犬を飼うということ

いつまでも君と……

悲しくて怖いのは、本当は愛犬の方なんじゃないかな? ~老犬の介護を通して感じる事~

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撮影&文:Dax(奥村來未)

老犬の介護は、人間の介護とよく似ている。私は、愛犬Mackを見てよくそう思うのです――

「泣かないで!」
「ねえ、辛いなんて言わないで!」

――それは、私が祖母に思っていた事です。

● ● ●

去年の9月26日、我が家の愛犬Mackが17歳4ヶ月の時から介護が本格的に始まり、今月26日に11ヶ月目を迎えます。過ぎてしまえばあっという間の11ヶ月でしたが、はじめの1.2ヶ月はとても毎日が長く感じ、暗いことばかり考えていました。

だんだんと歩けなくなるのを見るのは……
だんだんと食べなくなるのを見るのは……
本当に辛かった。

――その頃は別れの時のことばかりを考えていたのです。

 

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今思えば、Mackは動かなくなっていく身体に、とても怯えていたのだと思います。どんなに精一杯脚を出しても、思うように脚が前に出ず、もたれて転んでしまう。のんびり気質のMackも、プライドがズタズタに傷ついていたのだろうと思います。

Mackは外でしか排泄できない子でしたが、娘が生まれてからは、1日のうちに何度か外へ排泄させに行くのが大変で、12歳の時にシートでの排泄を覚えました。Mackは12歳になってから覚えた、このシートでの排泄を、とても自慢気にしていました。

わざわざ私をシートのほうへ来るように促してから、「ほら見て!」と言っているかのように、誇らしげに排泄をしていました。

その排泄も、うまく出来なくなり、ついにオムツになりました。

そして便は我慢が出来なくなり、勝手に出てきてしまうように――

 

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きっと毎日、徐々に何かができなくなることに、大きなショックを受けて居たのだと思います。しかし私は、しばらくそのことに気付かず、勝手に「最期の時」を考えては絶望していたのです。

気付くきっかけになったのは、私の祖母(94)の事を思い出した時でした。

祖母は自立歩行こそなんとかできますが、それも定位置とトイレの往復がやっとで、それすら一苦労。そんな祖母を介助していると、いつも祖母は「情けない、情けない」と泣くのです。

働き者だった祖母は現在の自分の状態をよく悲観しました。
思い通りにできないこと、気力が湧かないことを考え込んではその都度泣くのです。

ふと、Mackもそうなのだと気づいた時、私は悲しみとは違う涙が、止まらなくなりました。

 

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Mackの気持ちも、頑張りも、何にも見てあげて居なかったということに気づき、なんて酷い飼い主だったんだろうと、悔しくてたまらなくなったのです。

それから私は、Mackをことあるごとに褒めるようにし、そして自分自身が、介護を楽しむように心がけるようになりました。Mackは介護が必要になった今の方が、私と一緒に居られること、そして一人になる時間が無くなったことを嬉しく思っているようで、それまでの暗い表情がみるみる晴れていくのがわかりました。

 

あの辛い時のMackは、きっと私に、こう言っていたんじゃないかな?

「ねぇ、泣かないで!」
「本当は、泣きたいのは僕なんだ!」
「だから応援して!一緒に僕と、頑張って欲しいんだ!」

 って――

 

(ライター)奥村 來未

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