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【ピィ子の成長日記】まさかの手術延期【前十字靭帯の部分断裂の可能性】

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ピィ子の成長日記

うちにきて1179日目 ~ピィ子の成長日記|100~
撮影&文|高栖匡躬
 

膝蓋骨脱臼(パテラ)が発覚したピィ子。
先週金曜日に手術を予定していたのですが、当日に整形外科の専門医の診察を受けたところ、急遽キャンセルで予定は一週間先に。
さて、その理由は……

 

 まずは主治医の診たて

ピィ子は主治医の診察を受け、関節炎と診断を受けました。
その理由は当初は下記の可能性。

膝蓋骨脱臼の可能性があり、その刺激で関節周辺が炎症を起こしている。
細菌性の感染症
自己免疫不全による多発性関節炎
レントゲンには映らないが、靭帯を損傷しているかもしれない。

まずは血液と関節付近の体液を採り、ラボで細菌の培養検査。結果がでるまで1週間かかるので、その間に抗炎鎮痛剤と抗生剤の投与。
結果として、一週間後に状態は良くならず、培養検査の結果も陰性で②の可能性が消える。

①の膝蓋骨脱臼は起きているが、それが原因での炎症化どうかは不明。③の場合はすぐに診断ができるわけではないのでひとまず保留。④はレントゲンには映らないので、その時点では判断がつかす。(初診時はそれほどの優先度ではなかった)

①と④は外科的な治療で、重症度によって術式が変わる。骨に金属のパーツを固定したり、一旦骨を切断して更に強くパーツを固定するなど。これは手術して開けてみないと何とも言えない。③の場合は免疫抑制のためにステロイド投与。

③の場合は、①と④が理由であった場合は効果が無いので、優先度としてはまずは①と④の可能性を探る。

①と④も手術が違い、どちらも主治医で対応は可能だが、④の場合は専門の整形外科でやってもらった方が安全だろうとのこと。

主治医からは丁度できたばかりの専門病院を主治医から紹介される。リハビリ施設も備えた本格的な病院。主治医もその病院の評価は聞いたことがないらしいが、手術しかしていない病院なので、多分腕は良いだろうとのこと。

その後、仕事の関係者から、自分の愛犬がヘルニアで手術を受けた病院を紹介される。そこもリハビリ施設があり、周囲からはヘルニアはここで治せなければどこも無理というほどの評価を受けているそう。

診てもらうなら上記2院のどちらかだろうと考える。

この後、処方されていた消炎鎮痛剤はすでに切れているのに、何故かピィ子の症状が劇的に改善。普段通りに歩けるために、少し様子を見ることに。
だがネットで情報を集めると、靭帯損傷の場合は良くなったり悪くなったりしながら、段々と悪化していくという経過らしいので、油断は禁物。

そのまま良くなるとしても、いつか専門医の確定診断は必要と思う。

 

 あの藤井動物病院へ

状態の良い日が2日続いた後、3日目の朝にまたピィ子がビッコを引く。
痛そうではないが、やはりすぐに専門医に見せようと判断。

予約を取ろうとしてここで更に一考。
実は我が家には車が無く、通院はタクシーになる。
先代犬のピーチーでもそうだったが、通院が長くなるとタクシー代の負担は馬鹿にならない。調べてみると最初の病院は片道6000円。もう一方は片道5000円。

もう一度周囲の病院を当たると、なんとTwitterで良く知られている藤井動物病院が近所にあった。徒歩で30分ほど。Twitterでは毎日のように院長先生のツイートを見ていたが、まさかすぐ側にあるとは思わなかった。

ホームページを見ると膝蓋骨脱臼も靭帯損傷(断裂)も、対応した症例が多く経験も深そう。電話をしてみると、DVMs(どうぶつ医療センター横浜)という、地域の高度医療を担う二次診療病院の、整形外科医の診療日もあるという。

実は先代犬のピーチーはこのDVMsでお世話になって、一度は命の危険から救われている。だからとても信頼をしている病院である。最後に困ったらここと決めている。

藤井動物病院で診てもらうことに決めて予約。
2日後が整形外科専門医の診療日で予約も取れるという。普通DVMsに予約を入れようとすると、主治医からの紹介が必要な上に、1か月は待たないといけない。
2日で診てもらえること自体驚きだったが、当日は院長先生の診療も予約が取れるというので、まずは院長先生の診断を受けることにする。

病院までの片道30分は、いつものピィ子の散歩の距離だが、当然足が悪くて歩けないのでタクシーを呼ぶ。因みにタクシー料金は迎車料金を入れて1500円。

院長先生の診たては、靭帯の損傷は恐らくない。靭帯を損傷していると膝の腫れは前部だけでなく後方にも広がるからとのこと。対応は手術となる。

しかし、やはり専門医の判断を仰ぎましょうということになる。
専門医が診ると、もっと酷いかもしれないし、逆に手術なしの温存療法でも大丈夫というかもしれないからとのこと。

そこで2日後の11時に手術の予約を入れ、専門医の診断の後で手術という順番にする。

 

 整形外科専門医の診たてでは

2日後は手術の予定なので、前日の9時からは何も食べず、当時の朝7時からは水も飲まないで病院へ。

担当の整形外科専門医の診たては院長先生とは少々違っていました。

1.膝蓋骨脱臼はグレード3
  グレード1:膝蓋骨が手で簡単に外れる。(普段は外れていない)
  グレード2:頻繁に脱臼する。手で戻るし、自然にも戻る。
  グレード3:基本は脱臼したままで、手で押すと元に戻る。
  グレード4:脱臼したままで、手で押しても元に戻らない。

2.靭帯は既に部分断裂をしている可能性あり

3.骨の変形具合からして、昨日今日起きたものではない。
  少なくとも1年半くらい前には膝蓋骨脱臼が起きている。

4.膝の後方に水が溜まっている。疼痛があるはず。

5.膝蓋骨脱臼を抱えていると、40%の確率でいずれ靭帯断裂を起こす。

6.手術せずに温存療法(サプリなどの内服薬で対応)は無理
  ピィ子は体重15㎏で、運動量も多い
  (通常、温存療法は体重10㎏未満で行われる模様)

 

ということで、手術をした方が良いという方向は同じですが、膝蓋骨脱臼と靭帯損傷では手術を行う部位が違い、切開してみないと靭帯の様子が分からないので、両方に対応できる準備を整えたから手術を行うことになりました。

そして膝蓋骨脱臼と靭帯損傷の手術は併用できないとのこと。
狭い範囲に2つの術式を施すと、骨が砕ける危険性があるからだそうです。

つまり膝を開けてみて、靭帯損傷が無ければ膝蓋骨脱臼の手術だけで終わり。靭帯損傷が認められれば、そちらに対応した手術だけで終わりで、膝蓋骨脱臼の方は放置。
ただ、骨のずれが矯正されるので脱臼はしにくくなる。

 

一つだけ分からないことがあると言われました。
それは膝蓋骨を支えている筋は、膝を伸ばすためのもので、膝蓋骨脱臼をした状態だと足がまっすぐにはならない。つまりケンケンの状態のままのはず。
しかし、ピィ子は足は浮かすものの常にではなく、しっかり地面に付けて4本足でも歩く。その理由が分からないそうです。

筋力自慢のマッチョなので、筋肉が体を支えているのかもしれません。

このような状態で、あと5日後が遂に手術の日です。
無事に終わると良いのですが。

 

 11月27日~12月3日のツイッターです

ピィ子の成長日記|99

しまホイに思わぬ効果が!!

しまホイに入って、安静

今日も安静にしているピィ子

老犬アルバムをKindle化してみました

今日は外で寝てるよ!!

ポジ決めが難しいなぁ

勝ったねぇ

自己免疫不全(自己免疫疾患)の記事をKindle化

『お歳ですから』という言葉

早く気付いてあげていたら

免疫抑制は可哀そうだった

『犬の自己免疫不全・実例と検証』Kindle版

『ステロイドの減薬』と『免疫抑制剤』の実例と検証もKindle化予定

ピィ子の診察風景です。

 12月4日~12月10日のツイッターです

柿食べたーい!

あ、また柿をむいてる♫

3部作ができました。

■自己免疫不全

■ステロイドの減薬

■免疫抑制剤

暴れるピィ子!

靭帯損傷は良くなったり悪くなったりしながら悪化

藤井動物病院にて

ピィ子はどうやら靭帯損傷なさそう。

昨日は矢沢永吉来たる!

ピィ子の手術は来週に

今日初めて知ったこと

クリスマスが近いからね♫

 ピィ子について

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毎度ですが、ピィ子についてお知らせしておきます。

名前:ピィ子
血統書登録名:ピーチー
生年月日:2019年6月28日
犬種:ミニチュア・ブルテリア
性別:メス
今分かっているピィ子のこと
性格:陽気、細かいことは気にしない、頑固者、意固地
人見知り:全くなし
犬見知り:しない。人も犬も大好き。
空気を読まない:遊んで!の熱意がすごい。
その他:大食い(と思っていたが、実はそうでもないかも)
犬種の特性
要注意:顎が恐ろしく強い(犬の中ではチャンピオンと言われる)
痛みに強い:病院で注射されながら、尻尾を振る
水:とてもよく飲む

 

――ピィ子の育児日記――

文:高栖匡躬
 ▶プロフィール
 ▶ 作者の一言
 ▶ 高栖 匡躬:犬の記事 ご紹介
 ▶ 高栖 匡躬:猫の記事 ご紹介

――次話――

ピィ子の成長日記|101

膝蓋骨脱臼の手術、整形外科の専門医の所見は…
①膝蓋骨脱臼の重度はグレード3
②稀にも見ないほど状態は悪かった
ピィ子の場合、手術は正解でしたがそれが全てでないことも分かりました。
手術しない方が良いケースも沢山。
それはまた別の記事に。

www.withdog.site

――前話――

ピィ子の成長日記|99

実は10日ほど前から、左後ろ足を庇ってびっこを引くように歩いていたピィ子。
といっても痛そうでもなく、遊んで欲しいと普通に走るし、ボールをくれと伸びあがります。
しかし、症状が長引くので病院へ――
結果は関節炎。
問題はその原因です。

www.withdog.site

――育児日記の1話目です――

ピイ子がうちにきて1週間
飼育本の躾テクニックは、真似しても上手くいった試しがありません。
よそでは上手くいっても、うちの子は違うということですね。
ということで、試行錯誤の記録です。
まずはトイレと、甘噛み、座れから。

 我が家が先代犬のピーチーを迎えたときのこと

偶然に手に入れたマンション。
引っ越してからわかったのですが、なんとそのマンションは、当時にしては珍しい、ペット可の物件でした。

マンションがペット可とだ気が付いたのですが、すぐに犬を飼おうとはなりません。命を預かるのですから覚悟が大事です。最後まで面倒が見られるかな?
――まだまだ迷いがありました。

ペットショップからの電話で、予約していたアイパンチのブルテリアがお店に来たことを知った筆者。あまりにも突然で、心の準備がまるでありませんでした。

 犬を飼うということ

『犬を飼うということ』は当サイトのサイト名。
沢山の意味を込めた名です。同名のTV番組が有名なのですが、それはそれ。
出会いから別れ、喜びも悲しみも、全部詰まっている言葉ですね。
その昔、谷口ジロー氏の『犬を飼う』のように、犬を愛そうと思っていました。
そしてピーチーがきました。

 もう一度、犬を飼うということ

愛犬ピーチーが去って、3年。
少しだけ寂しいけれど、その寂しさを楽しむ毎日。
次の子は? 
と考えなくもないけれど、是非にという気持ちでもなくて――
そんな中で、1枚の写真が送られてきました。

 

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