子犬のような表情に、目が釘付け
老犬さんとの出会いと別れ、そして老犬アルバム
私が老犬アルバムをはじめたときに思ったこと――
私はアルバムの中に老犬さんたちの思い出を、形として残すことが出来れば、飼い主さんの記憶だけでなく、誰かの心の中にも、生きた証が残せるのではないかと思いました。
元気なうちは老犬さんたちを応援して、エールを送り、お空に行ってからは、お作りしたカードが、飼い主さんの救いになればいいなと思いました。
もしもワンコがお空に行ってしまったとしても、時々皆さんでアルバムを開いてみて、「ああ、あの子だ」と思うことが出来たら良いだろうなと思ったのです。そんな思いも込めながら、私は老犬アルバムを続けています。
この記事はこんな方に:老犬(シニア犬)と暮らしている|愛犬が闘病中、または介護中|愛犬が亡くなってしまった|他の飼い主さんのことが知りたい|皆さんの頑張りをみて、元気をもらいたい
No.60は、ハッピーさん 聖母のような眼差し
老犬アルバムNo.60のハッピーさんのツイートを見つけたのは、いつだったのでしょう…おそらく老犬アルバムをスタートしてからだったのだと思います。ハッピーさんを知るきっかけのツイートは、あやふやな記憶なのですが、ハッピーさんがご飯を食べ終わった時の様子と思われる、お鼻にふりかけをつけた画像のものでした。
まるで子犬のようなあどけない表情で、キョトンとしているハッピーさんに目が釘付けになったのです。歳を重ねた犬というのは、あらゆるものを超越した可愛らしさがあるのかもしれないと確信出来るツイートでした。
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そして、どうしてもハッピーさんをお誘いしたい、と決定付けたツイートがあります。「ふとめざめ、わたしをみつけるとやわらかく微笑んでくれる老犬」
という言葉に、ハッピーさんが横たわる写真が3枚。
その写真のハッピーさんの眼差しは、まるで聖母のような慈愛溢れたものでした。
もちろんそのツイートをリツイートした私ですが、いつのまにかそのリツイート数はものすごい数となっていたんです。
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老犬さんがあらゆる人の心を動かしたのだなぁと、ちょっと誇らしい気持ちにさえなりました。そんなハッピーさんの飼い主ぴちさんに、ご参加のお誘いをすると、
「実は以前から、すごく興味があったのですが、勇気が出ず、こっそり覗かせていただく毎日でしたので、お誘いとてもとても嬉しく思います」
こんなお返事を下さいました。
いつでもハッピーさんのツイートは、沢山のツイッタラーたちに老犬さんとの生活が愛しさで溢れていることを伝えてくれています。
No.61は、まろんさん 大きな目が可愛らしい
No.61まろんさんの飼い主、まろんママさんのプロフィールにある固定ツイートは、今でもまろんさんの老犬アルバムのカードをご紹介した時のものになっています。
それを見る度、とても有り難いと同時に、老犬アルバムを真摯な気持ちで行なっていこうと気合いが入ります。
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そんなまろんさんは、ビーグル犬。
私の恩人ビーグルの歌詠みさんから繋がっているビーグル隊(私の勝手な命名です)の老犬さんです。
大きな目が可愛らしいまろんの飼い主さんは双子の姉妹ママ。
そのうちのお一人まろんママさんに、老犬アルバムのご参加をお誘いしました。
No.62は、ビースケさん 幸せな子は顔に表れる
実はNo.62のビースケさんも、ビーグルでビーグル隊の1匹さんだったと記憶しています。ビースケさんは、元々捨て犬で、飼い主さんのまゆママさんご家族に拾われて幸せを掴んだ子でした。
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ビースケさんに老犬アルバムへのご参加をお誘いしたのも私からでした。
ビーグルの歌詠みさんからのビーグル愛のバトンを私が受け取り、まろんさんとビースケさんとのご縁が出来たわけです。
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そんなまろんさんとビースケさんは、それぞれ今年の3月と4月にお空への旅立ちました。
老犬アルバムに参加してくれた老犬さんの訃報を知るたび、私はいつも打ちのめされたような気持ちになります。寂しさと悲しさが入り混じり、なんとも言えない心境になるのです。
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老犬さんを応援させていただいている以上、仕方のないことなのでしょうが、なかなか割り切れないもの。しかし、まろんママさんとまゆママさんのそれぞれのツイートを拝見すると、どちらの老犬さんも最期まで愛されて大切にさせてとても幸せな犬生だったことがわかります。
幸せな子は、お顔にもそれが表れていますからね。
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犬として最高の時間を過ごして駆け抜けていったのだから、悲しいことじゃないのだ、とあらためて気づけるのです。それこそが、犬と暮らす意味であり、私たちが犬に惹かれる理由なのかもしれません。
No.63は、ちくわんさん
No.63のちくわんさんは、言わずと知れたゆきねーさんのお家の老犬チワワさん。
ゆきねーさんは、withdog ・withcatにとっては身内のような存在ですので、老犬アルバムへの参加をお誘いするのは、いつものこと。老猫さん、老犬さん、どちらもいるゆきねーさんは、いつも二つ返事で参加してくださるのです。
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ゆきねーさんのお家は猫と犬と多頭飼いですが、5月に女の子の猫ボンちゃんがお空に旅立って、女の子はちくわんさんとゆきねーさんだけになってしまったそうです。
ボンちゃんは、ゆきねーさんの車のボンネットに入り込んで命を助けてもらったラッキー猫さんです。記事にも書いて下さっていますので、是非お読み下さい。
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そんなちくわんさんは、白内障気味で子宮内膜症を乗り越えた老犬さん。
心臓の心室ブロックで、歩くとすぐに咳き込んでしまうそう。お外にはあまり行けませんが、元気にしているそうです。
そして、ちくわんさんは若い頃ゆきねーさんご家族と一緒に、沖縄に行ったことがあるそうです。なかなかそんなワンちゃん、いませんよねぇ(もしかして割といるのかしら?)
ゆきねーさんと女子コンビで、ゆっくりと過ごして欲しいですね。
次は、瞳がとても綺麗な老犬さん
さて、次のNo.64の老犬さんは――
14歳の時に病気で失明した老犬さん。しかし、目が見えていないようにはとても感じないほど、普通にお散歩しているんです。その瞳はとても綺麗で、まるで私の誕生石のムーンストーンのよう。
次回をお楽しみに。
――つづく――
文:樫村 慧
▶ 作者の一言
▶ 樫村 慧:犬の記事 ご紹介
▶ 樫村 慧:猫の記事 ご紹介
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――次話――
次話は、No.64の、HANAさんの思い出から始まる5ワンです。
老犬アルバムに登場していただいた老犬さんのお写真は、記事の扉や告知でも使わせていただいています。飼い主さんが意識していないとき、不意に愛犬との再会があってもいいなと思っているんです。
――前話――
前話は、No.56の、ナツさんの思い出から始まる4ワンです。
私の友人が言いました。死は二度あると――
1つは肉体的の死。もう1つは記憶から消える存在の死。
私は愛犬の命日に花をもらうととても嬉しい。存在が生きているから。
#老犬アルバム には同じ思いを託しています。
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この記事は、下記のまとめ読みでもご覧になれます。
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。
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――この連載の1話目です――
第1話は老犬アルバムがスタートした経緯をお知らせします。
老犬アルバムのスタートは、一匹の大型犬、タフィさんが旅立った時の飼い主さんの言葉がきっかけです。「大きくて優しい子、ありがとう、大好き」その一言が忘れられませんでした。どうしてもそれを、何かの形に残そうとカードを作りました。
大きくて優しい子が、老犬アルバムを作ったんです。
老犬アルバムのご応募方法はこちらです
老犬アルバムに必要なのは、下記の6つの情報だけです。
①愛犬の名前
②愛犬の年齢(~カ月まで分かると尚良し)
③飼い主の名前(~ママとか、ハンドルネーム)
④小型犬、中型犬、大型犬の区別
※人間年齢を換算するために必要です。
※超大型犬は大型犬、超小型犬は小型犬で換算します。
⑤愛犬への一言、または、愛犬からの一言
⑥お気に入りの写真1枚
下記(担当:樫村慧)にDMをお送りください。
Follow @kei_kashimura
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老犬アルバムのご応募方法はこちらです
老犬アルバムに必要なのは、下記の6つの情報だけです。
①愛犬の名前
②愛犬の年齢(~カ月まで分かると尚良し)
③飼い主の名前(~ママとか、ハンドルネーム)
④小型犬、中型犬、大型犬の区別
※人間年齢を換算するために必要です。
※超大型犬は大型犬、超小型犬は小型犬で換算します。
⑤愛犬への一言、または、愛犬からの一言
⑥お気に入りの写真1枚
下記(担当:樫村慧)にDMをお送りください。
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老犬アルバムと老猫アルバム
老犬アルバムVol.1
老犬アルバムはここからスタートしました。
長老のハリー君は2019年6月20日に17歳の誕生日を迎えて、人間年齢124歳です。
でも、犬は何歳になっても子犬のようです。
老犬アルバムVol.2
老犬アルバムは51匹目からVol.2に突入しました。
開始当初は51匹は遠い未来でしたが、沢山のご応募のお陰です。
犬は子犬や、成犬の頃には見せなかった姿を、老犬になってみせたりしますね。
毎日が新しい発見です。
老犬アルバムVol.3
老犬アルバムは101匹目からVol.3です。
飼い主が家に帰っても、ずっと寝たまま。若い頃はお迎えにきたのにね。
しかし、その寝姿がまた愛おしく感じます。
時々頑固者になるのは、人間と同じですね。
老犬アルバムVol.4
老犬アルバムは151匹目からVol.4です。
人間と犬。言葉は交わせないのに、なんとなく心が通いますね。
こうして欲しいと、飼い主が思ったことをしてくれることが時々あって、不思議だなあと感じるようになる。
飼い主も、愛犬が何を言いたいのか心で感じ取れるようになる。
老猫アルバムVol.1
老犬アルバムの猫版。老猫アルバムです。
犬と猫の違い-――、猫歳をとっても見た目が変わらないので、絵にかいたような老猫というのがいないんですね。飼い主さんの心の中で、この子も歳をとったなあと思ったときが老猫。老犬よりもカードの数は少ないのですが、どの子も飼い主さんの愛情いっぱいです。
樫村慧|他の作品
三峯神社は関東一のパワースポット。
狼が守護神の犬神信仰。狐憑きを、払ってくれるそうだ。
云われを聞くと、愛犬を連れて行きたくなる。
犬は群れの動物だと言われます。
家族にも、群れとしての序列をつけるのだそうです。
それは時に、弱いものを守るためであったりします。