沢山の思いを胸に、私たちは犬を飼う
#秘密結社老犬倶楽部のこと
#秘密結社老犬倶楽部 の名前は、まるで世界征服を企んでいるように大げさですよね。
その名を背負って介護をしていると、日々の悩み事がどこかコミカルで、小さく見えてくるような気持ちになっていく。毎日の介護が、なんだか謎めいた儀式のようにも見えて、一歩引いてたところから、冷静に自分を見つめることが出来たりする。
そんな効果も持っているように思います。
そして、#秘密結社老犬倶楽部 に集う飼い主さんたちは、同じ企みを持つ同志というイメージです。
何も言わなくても、同じ目的を共有できる同志。
なんとなく、一人ではないというイメージが湧いてきます。
それこそが、このタグの魅力であり、私たちが惹かれる理由なのかもしれません。
老犬(シニア犬)と暮らしている|愛犬が闘病中、または介護中|愛犬が亡くなってしまった|他の飼い主さんのことが知りたい|皆さんの頑張りをみて、元気をもらいたい
No.33は、ちょびさん うちの子がうちにくるまで
前回少しだけ触れた、No.33のチョビさんは飼い主chobiさんが初めて迎えた子です。そんなchobiさんとの出会いは、ご自身のブログにwithdogの『うちの子がうちにくるまで』を書いてもいいでしょうか、という連絡を主宰にくれたことでした。そこで書かれたのが、チョビさんを迎えた時のことなのです。
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『おいで』という猫を亡くしたchobiさんが、たまたま寄ったペットショップの外のケージに[ただであげます]という貼り紙が貼ってありました。そのケージにいたのがチョビさんです。茶色の子犬に、ビビビっとしてしまったchobiさんは、その日のうちにチョビさんを連れて帰りました。
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まさに出会うべくして出会ったchobiさんとチョビさん。そんなチョビさんはお空組さんですが、chobiさんがペンネームに使っているほど、特別な存在なのです。記事を書いていただいたことで、chobiさんもサイトにとっては身内のような方になりました。老犬アルバムへご参加いただくことも、自然な流れでした。
No.34・No.35は、ごはん と おかずさん 命を繋いだ子たち
No.34と35のごはんさんとおかずさんもchobiさんの愛犬さんです。この2匹についてもchobiさんは『うちの子がうちにくるまで』を書いてくださっています。この子たちは、暑い草むらの中に捨てられていました。
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1匹はほとんど動かずに蝿がたかっていたそうです。その2匹をchobiさんが牛乳をガーゼに浸して与え、命を救いました。もう助からないと思っていた1匹も「生きたい、生きたい」と必死にchobiさんのくれる牛乳を啜って命を繋いだのです。里親を探そうともしたそうですが、愛情深く命を救った2匹を手離すことは出来なかったchobiさん。chobiさん曰く「この2匹は「先住犬の『ちょび』と共に、私の心を豊かにするための天使として、うちにやってきたように思うのです。」
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そんな2匹の天使は、「ごはん」と「おかず」と名付けられ、12年間生き抜いて、同じ年にお空へと旅立ったそうです。その2匹にも、是非老犬アルバムに出ていただきたいなとお誘いし、参加してもらいました。
秘密結社老犬倶楽部を作った方を知ったのは
ここで少し違うお話を。
私が使わせていただいているタグ、#秘密結社老犬倶楽部 を作られたのは、私がツイートを良く拝見していて、しかもファンである”ももさん”という方です。しかしそのことを知るのは、老犬アルバムが始まってからしばらくしての話になります。
ファンだったはずなのに――
本当に失礼をしてしまいました。
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今では、そんなことも知らずに使わせていただいていた自分を叱り飛ばしたい気持ちになりますが、誰も教えて下さるわけではありませんし(言い訳になりますが)ね。
それを知った私は慌ててご挨拶をしました。お返事はいただけないだろうけれど、今まで#秘密結社老犬倶楽部のタグを使わせていただいたお礼だけでも、しっかりとお伝えしなければと思いました。
どんな風にご挨拶すべきなのか、と悩み、とにかく感謝の気持ちだけをしっかり込めて、今後も使わせていただけたら嬉しいです、と。
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するとなんと驚いたことに、こんな新参者の私に、ももさんはお返事を下さいました。そこには、「老犬を応援してくださっていて嬉しく思います。老犬アルバム、とても素敵ですね」という言葉がありました。
お返事を読んだ時の興奮と安堵感は、言葉では言い表せないものでした。本来ならば、老犬アルバムがスタートした時にご挨拶を入れるべきところを、数ヶ月も経ってからご挨拶をしたのですからね。
それにもかかわらず、お優しい言葉をいただけたことで、なんとしても老犬アルバムを続けていかなくてはいけない、という気持ちが湧いてきました。
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誠に勝手ながら、いつの日か、ももさんの愛犬ももこさんに老犬アルバムにご参加いただける日を夢見て、No.111(ワンワンワン)を欠番とさせていただくことにしました。ご挨拶も随分と遅れた上に、勝手にご参加いただけるのを夢見ているなんて、と笑われてしまいそうですが。その日を心待ちにしながら、老犬さんを応援していく励みにさせてもらうと心に決めたのです。
No.36は、ちゃくらさん 仮死状態から戻ってきた子
No.36のちゃくらさんは、飼い主のママさんから「天国支部ですが、老犬アルバムに参加させて下さい」とご連絡をいただきました。ちゃくらさんの母犬をママさんが飼っていたそうです。
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その母犬の子宮には腫瘍があり、その腫瘍の奥にいたちゃくらさんは仮死状態で生まれてきました。母犬を病院の先生が処置している間、ママさんと一緒にいた友人が泣きながら仮死状態のちゃくらさんを必死にさすって、ちゃくらさんは息を吹き返したそうです。
ママさんが自分の手で救ったちゃくらさんに、どれだけ深い愛情を与えていたかわかるような気がしました。
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19歳6カ月でお空に旅立ったちゃくらさん。ちゃくらさんとのお別れから4カ月ほどしか経っていない時に、老犬アルバムに参加したいと連絡を下さったのです。 それがとても有り難く、嬉しかったことをよく憶えています。そして、そんな時あらためて、お空組の老犬さんにもご参加いただけることに喜びを感じました。
さて、次のお話は
そしてNo.37は、我がサイトの主宰の愛犬ピーチーです。私が今、この記事を書いていることも、サイトに携わっていることも、全てはピーチーと出会ったからです。
そのお話は、次回にーー
――つづく――
文:樫村 慧
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――次話――
次話は、No.37のピーチーさんから始まる3ワンです。
老犬の介護では、『後悔しないように全力を尽くす』と言いますが、実行すると難しいですよね。でも #秘密結社老犬倶楽部 の名のもとに仲間がいと思うと、少し気持ちが軽くなった気がします。
――前話――
前話は、No.30のジョンさんから始まる3ワンです。
老犬と暮らすといつか訪れるのが、介護の時ですね。
#秘密結社老犬倶楽部 のタグは、飼い主の苦労をスウッと軽くしてくれるような気がします。楽になるわけではないけれど、気持ちが救われる気がするのです。
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この記事は、下記のまとめ読みでもご覧になれます。
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。
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――この連載の1話目です――
第1話は老犬アルバムがスタートした経緯をお知らせします。
老犬アルバムのスタートは、一匹の大型犬、タフィさんが旅立った時の飼い主さんの言葉がきっかけです。「大きくて優しい子、ありがとう、大好き」その一言が忘れられませんでした。どうしてもそれを、何かの形に残そうとカードを作りました。
大きくて優しい子が、老犬アルバムを作ったんです。
老犬アルバムのご応募方法はこちらです
老犬アルバムに必要なのは、下記の6つの情報だけです。
①愛犬の名前
②愛犬の年齢(~カ月まで分かると尚良し)
③飼い主の名前(~ママとか、ハンドルネーム)
④小型犬、中型犬、大型犬の区別
※人間年齢を換算するために必要です。
※超大型犬は大型犬、超小型犬は小型犬で換算します。
⑤愛犬への一言、または、愛犬からの一言
⑥お気に入りの写真1枚
下記(担当:樫村慧)にDMをお送りください。
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老犬アルバムと老猫アルバム
老犬アルバムはここからスタートしました。
長老のハリー君は2019年6月20日に17歳の誕生日を迎えて、人間年齢124歳です。
でも、犬は何歳になっても子犬のようです。
老犬アルバムは51匹目からVol.2に突入しました。
開始当初は51匹は遠い未来でしたが、沢山のご応募のお陰です。
犬は子犬や、成犬の頃には見せなかった姿を、老犬になってみせたりしますね。
毎日が新しい発見です。
老犬アルバムは101匹目からVol.3です。
飼い主が家に帰っても、ずっと寝たまま。若い頃はお迎えにきたのにね。
しかし、その寝姿がまた愛おしく感じます。
時々頑固者になるのは、人間と同じですね。
老犬アルバムは151匹目からVol.4です。
人間と犬。言葉は交わせないのに、なんとなく心が通いますね。
こうして欲しいと、飼い主が思ったことをしてくれることが時々あって、不思議だなあと感じるようになる。
飼い主も、愛犬が何を言いたいのか心で感じ取れるようになる。
老犬アルバムの猫版。老猫アルバムです。
犬と猫の違い-――、猫歳をとっても見た目が変わらないので、絵にかいたような老猫というのがいないんですね。飼い主さんの心の中で、この子も歳をとったなあと思ったときが老猫。老犬よりもカードの数は少ないのですが、どの子も飼い主さんの愛情いっぱいです。
樫村慧|他の作品
近しい方のペットが病気になったとき、一声かけてあげたくなりますね。
励ましてあげたいんです。でも、どんな言葉を掛ければいいのか?
経験した人なら分かりますね。悪気なく、心からの思いで掛けた言葉が、時に相手を傷つけてしますのです。
いつも散歩道で会っていた、土佐犬リンんちゃん。
いつしかそのリンちゃんは、散歩道に現れなくなりました。飼い主さんが人と会うのを避けるようになったのです。大型犬で闘犬の血が流れたリンちゃんには、いわれのない偏見の目が合ったのです。