ろくすけの闘病記:癲癇/腎不全 19話
2016年9月2日 とうとう発作再発
前回のてんかん発作が、3月20日。
6ヶ月を目前にとうとう発作が再発してしまったショックな日
基本在宅している私だが、この日は夏休みが終わった小学校でのバイトがあり、車で学校に向かっている途中に電話がなった。
あ、、家の母からだ・・
嫌な予感 → 的中
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『ろくすけが吠えたから急いで見に行ったら、口から泡吹いて震えてて脱糞もしてる!』
あぁ、、発作だ。間違いない。
もう発作が来ない、ってどこか慢心していた私。
てんかんは治らない病気だってわかってたはずなのに・・
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母は今まで数回発作を目撃しているので、すぐ状況を理解してくれていたが、明らかに不安そうだ。そりゃ当然だ。
あぁ すぐに引き返したい、、
しかし、今から授業で子供たちが待っている。
こんな直前で休むわけにはいかない(涙)
帰れるのは4時間後・・すぐ父ちゃんに連絡し先に帰ってもらえることになった。
私は仕事が終わった後、猛スピード(制限速度守って)で帰宅。
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そのころには、ろくすけは疲れ切って横になっていたが、うつろな目が開いていた。
「ごめんね、ろくすけ、心細かったでしょう?」
いつも家にいる母ちゃんなのに、なんでたまたま居ないときに~~
母と父ちゃんから話を聞いて経過をまとめると、ろくすけが吠えた(普段家で吠えることはあり得ない)。そのとき、すでに発作が終わってたと思われる。
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というのも、ろくすけの場合、
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口から泡、同時におしっこやうんちをもらす
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痙攣が治まった直後「ふわんっふわんっ」と吠える(1分ほど)
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その後よろよろしながら徘徊がスタート
数時間後疲労がピークに達し倒れこむように寝る
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意識が戻ってくると水を飲み、徐々にごはんを食べられるように
という順序をたどっている。
すでに足は弱っていたので、徘徊はなかったが、私が発作の場にいれば、座薬も入れられるし、もっと後遺症が少なかったかもしれない・・
考えてもしょうがないことだけど、、悔やまれる。
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ろくすけは相当疲れているのに、頭が覚醒している状況で、びくっびくっと軽い痙攣を起こしていた。ただひとつ嬉しかったのは食欲が失せてないこと。
ごはんを用意したら、寝たままがっついたのを見て勇気が出てきた。
きっと、まだ大丈夫だ、ろくすけ、一緒に頑張ろう!
ごはんに、病院でもらっていた抗炎症剤と鎮静剤ホリゾンを混ぜてやると、夜は死んだように眠ったろくすけ。
さあ これからさらに本格的な介護になるやもしれない。
私が悲観していてはいけない 冷静に努めなければ・・・
頼むから明日もごはん食べてくれよ。
後日談|老犬にとって発作のダメージは大きい
久しぶりの発作が起きてから3日後のこと。
ろくすけの後ろ足は機能しないまま・・
後ろ足はもともと弱かったけど、それまではなんとか立ち上がって、なんとか歩けていた。
でも――、そのなんとかが、なんとかならなくなってしまった。
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やはり超高齢犬にとって 痙攣などの発作は、一気に体の機能低下を進めてしまうんだな・・・(涙)
発作の瞬間に母ちゃんが傍にいて、すぐに座薬入れられてたら、ここまで弱ることなかっただろうか・・
――なんて考えてたら、顔に字が出てたようで、それを読んだ父ちゃんがすかさず、「起こってしまったもん考えてどうする 今できることだけ考えなあかん」
と怒られてしまった。
はい その通りであります。
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上の写真の状態から動けないろくすけ。
時折動きたくて「ふーん」と、悲しい声で控えめな主張をしている。
そんなとき、ろくすけ仕様 後ろ足ハーネスが大活躍。
立たそうと思っても、足がふにゃら。まだ動く前足も しばらく地面につかせて歩かせると、ふにゃら――
あかん! 歩かな、あかん!
まだ足の神経は生きているのだから、しんどくても筋肉を使わねばあかんのだ。
自力でおしっこ、うんち、行くのだ。
しかし 16.5キロの体重 全身脱力してるからものすごい体重感。
た・・たおれる・・
一緒にひっくり返ってる場合でない。
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おまけに「五十肩いたーい」なんて言ってる暇もない。
そこで久しぶりに登場、母ちゃんの腰コルセット装着完了。
さあ、ろくすけよ。持ち上げるぞ。庭に行くぞ!
うつろなろくすけを持ち上げながら、庭を歩くこと数分。
おしっこした!
後ろ足を地面につかせながらも、ほぼ持ち上げられた状態で――
おしっこした!(何度もええって)
いやはや感動。
派手に褒めちぎってご褒美のごはんを差し出すと、素晴らしい食欲で完食してくれた。ろくすけもホッとしたのだろう。
この時の様子が扉の写真。
目に生気が戻ってきたかな?
次はうんちにトライしようね。
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特に高齢になると人間も犬も、一日筋肉を動かさないと回復するのに3倍かそれ以上の時間がかかるそうだ。
ろくすけに残された時間 もしかしたらそんなにないのかもしれないけど、
最期まで自力で生きているんだ――、というろくすけのプライドは守ってあげたい。
――調子は浮き沈み(3/10)つづく――
作:きづあすか
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――次話――
癲癇に加え、腎不全を抱えてしまったろくすけ。
幸い、食欲はまだ十分。
毎日のご飯の上には、これまでに母ちゃんが厳選したサプリがトッピングされている。
なかなか良いサプリに巡り合えない中で、今回は”食べる水素”というのを試してみたぞ。
――前話――
ろくすけが血液検査を受けた。何の不安もしていなかったのだが……
――数値は悪化していた。
なぜ?なぜ? 何が悪かった?
少し様子を見て、改善しなければ点滴が選択肢とのこと。
これは大変だ。
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この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。
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――この章の1話目です――
ろくすけは癲癇発作は5か月出ていない。
「もしかすると、本当に治ってしまった?」
いやいや、油断は大敵。だって、チックの症状は毎日起きている。
しかし、ろくすけよ――
立たなくなった後ろ足、なんとか復活しないだろうか。
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――この連載の第1話です――
今日から、きずあすかさんの愛犬、ろくすけ君の闘病記を連載します。
病名は癲癇。ある日突然に発症しました。
「あの病態は、飼い主の心を乱します」
その言葉に、経験者の方は皆うなずくことでしょう。
初回は、闘病記を残す理由です。
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てんかんについて、もっと知るには
医学的な知識を交えて『癲癇(てんかん)』を解説をしています。
何の前触れもなく、大発作ではじまることが多い病気です。
発作の見た目が激しいので、飼い主は気が気でありません。
――我が家も経験しています。
突発性で、1度で済む場合もあれば、何度も繰り返す場合も。
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賢い獣医師選び、動物病院びの記事です
続:獣医師選びの方法教えます
”良い”獣医師選びは、飼い主の責任でもあります。
目的は常に動物の病気を治すこと。
そのために獣医師は何をすべきか?
そう考えると、自然に”良い獣医師”とは何かが分かってきます。
現場を知るからこそ出来るアドバイス。
獣医師選び|名医とヤブ医者
記事の編集で、多くの体験談に触れていると、名医がいる一方で、信じられないヤブ医者もいる事がわかります。
そもそも動物医療は、ヤブ医者を生みやすいのかもしれません。
時には医師だけでなく、飼い主の方が悪いこともある。
理由を知れば、対策もできるのでは?
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出典
※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。