老犬アルバムは、新しい思い出をつくること
#秘密結社老犬倶楽部のこと
老犬アルバムの企画を進めてきた私にとって、忘れてはならないものがあります。
それは #秘密結社老犬倶楽部 のハッシュタグです。
私は以前から老犬が好きで、老犬についてのツイートをよく見ていたのですが、その際に利用していたのが #秘密結社老犬倶楽部 でした。このタグは発明だと思います。
この魔法のタグを唱えるだけで、愛すべき老犬や飼い主さんに出会うことができます。老犬マニアにとっては必須のタグです。
これまで老犬アルバムに登場していただいた老犬さんや、その飼い主さんのほとんどとは、#秘密結社老犬倶楽部 を介してお知り合いになっています。
これから、少しずつこの #秘密結社老犬倶楽部 についても触れていこうと思います。
この記事はこんな方に:老犬(シニア犬)と暮らしている|愛犬が闘病中、または介護中|愛犬が亡くなってしまった|他の飼い主さんのことが知りたい|皆さんの頑張りをみて、元気をもらいたい
No.28は、大ちゃん のんびり穏やか
前回は、秘密結社老犬倶楽部の初期メンバー、ゴンパチさんに老犬アルバムに出ていただいたところまでを書きました。私はそれがとても嬉しくて、気持ちが大きくなっていました。その勢いで、次は人気者のゴールデンレトリバー、大ちゃんの飼い主松下さんに、老犬アルバムへのお誘いしてみようと決心しました。
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これまでにも何度か書いていますが、私にとっては老犬アルバムへのお誘いは、ついつい色々なことに(もしかすると余計な)気を回してしまって、なかなか大変なのです。出ていただきたいワンコは大勢いらっしゃるのですが、一度に声をかけることができなくて、お一人お一人、理由を見つけてはお誘いしている次第。なのでなかなか一気にカードが増えていきません。それもまた良しと思っているのですが。
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さて、No.28の大ちゃんのお話です。
大ちゃんは北軽井沢に住んでいて、羨ましいほどの自然の中での、朝と午後のお散歩の様子がツイートされています。白くなったお顔は、見る人をほっこりさせてしまう魅力があり、北軽井沢の景色もそこに相まって、なんとも優雅な時間が流れているツイートなのです。
お散歩中の大ちゃんについてきたという保護猫さん2匹も、今は大ちゃんと暮らしています。大ちゃんがお散歩から帰ると、仲良く3匹がご飯を食べていて、動物好きにはたまらないほのぼのとした空間です。2匹の猫ちゃんが優しい大ちゃんを慕っているのが、はっきりとわかる動画なのです。
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そんな大ちゃんのファンは、ツイッター界に沢山いらして、大ちゃんを応援しています。夏は、北軽井沢の綺麗な小川を大ちゃんが泳いでいて、冬は雪の積もる中を大ちゃんが一歩一歩しっかりと歩いている。四季折々の大ちゃんのお散歩は、北軽井沢に思いを馳せながら、こんな生活がしてみたいなぁと憧れてしまうものなのです。
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人気者の大ちゃんだけに、飼い主の松下佐知子さんに老犬アルバムへの参加をお誘いをする時には、かなり緊張してしまいました。しかし、松下さんはすぐにご返事を下さいました。
「大ちゃんを見ていただいてありがとうございます。老犬アルバムで大ちゃんを紹介してくださるのは光栄です」とご快諾くださったのです。
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大ちゃんの写真は、ツイッターの松下さんのプロフィールにある、大ちゃんの写真を使わせていただきました。にっこりと笑う大ちゃんの画像は、これぞゴールデンレトリバーという愛らしさが溢れているものです。
作成したカードには、「愛おしい最愛のパートナー。のんびり穏やか」とこれまた大ちゃんにぴったりのメッセージが入っています。
老猫アルバムのスタートと予告編
老犬アルバムが2018年7月にスタートとして、数週間が経ったこの頃、21歳の老猫の闘病記の配信がスタートしました。作者は、老猫アルバム担当のボスの母ちゃんです。
腎不全になってしまったボスさんとご家族がどのように過ごしていったのか、ボスの母ちゃんはどのようにボスさんを看取ったのか、その内容はボスさんへの溢れんばかりの愛情がビシビシと伝わってくる、涙なしでは読むことの出来ない闘病記です。
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ボスの母ちゃんはボスさんを亡くしてから、保護猫のホープさんを引き取り暮らしています。ボスさんの21歳という年齢は、犬としか暮らしたことのない私にとっては、とてつもない年齢です。愛犬ラフは11歳で亡くなりましたから、ほぼ倍の年数を共に生きてきたわけです。ただ、ただ、すごいなぁと感じました。
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老猫アルバムは、スタート当初ボスの母ちゃんが担当してくださっていました。そんなボスの母ちゃんに、老犬アルバム担当として、募集のやり方やご参加のお誘いなど、アドバイスさせていただいたこともありました。老犬猫担当として、タッグを組み応援していきたいと考えていました。
そんなボスの母ちゃんは、現在体調を崩されていて、老猫アルバムも私が代わりに担当しています。ボスの母ちゃんがいつ戻ってきてくれてもいいように、しっかりと留守を守らなくてはと考えています。
No.29は、空さん 大きな口の素敵な写真
No.29、空(くう)さんの飼い主ユイさんから応募いただいたのは、大ちゃんの飼い主さんからご快諾をいただいたのと同じ頃でした。お空組さんのくうさんは、中型犬から大型犬と記載があり〔MAX24kg病院によっては大型犬とされることあり…〕と書かれていました。
後ろに海が見える場所でくうさんが大きく口を開けて長い舌を出して喜んでいるお顔は、タイミングよく写すことの出来た貴重なものだと思います。
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「こんな素敵なアルバムに仲間入りさせてもらえて嬉しいです」
ユイさんからは、こんな有り難いお言葉をいただけて、まだまだスタートしたばかりの老犬アルバムが、少しずつ皆さんの心に届いているのかもしれないと、とても嬉しく思いました。
またあらためて、お空組さんの老犬さんにもご参加いただけることが嬉しく、飼い主さんとお空の老犬さんの、新しい思い出作りのお手伝いが出来ていることが、何よりも私の心の支えとなっていきました。
急に旅立っていった、大好きな老犬さん
次にご紹介する老犬さんは、この老犬アルバムの記事を書き始めてから少し経った平成最後の日に、お空に旅立ちました。そのツイートを読んだ時、思考が一瞬止まり、天を仰ぎました。
つい何日か前にもその老犬さんのツイートを見ていましたし、こんなに急にそんなことになるとは想像もしていなかったのです。初めてその老犬さんのツイートを見たのは、いつだっただろう?
廊下をゆっくりと少しふらつきながら歩く姿が今でも目に浮かんできます。
その老犬さんのお話は次回に――
――つづく――
文:樫村 慧
▶ 作者の一言
▶ 樫村 慧:犬の記事 ご紹介
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――次話――
次は、No.30の、ジョンさんから始まる3ワンです。
老犬と暮らすといつか訪れるのが、介護の時ですね。
#秘密結社老犬倶楽部 のタグは、飼い主の苦労をスウッと軽くしてくれるような気がします。楽になるわけではないけれど、気持ちが救われる気がするのです。
――前話――
No.25のタクトさんから始まる3ワンです。
ツイッターを利用するようになって、沢山の老犬さんに出会えるようになりました。
老犬を追いかけるなんて、私は老犬マニアかもしれません。
やがて、#秘密結社老犬倶楽部 に出会いました。
画期的! と思いました。
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この記事は、下記のまとめ読みでもご覧になれます。
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。
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――この連載の1話目です――
第1話は老犬アルバムがスタートした経緯をお知らせします。
老犬アルバムのスタートは、一匹の大型犬、タフィさんが旅立った時の飼い主さんの言葉がきっかけです。「大きくて優しい子、ありがとう、大好き」その一言が忘れられませんでした。どうしてもそれを、何かの形に残そうとカードを作りました。
大きくて優しい子が、老犬アルバムを作ったんです。
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老犬アルバムのご応募方法はこちらです
老犬アルバムに必要なのは、下記の6つの情報だけです。
①愛犬の名前
②愛犬の年齢(~カ月まで分かると尚良し)
③飼い主の名前(~ママとか、ハンドルネーム)
④小型犬、中型犬、大型犬の区別
※人間年齢を換算するために必要です。
※超大型犬は大型犬、超小型犬は小型犬で換算します。
⑤愛犬への一言、または、愛犬からの一言
⑥お気に入りの写真1枚
下記(担当:樫村慧)にDMをお送りください。
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老犬アルバムと老猫アルバム
老犬アルバムはここからスタートしました。
長老のハリー君は2019年6月20日に17歳の誕生日を迎えて、人間年齢124歳です。
でも、犬は何歳になっても子犬のようです。
老犬アルバムは51匹目からVol.2に突入しました。
開始当初は51匹は遠い未来でしたが、沢山のご応募のお陰です。
犬は子犬や、成犬の頃には見せなかった姿を、老犬になってみせたりしますね。
毎日が新しい発見です。
老犬アルバムは101匹目からVol.3です。
飼い主が家に帰っても、ずっと寝たまま。若い頃はお迎えにきたのにね。
しかし、その寝姿がまた愛おしく感じます。
時々頑固者になるのは、人間と同じですね。
老犬アルバムの猫版。老猫アルバムです。
犬と猫の違い-――、猫歳をとっても見た目が変わらないので、絵にかいたような老猫というのがいないんですね。飼い主さんの心の中で、この子も歳をとったなあと思ったときが老猫。老犬よりもカードの数は少ないのですが、どの子も飼い主さんの愛情いっぱいです。
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