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【看取り】愛犬たちへの感謝 ~わたしが考える安楽死~【飼い主だから分かること】

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わたしが考える安楽死
わたしが考える安楽死

撮影&文|ゆうすけパパ

 私の考え方 - 否定はしない

暗い話題は好きではないのですが、今日は安楽死を話題にしようと思います。

私は安楽死について、実際に選択するかどうかは別にして、否定はしないという考え方です。また安楽死については、自分なりにある程度整理をしている方だと思います。
というのも、我が家の初代ワンコであるラッキーを、7歳口腔がんで亡くしたときの思い出があるからです。

ラッキーの最期については、今でも家族で話をする時があります。
「苦しませず旅立たせてあげた方が良かったのではないか」と――

何も食べられなくなって、家族の介護でなんとか水分だけ摂取していたラッキーは、寝たきり状態で、2週間ほどがんばりました。そして、家族が集まった時に旅立ちました。

これがラッキーの写真です。
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食いしん坊で10キロ近くあったラッキーは、
2キロ近く体重を減らしていました。

なので、もしラッキーと同じ状態のワンコがいたとしたら、飼い主さんが自分の判断で、その子を旅立たせる選択をすることがあったとしても、否定はしないです。

その方法も、ワンコを苦しみから救ってあげたいという、飼い主の愛情であると思うからです。

 

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2代目のワンコのゆうすけは、ラツキーと似ています。(ラッキーはメスですが)
ゆうすけをわが家に迎えたのには、ちょっとラッキーの面影を感じたからという理由もあるのです。

そのゆうすけですが、12歳で悪性の精巣腫瘍が発見されました。ラッキーのことがありましたから、始めから安楽死は、選択肢の1つとして考えていました。 それを頭の片隅に置いての闘病です。

自分なりに安楽死のことを整理をすると、それを選択をする前に、愛犬に生きる楽しみが残っているのであれば、それを与えることに全力を尽くすと思います。

幸いゆうすけは、最後の日まで動くことができましたから、お散歩という楽しみがずっとありました。食べるくらいしかできないワンコでも、好物を口にできるのであれば、それは楽しみが残っていると思います。

ラッキーのような状態でも……
愛する家族と一緒にいる、愛する家族に撫でられるという喜びはあったのかなと思います。

 

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ゆうすけの病気の進行ですが、10月初旬に獣医師から余命の告知があり、早ければ1ヶ月~1ヶ月半くらいとのこと。その言葉通りに11月の中旬には、肺にもがんが転移し、レントゲンでは肺が真っ白になるくらいでした。

食いしん坊のゆうすけが、何も食べられなかったのですから、本当にしんどかったことでしょう……

最後のゆうすけは、とても立派でした。
まずは息苦しそうに、部屋を一周しました。
「眠れないか。お父さんのところにおいで」
そう言うと、ゆうすけはゆっくりとベッドに向けて歩いてきてくれました。

お互いが何かを感じていたのだと思います。
私は右腕でゆうすけを抱きしめ、左手で頭をなで、背中をさすりますした。
ゆうすけは私の腕のなかで、段々と呼吸が小さくなり、やがて永遠の眠りにつきました。

 

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もしも最後の日の状態が、あと一週間続いていたら――
正直私は、耐えられなかっただろうと思います。

ゆうすけは、私といることで喜びを感じてくれるはずですが――
おそらく私は、”その選択”をしたと思います。

ゆうすけは、私が苦しまないように……
最後の力を振り絞って、自分で旅立ってくれたのだと、今でも思っています。

ゆうすけのいない生活には慣れてきてしまっていますが、ゆうすけがいない寂しさには、まだまだ慣れることはできません。

今でも、愛犬たちを思わない日はありません。
愛犬たちには、本当に感謝をしています。

 

――了――

作:ゆうすけパパ
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