犬を飼うということ

Withdog 犬と飼い主の絆について

【癲癇|てんかん】6月21日(夕方)退院報告とこれまでの経過 ~発作は嫌いよ(2/31)~

【関連コンテンツ】

ピーチーの闘病記:癲癇てんかん)編
ピーチーの癲癇闘病記

撮影&文|高栖 匡躬 (扉の写真は小さい頃のピーチー)
 
当時を振り返り

この日ピーチーは朝に癲癇(てんかん)の発作を起こし、主治医の動物病院に連れて行って、経過観察をしていました。病院で重積の発作が起きなければ、夕方には家に帰れるという状態です。

『夕方になって、迎えに行けるのか?』
飼い主としては心配ではありますが、何も出来ることはなく、ただ待つしかありません。

この時は、『そのままピーチーとはお別れになるかもしれない』と思っていて、例えそうで無かったとしても、お別れの日を意識した介護が始まるだろうと考えていました。
ネット検索で見る情報は、それを裏付けるような悲観的なものが多かったのです。

結果を待つ時間が長くて、その間に『そうだブログを書こう』と思い立ちました。
どうすればブログが書けるのかも知らず、Googleで検索をして、初めに出てきたアメーバブログに登録して、すぐに書きはじめました。前回も書きましたが、それはピーチーとのお別れを意識した、思い出づくりというつもりでした。

闘病ブログを書き始めたことで、色々なことが始まりました。

書き残した記録は、やがてピーチーの命も救ってくれることになります。
そしてその当時に書いた記事や、当時知り合ったブロ友さんたちとの交流が、Withdog(つまりこのサイト)を始める基礎になっています。

世の中は、不思議なものです。

 当時のブログより

f:id:masami_takasu:20180801015610j:plain

※文体は執筆当時のままです。

幸い今日(6月21日)はピーチーの経過が良かったので、ピーチーを病院から家に連れて帰ることができた。

まずは、今日のことを振り返ろう。

今度の発作は24時間の内に都合2回起きていて、1回目が昨夜(6月20日)の11時。突然だった。それも足をばたつかせて、失禁する大発作。
これまでで、都合4度目のことだ。

何度目、何回目と紛らわしいのだけれど、ピーチーの場合は、1度発作が起きると何回も繰り返す重積発作のタイプ。だから都合4度目とは言っても、発作の回数でいえば、通算で13回ほど起こしていることになる。

2分ほどでおちついて、朝になったら主治医に見せようと思っていたら、早朝6時に2度目の大発作。

その後は極度の興奮状態で、家の中を全速力で走る走る。
こんな興奮状態は初めて。

救急病院に電話をした後、タクシーを呼んで連れて行く。そこは『DVMsどうぶつ医療センター横浜』という、救命救急と二次診療が専門の病院だ。

タクシーの中でも暴れそうになるのを、バスタオルでくるんで両腕で押さえつけるような状態。ピーチーの体温が上がっているのもあり、こちらは汗だく状態。

いよいよ処置室。しかし神経過敏になっているので、注射針がさせない。

ブルテリアは痛みに強い犬種なので、ピーチーはいつも狂犬病の予防注射を受けるとき、主治医や看護婦さんに遊んでもらっていると勘違いして、嬉しそうに尻尾を振り続けている。

しかしこの日は、まるで狼のような顔になって、マズルに縦皺をいっぱい寄せて吠える、吠える。

「おいおい、こんな怖いお前の顔は、14年間一度も見たことないぞ」

DVMsで8時半まで様子を見て、またタクシーを呼んで、次は主治医のところへ。
なぜそんなことをするかというと、DVMsは二次診療を前提とする病院だからだ。ここで診てもらった後は、必ず主治医に後の処理を引き継ぐのが決まりだそうだ。

だから、この後で行った先は、ピーチーがいつも看てもらっている『大倉山動物病院』ということになる。

重積発作(短い間に癲癇の発作が続くこと)が起きると、脳に重大なダメージを与える可能性があるので、夕方まで預かってもらって様子を見ることにしたのだ。

飼い主である僕は、心配しながら家で待機。そして、幸いにもその後に発作はなく、ピーチーはついさっき、無事に家に帰還した。

これまでの薬の経過は次の通り。

最初の大発作が4月9日(ここでは薬の処方はなし)、
2回目が5月3日(ここからゾニサミドを1日1錠×2回)、
3回目が6月1日(ここからゾニサミドを1日1.5錠×2回)、
そして今日6月21日(今日からゾニサミドに加え、臭化カリウムも)。

薬の容量が増えて行っているのに、発作の間隔が縮まっていることが気になる。

これまで、MRI検査を受けさせるかどうか迷っていたが、やはり受けさせようと思い、予約を入れた。

最大の問題は、犬のMRIは全身麻酔なのだということ。
麻酔でそのまま亡くなってしまう子もいるらしいし、ピーチーは高齢。
どうするか迷ったが、発作の原因を探ることは重要と判断。

しかし、僕でさえMRIを受けたことがないというのに、お前はなんてセレブな子だ。

もしもMRI検査の結果が最悪で、脳腫瘍と診断されたら、ピーチーは高齢なので、無理な治療はしないつもりでいる。それならそれで、残された命を有意義に活かす方法を考えてやりたいんだ。

これまでは少しでも長生きしてもらおうと、油も塩分も控えて、質素な食事しかさせてこなかった。でも実はピーチーはウニが大好物。

腹いっぱいというのは無理だけれど、週に1回くらいは食べさせてやりたいな。

月末がMRI検査。
どうなるかな、ピーチー?

おまけ
f:id:masami_takasu:20180801023847j:plain
ウニほどではないが、その次くらいに好きなのがケーキ
目の前にしたピーチー
※もちろん、ワンコ用のケーキです

 

――癲癇闘病記・発作は嫌いよ(2/31)つづく――

文:高栖匡躬
 ▶プロフィール
 ▶ 作者の一言
 ▶ 高栖 匡躬:犬の記事 ご紹介
 ▶ 高栖 匡躬:猫の記事 ご紹介

――次話――

発作は嫌いよ|3/31

はじめての発作は、4月の早朝でした。
急にドスン、ドスンと暴れる音――
寝ぼけているのだと思ったのですが、そこには見たことのないピーチー。
意識なく上向きで宙を掻いていました。
『ピーチーが、死んじゃう』
震える指で、救急病院に電話をしました。

www.withdog.site

――前話――

発作は嫌いよ|1/31

我が家の愛犬、ピーチーの癲癇闘病記です。
それはある日突然の発作からはじまりました。
予備知識もなく駆け込んだ救急病院。
発作は1回限りのものかもしれず、まずは様子見だそうです。
――僅かな希望
しかし、発作はその後も繰り返し襲ってきました。

www.withdog.site

おすすめの関連記事です

自己免疫不全|実は身近で起きていることかも

2015年のある日、我が家の愛犬ピーチーを病魔が襲いました。
最初は夏バテかなと思い、次に熱中症を疑いました。
かかりつけの獣医師も、熱中症との診たてでその治療を。

しかしピーチーの状態は悪化の一途。
ただならぬ状態に、未明の救命救急に飛び込み、そこで発覚したのが重度の肝炎でした。
結局後になって、それが自己免疫不全が引き起こしたと分かるのですが、まさか免疫の暴走が劇症肝炎を引き起こすなど、想像もしていませんでした。

ステロイドの体験談|怖がらなくていい

ステロイド剤は一般的な薬であるにも関わらず、必要以上に嫌われているように感じます。その原因として、適切な使用方法が行われておらず、そのために無用の副作用を被る場合が多いのだと想像できます。

要は、ステロイド剤は飲むのも工夫、減らすのも工夫なのです。

 

© 2017 Peachy All rights reserved.