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【まとめ】警察犬の学校に行くということ ~犬の躾とトレーニング~ 【警察犬訓練学校体験談】

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警察犬の学校に行くということ・チッチ先生が教えてくれたこと
警察犬の学校に行くということ

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カテゴリー:コラム
作者:高栖 匡躬 

皆さんは『警察犬訓練学校(警察犬訓練所)』をご存知でしょうか?
名前からすると、警察犬を専門に養成するように感じられますが、実際はそうではなく、家庭犬も沢山訓練しています。警察犬をトレーニングできるほどの腕前の、訓練士がいる訓練所という風に考えればいいと思います。

我が家の愛犬ピーチーは、18年前にこの『警察犬訓練学校』に行きました。
当然ですが、警察犬にしたかったわけではありません。また、人を噛むような問題犬だったわけでありません。当時は生後3か月の、小さくて可愛い子犬でした。

なぜピーチーが『警察犬訓練学校』に行ったのかというと、当時はやむにやまれぬ事情がありました。そしてピーチーはこの学校で、とても良い経験をして帰ってきました。その当時のことをまとめたのがこの記事です。
 
こんな方に
愛犬にしっかりとしたトレーニングをしたい|プロのトレーナーに躾を任せたい|警察犬訓練学校・訓練所はどんな所?|民間でも警察犬の訓練ができるの?|訓練士の腕前は?|飼い主の手に負えない問題犬家庭犬ばかりでは?|家庭犬の訓練もしてくれるの?|訓練の成果は?|行かせて良かった?|経験者の話を聞きたい

 

【目次】

警察犬の学校に行くということ

第1話|私、凶暴な犬ですか?

もう18年も前のこと。
うちのピーチーは、警察犬の学校に入りました。
別に、警察犬にさせたかった訳ではありません。
何故そのようなことをしたのか?
その当時は、やむにやまれぬ事情がありました。
子犬の時期に、3ヶ月家を離れることになります。
しかし、良いことが沢山ありました。
そんなお話です。

第2話|自信をなくしたピーチーは……

警察犬の学校では面会が月1回しか許されません。
待ちに待ったその1ヶ月目。
いそいそと会いに行くと、そこには見慣れぬ犬が――
それは成長して、大きくなったピーチーでした。
ピーチーはどういうわけか、すっかり自信を失っていました。
「大丈夫か、ピーチー?」

第3話|カエル足は突然に

2度目の面会日は散歩のトレーニングを――
ピタリと脚側歩行を決める、名犬のピーチーがいました。
しかし立ち止まったとき、”アレ”をやりました。
『カエル足』です!
驚きました。
このポーズ、させたら駄目と言われましたが、
あまりにも面白くて――

第4話|卒業、エリートからオトボケな子に一直線

いよいよピーチーは卒業。
「しばらく、優しくしてやってください」とチッチ先生は言いました。
家に帰ってきてもピーチーは、自信を失ったままでした。
しかし、それも1か月ほどで、元のはつらつとしたピーチーに戻りました。
チッチ先生の言葉の意味をそこで知るのですが、この1か月でピーチーと家族の信頼は決定的になったように思います。

 チッチ先生が教えてくれたこと

警察犬の学校で教えてもらったのは、犬と人間が幸せに暮らす方法だったのかもしれません。
それは、飼育本に書かれていないことばかりでした。
今の常識からすると??と思われる事も――
しかし、それで我が家とピーチーは幸せでした。
だから、自信を持ってお伝えできるのです。

 2001年のブルテリア事情

我が家がピーチーを迎えた時から、18年が過ぎました。
犬はもう何代も世代が進んで、犬種の性格も変わってきています。
昔と今、ブルテリアってどんな犬?
これは、他の犬種も同じですね。
10年前の犬図鑑の解説は、合っているのかな?

 連載をはじめる前につぶやいたこと

チッチ先生が教えてくれたことを配信する前のツイートです。
このエピソードは思い出深く、我が家が犬と暮らす指針になったものでした。

チッチ先生が教えてくれたこと|その1

18年前に教わったことは、目からウロコ。
簡単なことばかり。
でも、体を張った訓練士が言ったから信じられた。
それが正しかったことはピーチーが一生を通じて証明してくた。
チョークチェーン?
足でタップする?
真意を知らずに見たら、虐待と思うかもね。

チッチ先生が教えてくれたこと|その2

大切なことは、犬生設計だと思いました。
犬を飼うとき、命を預かると言うけれど今一実感がない。
今、ちゃんと預かれている?
言葉だけになってない?
いざと言う時に真剣になればいいだけ?
――ああ、飼い主が一生を組み立てるんだ。
責任があると思いました。

チッチ先生が教えてくれたこと|その3

命を預かるというのは、15年をどう過ごさせたらこの子は幸せか、考え続けることじゃないだろうか?
人間の方は、犬から15年間幸せを貰い続ける。
闘病の時も、介護の時も、看取りの時も、実は幸せの真っただ中だ。
それは後になって分かることだけれど。

チッチ先生が教えてくれたこと|その4

18年前、警察犬の学校を卒業したピーチーを見て思った。
まだ1歳にも満たない子犬を見て実感した。
この子とはお別れの時が来ると。
15年の重みを実感するのは、ずっと後だけれど、良い飼い主にならなきゃと思った。
それができたかどうかは、今も分からない。

――高栖匡躬――

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作:高栖匡躬
解説:高栖匡躬 
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 犬を飼うということについて

犬を飼うということ

サイト名なのですが、記事として書いたことがありませんでした。
沢山の意味を込めた名です。同名のTV番組が有名なのですが、それはそれ。
出会いから別れ、喜びも悲しみも、全部詰まっている言葉ですね。
その昔、谷口ジロー氏の『犬を飼う』のように、犬を愛そうと思っていました。
そしてピーチーがきました。

もう一度、犬を飼うということ

愛犬ピーチーが去って、3年が経ちました。
少しだけ寂しいのですが、その寂しさを楽しむ毎日。
次の子は?
考えないでもないのですが、是非にという気持ちでもなくて――
そんな中で、1枚の写真が送られてきました。
少しだけ、心が動きました。

 

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