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【ささやかだけれど】ニコニコのナツさん | No.56〜No.59 ~老犬アルバムの思い出(その19)~【思い出の1つに】

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老犬アルバム|No.56 ナツ(飼い主:かんなさん)
 
老犬アルバムに想う
老犬さんとの出会いと別れ、そして老犬アルバム

愛犬は、飼い主の記憶からは消えることはありませんよね。
私ももちろん、永遠に忘れることは無いでしょう。

前話で私が、愛犬の命日にお友達から花をいただくのが嬉しいと書きました。
花をもらうこと自体とても嬉しいのですが、それよりも私が嬉しく思うのは、私以外の誰かが、私の愛犬のことを覚えてくれているということです。

先日、私の友人が言いました。死は二度あるといういことを――
1つめは言うまでもなく、肉体的な死。もう一つは記憶の中から消えていく、存在の死です。

だから自分の心の中だけでなく、誰かの心に生きていてくれるということが、嬉しくてたまらないのです。

この記事はこんな方に:
老犬(シニア犬)と暮らしている|愛犬が闘病中、または介護中|愛犬が亡くなってしまった|他の飼い主さんのことが知りたい|皆さんの頑張りをみて、元気をもらいたい

 No.56は、ナツさん キラキラした瞳

No.56のナツさんは、私からお誘いの連絡をした老犬さんでした。

ナツさんの飼い主であるかんなさんは、元々が多頭飼いで、コーギーのナツさんの他に同じコーギーのポプラさんを飼っていました。そのポプラさんを昨年の3月に看取って、ナツさんと暮らしてらっしゃったのです。

私がナツさんのツイートを見かけるようになった頃には、ナツさんは完全に歩くことが出来なくなり、目も見えない様子でした。しかし、目が見えないナツさんは、かんなさんに抱っこされるとニコニコ笑顔になるようで、そのナツさんのお顔からは幸せオーラが弾けているように思えました。

一度横になると、起き上がることが出来ないナツさんは、眠りから覚めて起きた時、体がまっすぐな状態でないと苦しんでしまうようでした。なので、ご家族がお仕事に出かけて留守にしている間、かんなさんはナツさんの体の向きが心配で、「どうか楽でいますように」と祈りのようなツイートをされていました。そんなかんなさんのお気持ちを考えると、こちらまで心配になってしまって、一緒に祈る思いでした。

だから、そんな毎日を過ごしているナツさんとかんなさんを応援したいという気持ちが大きくなり、老犬アルバムへお誘いしたのです。

 かんなさんからは、すぐにご返事をいただきました。
「いつもリツイートをありがとうございます。また声をかけてくれてありがとうございます」

その嬉しいお言葉には、ナツさんの大きくてキラキラとした瞳が印象的な写真が、添えられていました。ナツさんの可愛らしいカードが、老犬アルバムとして配信されたのは9月24日でした。

かんなさんにもナツさんにも、喜んでいただけているといいな?
私はそんな風に思っていたのですが、その僅か2週間後の10月8日に、悲しい知らせがありました。ナツさんがお空へと、旅立ってしまったのです。

かんなさんの胸に抱かれて旅立った、というツイートを見た時の驚きと衝撃は、忘れられません。少女のような可憐さのまま、ナツさんは天寿をまっとうしたのでした。あの時、かんなさんにお声をかけて本当に良かった。

ナツさんとかんなさんの思い出のひとつに、老犬アルバムがなれたことの有難さをひしひしと感じました。

 

 No.57は、くぅーたんさん 笑顔のおじいちゃん

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老犬アルバム|No.57 くぅーたん(飼い主:くぅーたんママさん)
 

No.57のくぅーたんさんの飼い主、くぅーたんママさんは、私の出した老犬アルバムのご紹介ツイートをご覧になって、参加したいとのメッセージをくださいました。

そこでカード作成に必要なデータを、DMでこちらからお送りしたのですが、そこでちょっと私がミステイク。うっかり間違えて、老犬ではなく、老猫アルバムに必要な内容を送ってしまったのです。

元々おっちょこちょいな性格ですので、こんな失敗をよくしてしまうんですよね。ママさんから『犬なんですが、大丈夫ですか?』と不安げな返信をいただいた時には、「うわっ、やってしまった」と大慌てでした。

こんな具合ですので、他にもご迷惑をおかけしていることも多いかと思います。
この場を借りてお詫びしたい気持ちです。

そんな失礼をしてしまった私ですが、ママさんからはすぐに、くぅーたんの笑顔の写真と、『おじいちゃんだけどずっとそばにいてね。ママの全てだから』というメッセージが送られてきました。

ママさんがどれほど愛情を注いでいるのかが、よくわかる言葉ですね。
おじいちゃんとはとても思えないキュートなくぅーたんの笑顔は、ママさんからの愛情が育んだものなのかもしれません。

 

 No.58は、雷(ライ)さん 老犬さん生活を満喫

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老犬アルバム|No.58 雷(ライ)(飼い主:雷のお家さん)

 

老犬アルバムにお誘いをした飼い主さんから、嬉しいメッセージをいただきました。
『以前から素敵な企画だなと感じながら、沢山のわんちゃんたちを拝見させていただいておりました。全てのカードが本当に愛らしく、飼い主さんたちの愛がいっぱい詰まっているのが感じられ、ほっこりしたりうるうるしたりさせてもらっています。そんな素敵な企画にお誘いいただけるなんて、本当に本当に嬉しいです』

こんなメッセージを下さったのは、No.58雷(ライ)さんの飼い主雷のお家さんです。

紀州犬とビーグルのMIXの雷さんは、獣医さんにラブラドールと間違われることもあるそうです。賑やかな猫さんたち数匹と暮らす雷さんは、悠然と構えマイペースで老犬さん生活を満喫している雰囲気があります。

『素敵な歳を重ねてくれてありがとう』
そんな飼い主さんからのメッセージからは、老いていくことは決してマイナスではないのだということ、そしてそれまで経験は全てプラスになって、積み重なっているんだと気づかされます。

老犬さんは出来ないことが増えても、動きが緩慢になっても、それをも上回る愛しさがプラスされているのです。

老犬アルバムを通して、それを多くの人に届けられたらいいな――
いつもそんな風に思っています。

 

No.59は、ハナさん 文鳥のぶんちゃんと仲良し

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老犬アルバム|No.59 ハナ(飼い主:あいさん)

 

No.59のハナさんは、MIXの大型犬。文鳥のぶんちゃんと仲良く暮らす様子がとても素敵なんです。ハナさんは、私から飼い主のあいさんにご連絡し、老犬アルバムにお誘いしました。

大きなカラダのハナさんが、ぶんちゃんを見守る目はどこまでも優しくて、見る者の心をこんなにもあったかくしてくれるものなのだなぁと感心しました。同じ食器から、ハナさんとぶんちゃんがご飯を食べている写真からも、まるで我が子のように接しているハナさんの母性が伝わってきました。

ピンク色の大きなリボンをつけて柔らかな笑顔を見せてくれたハナさんは、老犬アルバムの配信から2週間ほど経った頃、お空へと旅立ちました。大好きなあいさんとぶんちゃんに見守られて、幸せな犬生を全うしたんですね。

老犬アルバムは言うまでもなく、老犬さんが主役となる企画です。
担当している以上、訃報に接する機会が多いのは、寂しいですが仕方のないことです。

どんな時にも平常心で、と心がけてはいるのですが、どうしても気持ちを立て直すことが出来ない場合もあります。それでも、一つだけ言えることは、老犬アルバムに参加してくれた老犬さんは、飼い主さんの愛情に包まれて日々を過ごし、大好きな人に見守られて旅立った。それだけは、確実なことなのです。

そのことが、救いだなぁと思うし、それを実感できることは幸せなことなのだと、いつも感じています。

 

次は人気者の老犬さん

ラフ_区切り

次回登場する、No.60のハッピーさんは、ツイッター界でとても人気の老犬さんです。そんなハッピーさんのお話は次回に、またーー

 

――つづく――

文:樫村 慧
 ▶ 作者の一言
 ▶ 樫村 慧:犬の記事 ご紹介
 ▶ 樫村 慧:猫の記事 ご紹介

――次話――

次話は、No.60の、ハッピーさんの思い出から始まる4ワンです。

老犬アルバムの中に、老犬さん達の思い出を残したい。
今頑張っている姿も、これまで頑張ってきた姿も覚えておきたい。そんな気持ち。
飼い主さんだけでなく、私だけでなく、見て下さった方々の心にも、ずっと残るといいな。

――前話――

前話は、No.52の、マーチさんの思い出から始まる4ワンです。

老犬さんと飼い主さんに、私が出来ることはないか?
そう考えた時に、#老犬アルバム がありました。
思い出を形に残そう。
私自身、友人達がずっと愛犬を覚えていてくれるのは、とても嬉しい事でした。
だからこそ――

まとめ読み|老犬アルバムの思い出 ④
この記事は、下記のまとめ読みでもご覧になれます。

週刊Withdog&Withcat
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。

――この連載の1話目です――

第1話は老犬アルバムがスタートした経緯をお知らせします。

老犬アルバムのスタートは、一匹の大型犬、タフィさんが旅立った時の飼い主さんの言葉がきっかけです。「大きくて優しい子、ありがとう、大好き」その一言が忘れられませんでした。どうしてもそれを、何かの形に残そうとカードを作りました。
大きくて優しい子が、老犬アルバムを作ったんです。

本サイトは、Teitterで毎日情報配信をしています。
※Teitterに登録しなくても読むことができます。 ツイッターマガジンへ

 老犬アルバムのご応募方法はこちらです

老犬アルバムに応募するのは簡単

老犬アルバムに必要なのは、下記の6つの情報だけです。
①愛犬の名前
②愛犬の年齢(~カ月まで分かると尚良し)
③飼い主の名前(~ママとか、ハンドルネーム)
④小型犬、中型犬、大型犬の区別
 ※人間年齢を換算するために必要です。
 ※超大型犬は大型犬、超小型犬は小型犬で換算します。
⑤愛犬への一言、または、愛犬からの一言
⑥お気に入りの写真1枚

Twitterからの応募となります。
下記(担当:樫村慧)にDMをお送りください。

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老犬アルバムに応募するのは簡単

老犬アルバムに必要なのは、下記の6つの情報だけです。
①愛犬の名前
②愛犬の年齢(~カ月まで分かると尚良し)
③飼い主の名前(~ママとか、ハンドルネーム)
④小型犬、中型犬、大型犬の区別
 ※人間年齢を換算するために必要です。
 ※超大型犬は大型犬、超小型犬は小型犬で換算します。
⑤愛犬への一言、または、愛犬からの一言
⑥お気に入りの写真1枚

Twitterからの応募となります。
下記(担当:樫村慧)にDMをお送りください。

 老犬アルバムと老猫アルバム

老犬アルバムVol.1

老犬アルバムはここからスタートしました。
長老のハリー君は2019年6月20日に17歳の誕生日を迎えて、人間年齢124歳です。
でも、犬は何歳になっても子犬のようです。

老犬アルバムVol.2

老犬アルバムは51匹目からVol.2に突入しました。
開始当初は51匹は遠い未来でしたが、沢山のご応募のお陰です。
犬は子犬や、成犬の頃には見せなかった姿を、老犬になってみせたりしますね。
毎日が新しい発見です。

老犬アルバムVol.3

老犬アルバムは101匹目からVol.3です。
飼い主が家に帰っても、ずっと寝たまま。若い頃はお迎えにきたのにね。
しかし、その寝姿がまた愛おしく感じます。
時々頑固者になるのは、人間と同じですね。

老犬アルバムVol.4

老犬アルバムは151匹目からVol.4です。
人間と犬。言葉は交わせないのに、なんとなく心が通いますね。
こうして欲しいと、飼い主が思ったことをしてくれることが時々あって、不思議だなあと感じるようになる。
飼い主も、愛犬が何を言いたいのか心で感じ取れるようになる。

老猫アルバムVol.1

老犬アルバムの猫版。老猫アルバムです。
犬と猫の違い-――、猫歳をとっても見た目が変わらないので、絵にかいたような老猫というのがいないんですね。飼い主さんの心の中で、この子も歳をとったなあと思ったときが老猫。老犬よりもカードの数は少ないのですが、どの子も飼い主さんの愛情いっぱいです。

 樫村慧|他の作品

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