのですね。

Withcatに記事をいただいているmiaoさんからは、「見た目があまり変わらずで、よちよち歩きになるだけなので、子猫に戻っているような印象」という言葉をいただき、なるほどと思いました。

歳をとって歩きがゆっくりになる頃は、”老犬”は他にも色々な動きが緩慢になっていて、「歳をとったなあ」と実感するのですが、”老猫”の場合はそれが逆で、子猫に戻るというイメージなのですね。

確かにピンを来ないわけです。
思えば、私自身が老猫らしい老猫を見たことがないくらいですから。

そういえば『猫の十戒』という、『犬の十戒』の良くできたパロディがあるのですが、その中には次のように表現されています。

猫の十戒|その9
私が年をとっても世話をしなさい。あなたも同じように年をとりますが、私は年をとってもかわいいのです。

老猫を実感するのは、その子が亡くなったとき、亡くなった年齢で実感するものなのかもしれません。それはそれでとても幸せなことです。

なにはともあれ、始めて見ようということになって、『老猫アルバム』もスタートすることになりました。担当したのは、21歳の愛猫とお別れをされた、ボスの母ちゃんさんでした。

老猫アルバムスタートのお話は、次次話でもう一度触れたいと思います。

 

 

 No.24は、アレサさん

老犬アルバム_アレサさん

老犬アルバム|No.24 アレサ(飼い主:真凛さん)
 

さて次は、No.24バーニーズマウンテンドッグのアレサさんです。

実は飼い主真凛さんには、老犬アルバムがスタートする時に、ご参加をお誘いする連絡を入れていました。

真凛さんは、私が尊敬している飼い主さんのお1人です。
何がすごいかというと、超大型犬のアレサさんがまだ歩けるうちに車椅子を購入し、徐々に脚が弱ってくるのに備えて、歩行訓練をなさっていたんです。

「えっ、まだ歩けるのに?」
と最初は思いましたが、なるほど理にかなっています。私にとっては目から鱗でした。

それだけではありません。愛情込めた手作り食をも素敵ですし、真凛さんのツイートには、アレサさんの日常生活をより良くするたの試行錯誤が沢山詰まっていました。
読むたびに頭が下がります。

私もアレサさんほどではありませんが、大型犬のラフと暮らしたことがあるからわかるんです。大きな子と暮らしていくには、生活の質を落とさないことが、どれほど大切なことなのかを。

真凛さんから届いたアレサさんの写真は、大きな目がキラキラとして、とても可愛らしいお顔でした。メッセージの ”『美味しく、楽しく毎日を過ごす』それがモットー” は、アレサさんと真凛さんの生活をそのまま言葉で表現したものですよね。

 

 No.24 - bは、誕生日を迎えたアレサさん

老犬アルバム_アレサさん_誕生日で更新

老犬アルバム|No.24 アレサ(飼い主:真凛さん) お誕生日で更新です

 

この記事を書いている今、アレサさんは、一つ歳を重ねて16歳。人間年齢だと117歳。
すごいですね。アレサさんは今も闘病しながら、ご飯を食べて、お薬を飲んで、笑顔を見せてくれています。

先日はお祝いを兼ねて、老犬アルバムのカードを新しく更新したのですが、その写真のアレサさんも。目がキラキラと輝いていました。

老犬アルバムでは、超大型犬も大型犬で年齢を換算する決まりにしているのですが、実は超大型犬を別に計算すると、アレサさんは123歳なんですね。感激しました。

飼い主の真凛さんは、こんな風におっしゃいました。

「アレサは本当にいろんなものを、わたし達に与えてくれました。わたしは少しでも恩返しがしたいです。介護出来る喜びは、それだけ長生きをしてくれているのでまだまだ介護したいです」

なんだか、こちらまで、誇らしい気持ちになりました。

 

 天国組の参加について考えた

ラフ_区切り

さて、こんな風に進めていた老犬アルバムですが。この頃、募集ツイートに気になるメッセージをいただきました。

それは「うちの子は7歳だったので老犬組にも入らなくて…」というものでした。
老犬アルバムでは人間年齢60歳からを老犬としていたで、飼い主さんは、その子がギリギリ老犬に入れないということを悲しんでらっしゃいました。

そのメッセージを読んだとき、とても胸が痛くなりました。そしてすぐに、私はサイトの主宰に相談をしたのです。

それからどうなったか――
それは、次回ということで――

 

――つづく――

文:樫村 慧
 ▶ 作者の一言
 ▶ 樫村 慧:犬の記事 ご紹介
 ▶ 樫村 慧:猫の記事 ご紹介

――次話――

次話は、No.25のタクトさんから始まる3ワンです。

ツイッターを利用するようになって、沢山の老犬さんに出会えるようになりました。
老犬を追いかけるなんて、私は老犬マニアかもしれません。
やがて、#秘密結社老犬倶楽部 に出会いました。
画期的! と思いました。

――前話――

前話は、No.19のくろんさんの思い出から始まる4話です。

相棒犬の里子さんが亡くなってから、くろんさんは元気がないのだとか。だから、元気が出るようにと、飼い主さんから老毛アルバムの依頼がきました。

愛情あふれるメッセージが、とても素敵です。

まとめ読み|老犬アルバムの思い出 ②
この記事は、下記のまとめ読みでもご覧になれます。

週刊Withdog&Withcat
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。

――この連載の1話目です――

第1話は老犬アルバムがスタートした経緯をお知らせします。

老犬アルバムのスタートは、一匹の大型犬、タフィさんが旅立った時の飼い主さんの言葉がきっかけです。「大きくて優しい子、ありがとう、大好き」その一言が忘れられませんでした。どうしてもそれを、何かの形に残そうとカードを作りました。
大きくて優しい子が、老犬アルバムを作ったんです。

 老犬アルバムのご応募方法はこちらです

老犬アルバムに応募するのは簡単

老犬アルバムに必要なのは、下記の6つの情報だけです。
①愛犬の名前
②愛犬の年齢(~カ月まで分かると尚良し)
③飼い主の名前(~ママとか、ハンドルネーム)
④小型犬、中型犬、大型犬の区別
 ※人間年齢を換算するために必要です。
 ※超大型犬は大型犬、超小型犬は小型犬で換算します。
⑤愛犬への一言、または、愛犬からの一言
⑥お気に入りの写真1枚

Twitterからの応募となります。
下記(担当:樫村慧)にDMをお送りください。

 老犬アルバムと老猫アルバム

老犬アルバムはここからスタートしました。
長老のハリー君は2019年6月20日に17歳の誕生日を迎えて、人間年齢124歳です。
でも、犬は何歳になっても子犬のようです。

老犬アルバムは51匹目からVol.2に突入しました。
開始当初は51匹は遠い未来でしたが、沢山のご応募のお陰です。
犬は子犬や、成犬の頃には見せなかった姿を、老犬になってみせたりしますね。
毎日が新しい発見です。

老犬アルバムは101匹目からVol.3です。
飼い主が家に帰っても、ずっと寝たまま。若い頃はお迎えにきたのにね。
しかし、その寝姿がまた愛おしく感じます。
時々頑固者になるのは、人間と同じですね。

老犬アルバムの猫版。老猫アルバムです。
犬と猫の違い-――、猫歳をとっても見た目が変わらないので、絵にかいたような老猫というのがいないんですね。飼い主さんの心の中で、この子も歳をとったなあと思ったときが老猫。老犬よりもカードの数は少ないのですが、どの子も飼い主さんの愛情いっぱいです。

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