うちの子は、うちに来て幸せだったのかな?
もしも、うちでなかったら?
Review
カテゴリー:エッセイ
作者:オムニバス
犬や猫を飼い始めたとき、その子との別れは想像などできませんね。
しかし犬も猫も人間よりもずっと早く年を取ります。
昨日まで上がれたソファーやクッションに、今日は上がれなくなる。
あんなに食いしん坊だったのに、御飯を半分も残すようになる。
家に帰っても、玄関に迎えにこなくなって、いつも寝ている。
そして、病気になる。
慢性疾患だったり、重い病気だったり。
そんな時に、飼い主は思うものです。
「この子はうちに来て、幸せだったのかな?」
「よそのうちの子になっていた方が、しあわせだったんじゃないだろうか?」
「もしかしたら、病気にもならなかったかもしれないな?」
しかし、犬も猫も、そんな問いかけには何も答えてくれません。
問いかける飼い主の顔をじっと見るだけです。
そんな飼い主の切な想いを集めてみました。
きっとこれを読むと、うちの子がもっと可愛くなりますよ。
【目次】
言葉が交わせないから思ってしまうこと
No.1|君は幸せだったかい?
犬は飼い主を喜ばせるのが、最大の楽しみだといいます。
愛犬を看取った時、誰もがうちの子は幸せだったのかと、自分に問いかけます。
――しかし、心配はいらないと思います。
飼い主が幸せだったのなら、その子も幸せです。
だって――、犬はそんな風に生きて来たのですからね。
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No.2|うちに来て良かった? 犬を飼う者は誰もが思う
この子は、うちに来て幸せだったんだろうか?
飼い主ならば、絶対に一度は考える事。
時には、
うちに来てさえいなければ――
うちでなかったら、こんな事には――
なんて、思いつめたりしてね。
飼い主はつらいよね。
でも幸せなんだよ。
そんなに深く悩めるんだから。
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No.3|りくはうちに来て幸せだったかな?
子どもの頃、犬のことなんか何も知らなかった。
”りく”は、はじめて飼った犬。
だから分かり合うまで随分かかった。
大人になると、りくは家にいるのが当たり前になった。
でも――
りくはいつのまにか、おじいちゃんになっていたんだ。
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No.4|ゆうすけ、うちに来て幸せだったか?
沢山笑顔を見せてくれたゆうすけ。
腕枕で旅立って行ったゆうすけ。
経験させてやれなかったことが沢山ある。
心残りも、その数だけあるんだ。
うちで良かったのかな?
そんな風に考えてみる。
答えは、最初から分かっているのにね。
(追記)
『うちに来て幸せだった?』
これは、飼い主ならばだれでも抱く思いですね。
よその子になっていたら、もっと幸せだったのでは?
うちに来なかったら、病気になんかならなかったのでは?
『うちに来て幸せだった?』
は、そんな飼い主共通の思いを、飼い主自身が綴った連作です。
今回はその4話目。
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付録|りくはうちに来て幸せだったかな?
公開時に配信したカードです。
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あとがき
飼い主の想いはみな同じ
「うちに来て幸せだったかい?」
今はいない愛犬に、飼い主は問い続ける。
心のひっかき傷はずっと消えることはなく、飼い主はその傷と共に生きる。
それが犬を飼うということなのだと思います。
「うちに来て幸せだったかい?」
きっと、答えは決まっているんです。
飼い主はきっと、心の中でこう思うことでしょう。
「うちに来て幸せだったよね?」
そして更に、こうも思う。
「幸せだったさ。だって……」と。
私たち愛犬に残された飼い主は、きっとその ”だって……” の先を、探し続けるのだと思います。
ここでご紹介したお話は、愛犬愛猫に先立たれた飼い主の心情ばかりではありません。今も生きている愛犬愛猫にも通じる物語です。
どうか問いかけてみてください。自分の心に。
また、訊ねてみてください。今を生きている愛犬、愛猫に。
「うちに来て幸せだったかい?」と――
作者:オムニバス
編集:高栖匡躬
解説:高栖匡躬
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ペットの死について
死は我が子を優しくつつむ
愛犬の『死』をイメージしたことはありますか?
経験して感じたことは、月日が経つほど『死』の印象は柔らかくなるということ。
実は『死』は、優しいものなのかもしれないな?
そんなお話です。
別れの言葉を準備している?
犬の寿命は人間よりずっと短いですね。それを、はかないと感じますか?
犬は何をやるのも一生懸命。
きっとその一生を、全力で駆け抜けていくのだと思います。
だから、別れの言葉も、それにふさわしいものを送りたい。
あー楽しかった、またね
筆者が愛犬に送った別れの言葉。
それは『またね』でした。
愛犬はきっと、『またね』と言って去っていくと思ったのです。
別れの言葉なのに、なんだか再会が期待できそうな言葉『またね』
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おすすめのまとめ読みです
ピーチー最後の闘病記|プロローグ
我が家のピーチーは肺がんでした。
爽やかに駆け抜けた一生だったと思います。
今回は前文として、
看取りの記録を残す意義などを――
犬も猫もただ去っていくのではく、何かを残していきますね。
それは、きっと悲しみではないと思うのです。
『虹の橋』『犬の十戒』『犬猫は天国に行ける?』
犬や猫の飼い主には、『虹の橋』は定着しましたね。
『犬の十戒』もそうです。
良い詩だと思うのですが、筆者は少しだけ違和感を覚えました。
その理由を探ったシリーズ記事です。
ピーチー、お前は今どこにいる?
楽しくしてるよな?