テツへの手紙 樫村慧コメンタリー編
カテゴリー:エッセイ
作者:テツのママ
解説:樫村 慧
Withdogで【老犬アルバム】という企画がスタートし、間もなくしてから、テツさんのママから応募があった。アルバム用に写真をお預かりすると、そこに写っていたのは、オーストラリア犬のテツさんの、穏やかで慈悲深そうなお顔だった。
テツさんが、幸せな犬生を送ったであろうことが伝わってきた。
そのママさんとのやり取りの中で、テツさんに宛てた手紙があると聞いた。
すぐに「読んでみたい」と思った。
【目次】
テツへの手紙
第1話|君がうちにやってきたとき
オーストラリアに住んでいるテツママさんが書いた、お空のテツさんへの手紙を読ませてもらった時、
涙で読み進めるのが大変だった。
一つの命を慈しむ、それがどんなに素敵で幸せなことなのかを、この手紙は教えてくれる。
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第2話|覚えている? 楽しかったね
聡明で繊細なオーストラリア犬のテツが、10歳を迎えた頃から年齢を感じるようになる。
大型犬と暮らしていると10歳過ぎると同じような経験があるもの。
私も愛犬がどうかまだまだ元気でいてくれますように、と祈りながら過ごしていたなぁ。
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第3話|私達が決めたこと、そして君が決めたこと
オーストラリア犬のテツは体が弱って呼吸が苦しそうに。
愛犬との最期の時には奇跡のような事が起きるものだ。
テツのお別れもやはり同じだった。
テツ自身が旅立つ時を決めて逝ったのだなぁと思うと、健気でいじらしくて涙が溢れてきた。
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第4話|それからのこと、それからの想い
愛犬テツがお空に旅立ってから不思議な事が起きる。
それはまるでテツが仕掛けているかのよう…
言葉では説明出来ないような事が犬という純粋でひたむきな生き物には付いて回るものだな、と思った。
私達が犬に惹かれる理由の一つも、そこかな
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あとがきにかえて
犬猫のサイト運営に携わっている中で、様々な飼い主さんと出会う。
今まで出会うはずもない道を歩いていたのに、『愛犬と暮らす』というシンプルな共通点だけで、巡り会える人たち。
テツママさんもまさにその1人だった。
オーストラリアという私が行ったこともない土地で、ご主人と暮らすママさんから天国のテツさんに宛てた手紙。読み始めると、涙が止まらなかった。会ったことのないテツさんがとても身近に感じられた。そして、犬と暮らすことはとても素敵なことだなぁとあらためて思えた。
かけがえのない存在がいてくれる幸せ。
今、このなんでもない時間を大切に過ごしていく意味を教えてくれる手紙。
生き物を愛する全ての人に届いて欲しい。
――樫村 慧――作:テツのママ
解説:樫村 慧
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この作品は、下記のまとめ読みでも読むことが出来ます。
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ペットの命について考える記事です
愛犬の『死』をイメージしたことはありますか?
経験して感じたことは、月日が経つほど『死』の印象は柔らかくなるということ。
実は『死』は、優しいものなのかもしれないな?
そんなお話です。
犬の寿命は人間よりずっと短いですね。それを、はかないと感じますか?
犬は何をやるのも一生懸命。
きっとその一生を、全力で駆け抜けていくのだと思います。
だから、別れの言葉も、それにふさわしいものを送りたい。
筆者が愛犬に送った別れの言葉。
それは『またね』でした。
愛犬はきっと、『またね』と言って去っていくと思ったのです。
別れの言葉なのに、なんだか再会が期待できそうな言葉『またね』
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ペットの安楽死、考えたことがありますか?
ペットの安楽死について、考えたことがありますか?
多くの方は、考えたくもないというのが、正直な気持ちでしょうか?
誤解されやすいのですが、安楽死は”死なせる”ことではありません。
どうやって生かすかを、正面から見据えることでもあります。
安楽死を意識した途端に、ペットの生は輝くのです。
安楽死は、事前に深く深く考えておかないと、「その時」に、
”する/しない”の選択ができなくなります。
思考が止まるからです。
賛成も反対も、ご意見があることでしょう。
一緒に考えてみませんか。安楽死について。