ハンデがある? 本犬はそんなこと考えてないよ、きっと
犬を飼うことの奇跡と、老犬アルバム
それから、老犬アルバムを配信した直後に老犬さんが亡くなるケースも、何度か経験しています。これ『縁起でもない』なんて思わないでくださいね。
飼い主さん達からは、お別れの前に良い思い出が出来たと感謝のお言葉をいただいているのです。それもまた嬉しい事です。
老犬アルバムの配信順は、特に調整をしているわけでなく、ご応募をいただいた順番通りです。でも老犬さんが闘病中で、お別れが近いというときは、それが分かっているときだけには、配信を早めるようにしています。
ただこれは、飼い主さんでないと分からない事なので、飼い主さんがご希望された場合に限った配慮です。
老犬(シニア犬)と暮らしている|老犬が可愛くて仕方がない|愛犬が闘病中、または介護中|愛犬が亡くなってしまった|他の飼い主さんが老犬にどう接していたか知りたい|皆さんの頑張りをみて、元気をもらいたい
No.77は、まあささん 公園の空気や風に吹かれて
No.77のまあささんは、No.64のHANAさんのママさんからご紹介いただいた老犬さんです。
私から連絡をすると『老犬アルバムをいつもみんな可愛いなぁと見ておりました。我が子も載せていただけるなんて、夢のようでとてもびっくりしております』という、あたたかいお返事が、まあささんの飼い主さんのよしまるさんから届きました。
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両目が見えないまあささん。届いた写真に添えられていたのはよしまるさんからの「外が大好きで、目が見えなくても公園では喜んで張り切る、まあさらしい写真にしました」という言葉でした。
たとえ目が見えなくても、公園の空気や風に吹かれて、様々なことを感じとっているのでしょう。まあささんのその表情からも、嬉しくてたまらない気持ちが読み取れる写真でした。
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そんなまあささんが、7月中旬のある朝、大きな叫び声をあげて痙攣し意識を失った、というツイートを見つけました。病状は多臓器不全、肝臓の具合がとても悪いということでした。
かなり心配しましたが、先生からは、まあささんは体力があるので食べてさえくれれば、対処療法をしながら頑張っていけると言われたとも書いてありました。
しかしそれからしばらくして、よしまるさんの手厚い看護のもと、まあささんはこの猛暑も乗り越え穏やかに過ごしていて、8月4日に15歳10カ月になりました。
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自宅での補液もスタート。お盆の帰省からの帰宅後、車から降りたまあささんが1カ月ぶりに小走りしたというツイートには、嬉し泣きするよしまるさんの気持ちが伝わってきて、胸が熱くなりました。
こんな時間がどうか続いてくれますように、と願わずにはいられませんでした。
No.78は、てぃーちゃんさん ホントにおりこうさんでした
No.78のてぃーちゃんは、パピヨンとチワワのMIXの老犬さんです。
飼い主のぱぴママさんから参加の連絡をいただいたのは10月半ばでした。
「目も見えなくなって去年から腎臓も悪くなってしまったけれど、大嫌いな病院に頑張って通院しています。お正月に大好きな伊達巻を一緒に食べられるといいな〜」
そんなぱぴママさんからの連絡をいただいてから2カ月も経たない12月頭に、てぃーちゃんはお空に旅立ちました。
19歳7カ月23日という、大往生でした。
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「あまりにも駆け足で行ってしまって…もう少しゆっくりと最期までの時間を過ごさせてほしかったなぁ。ホントにおりこうさんなわんこでした」
こう綴られたツイートを目にした時に、ぱぴママさんの寂しさが伝わってきて涙が溢れました。
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老犬アルバムに参加してくれた老犬さんは、私にとっては身内のような遠い親戚のような存在です。そんな老犬さんのお別れを知るたび、いつもどんな時も、特別な思いが去来するのです。
出会いとは、とても不思議なものだなぁとあらためて感じてしまいます。
No.79は、小次郎さん 小柄で愛らしいね
No.80は、男爵さん ご近所の人気者
No.79の小次郎さんと、No.80の男爵さんの飼い主さんは同じ方で、お名前はチュンチュケさん。ご参加も申し込みをいただいたのも、10月半ばのことでした。
ハロウィン間近ということで、小次郎さんと男爵さんのハロウィンコスチュームの写真も一緒に添えて送ってくださったことを思い出します。
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小柄で愛らしく、今は目もほとんど見えず耳も遠くなってしまった小次郎さんは、ご家族のアイドルとして幸せに暮らしてきました。
かたや繁殖犬だった男爵さんは、10歳の時に里親として引き取られたのだそうです。
大人しくて物静かな男爵さんは、ご近所でも評判がいい子。チュンチュケさんのお家に来て幸せを掴んだのでした。
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小次郎さんは、その年のお誕生日直前に、癲癇発作を起こしてしまったそうで、チュンチュケさんは愛犬たちを預けてご家族での遠出などは出来なくなったとのことです。
またチュンチュケさんは、他の老犬さんの癲癇発作のツイートを見かけるたびに、他人事とは思えず、励ましのメッセージを入れてらっしゃるそうです。老犬アルバムのお仲間の追悼ツイートにも、チュンチュケさんはいつもお悔やみの言葉をお花の画像に添えてくださいます。
こんな優しい気遣いや繋がりが、老犬アルバムを支えてくれているのだと実感します。
No.81は、チェリーさん 長女の役割に頭が下がるよ
No.81のチェリーさんは、No.77のまあささんと同じく、No.64のHANAさんのママさんからご紹介いただいた老犬さんです。
5匹の犬と暮らす飼い主のちたさんのお家の長女であるチェリーさん。
飼い主のちたさんからのメッセージ「苦労をたくさんかけてごめんよ。おかげてみんなで家族になれたよ」この言葉から、チェリーさんが長女として担ってきた重さがわかります。
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チェリーさんは柴系MIXですが、ちたさんのお家には他にもシーズーにボストンテリア、シーズ&ボストンテリアのMIX、そしてバーニーズマウンテンドッグと様々な犬種が同居されているのだそうです。
「15年間にどんどんと増えていった」
とのことですが、性格もそれぞれ違うでしょうし、5匹が馴染んでいくには時間もかかったのでしょう。
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チェリーさんはワンコが増えていくたびに、文句も言わずに受け入れ、不安そうな子には「大丈夫だよ」とでも言うように、優しく接していたそうです。まさに長女としての役割をしっかりはたしてきたわけで、その健気さには、頭が下がる思いです。
物静かなチェリーさんの優しさは、ちたさんの家族の絆を強くしてくれたんですね。
チェリーさんのお顔からも、そんなしっかり者の雰囲気が感じられます。
次は13歳のみかんさんに、是非、老犬アルバムのお仲間になって欲しいなぁと思っています。
次は、可憐な姿のワンコ
No.82の老犬さんは、可憐なその姿に目を奪われてしまう老犬さんとは呼ぶのが申し訳ないワンコです。咳が出てしまうために、ご自宅でネブライザー治療をしているそうです。その老犬さんについては、次回に、また。
――つづく――
文:樫村 慧
▶ 作者の一言
▶ 樫村 慧:犬の記事 ご紹介
▶ 樫村 慧:猫の記事 ご紹介
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――次話――
次話は、No.82の、花さんの思い出から始まる4ワンです。
老犬、老猫の介護をしていると、誰かからのちょっとした励ましが嬉しかったりします。
それだけで気持ちが前向きになったりして。
経験した方は分かりますよね。
老犬/老猫アルバムはそんなことを願った企画です。
今回はNo.82の 花さんからの4ワン。
――前話――
前話は、No.73の、シファさんの思い出から始まる4ワンです。
老犬アルバムを始めてみて驚いたことがあります。
カードの配信日が、老犬さんや飼い主さんの記念日と妙に重なるのです。
お誕生日だったり、うちの子記念日だったり、それから命日だったり。
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――この連載の1話目です――
第1話は老犬アルバムがスタートした経緯をお知らせします。
老犬アルバムのスタートは、一匹の大型犬、タフィさんが旅立った時の飼い主さんの言葉がきっかけです。「大きくて優しい子、ありがとう、大好き」その一言が忘れられませんでした。どうしてもそれを、何かの形に残そうとカードを作りました。
大きくて優しい子が、老犬アルバムを作ったんです。
老犬アルバムのご応募方法はこちらです
老犬アルバムに必要なのは、下記の6つの情報だけです。
①愛犬の名前
②愛犬の年齢(~カ月まで分かると尚良し)
③飼い主の名前(~ママとか、ハンドルネーム)
④小型犬、中型犬、大型犬の区別
※人間年齢を換算するために必要です。
※超大型犬は大型犬、超小型犬は小型犬で換算します。
⑤愛犬への一言、または、愛犬からの一言
⑥お気に入りの写真1枚
下記(担当:樫村慧)にDMをお送りください。
Follow @kei_kashimura
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老犬アルバムのご応募方法はこちらです
老犬アルバムに必要なのは、下記の6つの情報だけです。
①愛犬の名前
②愛犬の年齢(~カ月まで分かると尚良し)
③飼い主の名前(~ママとか、ハンドルネーム)
④小型犬、中型犬、大型犬の区別
※人間年齢を換算するために必要です。
※超大型犬は大型犬、超小型犬は小型犬で換算します。
⑤愛犬への一言、または、愛犬からの一言
⑥お気に入りの写真1枚
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老犬アルバムと老猫アルバム
老犬アルバムVol.1
老犬アルバムはここからスタートしました。
長老のハリー君は2019年6月20日に17歳の誕生日を迎えて、人間年齢124歳です。
でも、犬は何歳になっても子犬のようです。
老犬アルバムVol.2
老犬アルバムは51匹目からVol.2に突入しました。
開始当初は51匹は遠い未来でしたが、沢山のご応募のお陰です。
犬は子犬や、成犬の頃には見せなかった姿を、老犬になってみせたりしますね。
毎日が新しい発見です。
老犬アルバムVol.3
老犬アルバムは101匹目からVol.3です。
飼い主が家に帰っても、ずっと寝たまま。若い頃はお迎えにきたのにね。
しかし、その寝姿がまた愛おしく感じます。
時々頑固者になるのは、人間と同じですね。
老犬アルバムVol.4
老犬アルバムは151匹目からVol.4です。
人間と犬。言葉は交わせないのに、なんとなく心が通いますね。
こうして欲しいと、飼い主が思ったことをしてくれることが時々あって、不思議だなあと感じるようになる。
飼い主も、愛犬が何を言いたいのか心で感じ取れるようになる。
老猫アルバムVol.1
老犬アルバムの猫版。老猫アルバムです。
犬と猫の違い-――、猫歳をとっても見た目が変わらないので、絵にかいたような老猫というのがいないんですね。飼い主さんの心の中で、この子も歳をとったなあと思ったときが老猫。老犬よりもカードの数は少ないのですが、どの子も飼い主さんの愛情いっぱいです。
樫村慧|他の作品
愛犬や愛猫のお墓って、考えたことがありますか?
あるいは、今どうなさっていますか?
これはそんなことを考えた記事。
ちなみに、我が家はお墓には入れないつもり。
だから、今もお骨はリビングに。
いつか自分の骨とミックスして、どこかに撒いて欲しいと思っています。
犬を飼うメリットは様々。
癒され、心が豊かになるという情緒面が1つ。
更に毎日の散歩、で飼い主が健康になるという効果も見逃せません。
特筆すべきは、腰痛にも良いらしいということ。
本記事は作者が、自分の体験談をベースに、“犬と腰痛”の関係をまとめたものです。