くすけの闘病記:癲癇/腎不全 24話
2017年2月10日 てんかんの痙攣発作
――午前7時すぎ――
5ヶ月以上ご無沙汰だった、てんかんの痙攣発作を目の当たりにした。
とうとう6ヶ月の最長記録を超えるか、と期待というか、根拠ない自信があっただけに
本当に肩が地面に落ちた。
期待はしたらダメってわかってたのに・・・
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予兆なのかわからないが、ここ数日のろくすけは今まで以上に落ち着きがなかった。
と言っても足が立たないので、ウロウロするわけではなく、全然寝ないのだ。
老犬あるあるで「寝ない」「昼夜逆転」というのは自然なことなのだけど、ここ数日に限っては昼夜も逆転せず、ずっと一日中寝なかったのだ。
もちろんウトウトはしていたし、私が見てないときに寝てたかもしれないけど、明らかに睡眠時間は激減していた。
睡眠不足は気になったけど、いつものように大人しく横になり目を開けてるだけだし、
食欲は安定してすべて完食、オシッコもうんちも順調。
――そう、完璧に油断していた私
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だけど幸いに痙攣が起きたその時、私はろくすけの真ん前にいた。
その日も2時3時4時と起きてたのに、6時くらいからウトウトし始めたろくすけ。
うーん、オムツの交換したいなぁ、、朝ごはんはいつあげようか、なんて考えながら、目を閉じるろくすけを眺めていたその瞬間に、 久しぶりのあの痙攣が・・・
あぁいやだいやだ。
ここからがどんくさい私
座薬はすぐ出せるようにと、ろくすけベッドの柵にクリップ留めしてたのに、以前に置いていた場所へ行って探す探す。
灯台下暗しと気づいてアワアワと薬袋から座薬を出そうとして、座薬吹っ飛ばす。
拾って座薬のシールをめくったら、再び座薬吹っ飛ばす
手袋なんてしてる時間ないっ ガタガタしてるろくすけに早く座薬を入れなければ!
と生手で直にろくすけの肛門へすぽっ! と入れた……
入れた と思ったのに、、、落ちていた。ろくすけのお尻の下に。
気づいたときにはすでに痙攣は終わっていて、後の祭りとなってしまった。
時間にして1分半ほど・・・
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というわけで座薬使えなかったけど、痙攣時間自体はそれほど長いものでなく、重責発作にもならなかったので、まぁ不幸中の幸いと思うことにした。
痙攣が終わった後は、いつものコースで、口から泡吹きながら ホワンホワンと大声で数十秒吠え、脱力し、一連の発作が終わった。
足が立っていたころは、そのあと何時間も徘徊し続け 即徘徊用サークルのお出ましだったけど、歩けない今は、ベッドでキョロキョロするだけだったので、見守りが楽になっていたことは、複雑な気持ちでもあるな・・・
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前回の発作もそうだったが、今回も仕事に行く日だったので、なぜ、よりにもよってこの日なんや~~と泣きそうだったけど、出発する前にゴハンも少し口にして落ち着いてくれたので、母に見守りを頼み、後ろ髪をひっちぎりながら家を出たのであった。
久しぶりのけいれん発作、やっぱり見たくないな。
老犬だと発作起きるたびに弱っていくというし・・・
心配はつきないけど、今回は食欲の回復も早かったし(というか逆に食欲増したような・・・)
復活は近いかな、とポジティブに考えるようにしている。
教訓:けいれん発作は忘れたころにやってくる
てんかんの原因は探りすぎるなと、父ちゃんから口酸っぱく言われてるので、あまり深くは考えないですおこうと思うけど――
うーん、今度こそ発作のない最長記録を達成できると思っていただけに、やっぱり悔しい・・・
それでも5ヶ月に一度の頻度はとても優秀だと 先生に言っていただいてたから、むしろ感謝せねばならないんだと思う。
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来週中に腎臓の定期検査を受ける予定をしていたのだけど、発作後もまだ続く震えと ガクガクする発作が頻繁なので、受診を延ばした方がいいか、明日先生に相談してみようと思う。
ただでさえ病院嫌いのろくすけだし、おまけに発作直後。特にストレスには気をつけなきゃいけないからね
今回、けいれん自体は1分半ほどで比較的軽かったのか、ごはんを食べられるようになるまでの時間は短かったようだ。
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はい おまちどおさま
何よりも食欲があるのが救いだわ
――調子は浮き沈み(8/10)つづく――
作:きづあすか
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――次話――
前回の発作以降、ガタガタ・ブルブルが落ち着くのを待っていたら、いつもの検査が1カ月遅れになってしまった。
ろくすけは病院嫌いだけど、この日は絶好調で、歩く歩く!
もう少し暖かくなったら、新しい靴で散歩しようね。
で、検査の結果はと――
――前話――
今回は、新車ろくすけ号での初通院だ。
車椅子だと、ろくすけも4本の足でスイスイ歩けるし、他のワンコとも触れ合える。
飼い主だって楽だし、本当にこれはオススメだ。
血液検査の結果も良かったよ。
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――この章の1話目です――
ろくすけは癲癇発作は5か月出ていない。
「もしかすると、本当に治ってしまった?」
いやいや、油断は大敵。だって、チックの症状は毎日起きている。
しかし、ろくすけよ――
立たなくなった後ろ足、なんとか復活しないだろうか。
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――この連載の第1話です――
今日から、きずあすかさんの愛犬、ろくすけ君の闘病記を連載します。
病名は癲癇。ある日突然に発症しました。
「あの病態は、飼い主の心を乱します」
その言葉に、経験者の方は皆うなずくことでしょう。
初回は、闘病記を残す理由です。
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てんかんについて、もっと知るには
医学的な知識を交えて『癲癇(てんかん)』を解説をしています。
何の前触れもなく、大発作ではじまることが多い病気です。
発作の見た目が激しいので、飼い主は気が気でありません。
――我が家も経験しています。
突発性で、1度で済む場合もあれば、何度も繰り返す場合も。
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賢い獣医師選び、動物病院びの記事です
続:獣医師選びの方法教えます
”良い”獣医師選びは、飼い主の責任でもあります。
目的は常に動物の病気を治すこと。
そのために獣医師は何をすべきか?
そう考えると、自然に”良い獣医師”とは何かが分かってきます。
現場を知るからこそ出来るアドバイス。
獣医師選び|名医とヤブ医者
記事の編集で、多くの体験談に触れていると、名医がいる一方で、信じられないヤブ医者もいる事がわかります。
そもそも動物医療は、ヤブ医者を生みやすいのかもしれません。
時には医師だけでなく、飼い主の方が悪いこともある。
理由を知れば、対策もできるのでは?
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出典
※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。