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【劇症肝炎】8月25日|夕方 ~免疫抑制で内耳炎まで改善したか?~【闘病記】@

ピーチーの闘病記:劇症肝炎編  f:id:masami_takasu:20171227120207j:plain

撮影&文|高栖 匡躬
 
当時を振り返り

トップの写真は、この闘病ブログを書いた翌日(8月26日)に撮影したものです。
ピーチーの誕生日に、お祝いのウニ(それも北海道の利尻産の高級ウニ)を食べさせてやった時のものです。

この写真からも分かるように、ピーチーは死の一歩手前の状態から生還してきました。このブログは、ピーチーが劇症肝炎に罹った2015年に書いたものですが、今読見返しても、当時のハラハラした思いが蘇ってきます。

ピーチーとピタリ同じ症例(自己免疫疾患による、癲癇+劇症肝炎+多発性関節炎+内耳炎)の子は、そういるものではないでしょう。しかし自己免疫疾患は、症状は何でもありの病気。ピーチーとは違っていても、複数の症状が複合することは容易に想像がつくことです。

この闘病記が皆さんの愛犬、愛猫の闘病で、役にたてば嬉しいのですが。

こんな方に:
愛犬が劇症肝炎|愛犬が急性の炎症性疾患|免疫疾患の可能性もある|治療方針の決断を迫られている|選択肢が乏しい|かかりつけの医師に任せるのが良いのか?|経験者の体験談を聞いてみたい

 8月25日、夕方 血液検査の結果は

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本日、1日遅れで、DVMsから電話がありました。
2日前の日曜日に採血していた、血液の検査結果です。

電話の相手は、担当医の山○先生。
「ピーチーちゃんの検査の結果ですが、大変良好です」
それは、僕が待ち望んでいた言葉でした。

最も心配していて基準値を超えていたGPT、総ビリルビンは既に正常値。
上限値を超えて測定不能だった、炎症を示す指標、C-反応性蛋白(CRT)も正常値。
唯一、ALP アルカリフォスターゼという値が高止まりしているそうですが、これはステロイド治療を行っている以上はやむを得ない現象との事。

山○先生は続けてこうおっしゃいました。
「数値から判断すると、ご自宅のピーチーちゃんは、相当にお元気なのではないですか?」

確かに、先生の言う通り、目の前にいるピーチーは、以前と変わらぬ姿で歩き回っています。

「先生、病気をする前よりもずっと元気で、若返ったみたいです」
「そんなにですか?」
「しかも先生、ピーチーは耳が聞こえるようになっています」
「何ですって?」
山○先生は思わず、驚きの声を――

 

 内耳炎による難聴も、自己免疫不全だった可能性

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そうなのです。実際ピーチーは2年ほど前から耳が遠くなり、昨年あたりから全く聞こえていないようでした。

「調べたところ、自己免疫不全性の内耳炎というのがあるそうです。もしかすると、それも治ったということではないでしょうか?」
「大いに可能性はあります。良かったですね」

山○先生はそう言ってくださいました。聴覚の改善までは、山○先生も予想されていなかったようです。

「ありがとうございます、先生」
僕は、心からのお礼を先生に言いました。

 

 もう喜んでも大丈夫

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「今後は、罹りつけの主治医さんのところで、投薬を続けてください」
続けて山○先生は、おっしゃいました。
「やった」
僕はもう、天にも昇る気持ちでした。

そうです。ピーチーはいつの間にかもう、いつもの動物病院で診てもらえるほどに、回復をしていたのです。

1週間前には、全ての状態が悪化の一途で、「もう駄目かもしれない。何とか誕生日まで持ってくれれば」とまでと思っていた子が、なんと誕生日を迎える前に、発病する前よりもずっと元気で、まるで2歳ほども若返ったように目の前にいるのです。本当に信じられない思いです。

ピーチーは写真を撮ろうとしてカメラを向けると、物音に反応し、僕のところに駆け寄ってきます。そして僕の顔とか、手とか、足とかを舐めようとするのです。
これまで動きが緩慢で、楽々写真がとれていたのに、もう寝ている時以外は、いつもせわしなく動いているので、良いアングルでの撮影が難しくなってきています。嬉しい悲鳴です。

 

 明日は誕生日!

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今まではピーチーの回復を、意識してあまり喜ばないようにしてきました。
ぬか喜びになると嫌だったからです。

でも、もう喜んでも大丈夫そうです。
ピーチーと、奥さんと、僕は、また賭けに勝ったようです。
それも、明日が誕生日だという、絶好のタイミングでです。

今日は『秀寿司』さんという、いつもお世話になっているお寿司屋さんで、ピーチーのために『北海道・利尻産の高級ウニ』を取り寄せてもらっています。
日付が変わる零時に、ピーチーにウニを食べさせてやろうと思います。

最後に、僕の心からの言葉を書きます。

「やったぜ、ピーチー!」

 

――【劇症肝炎】闘病記、終わり――

今回で本闘病記は最終回です。
その後、ステロイド剤の減薬と離脱症状、免疫抑制剤への切替の体験談に続きます。

文:高栖匡躬
 ▶プロフィール
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 ▶ 高栖 匡躬:犬の記事 ご紹介
 ▶ 高栖 匡躬:猫の記事 ご紹介

――前話――

病院からの電話で、2日前の血液検査の結果を聞きました。
数値はとても良くて、ほっと胸をなで下ろしました。

見た目は、何歳か若返ったような元気さです。
ここに至って、はじめて病気からの回復を喜ぶことができました。

まとめ読み|劇症肝炎闘病記 ③
この記事は、下記のまとめ読みでも読むことが出来ます。

週刊Withdog&Withcat
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。

――本連載の第1話です――

この日早朝6時、愛犬ピーチーは救命救急に駆け込みました。
40度を越える高熱。ぐったりとして動けない。
主治医からは、安楽死を勧められるほどの状態。
この日から、命を賭けた闘病が始まったのでした。

 ステロイド剤の減薬|体験談

ありふれた薬なのに、情報が極端に少ない

ステロイド剤は、適切な処方法が良く知られていないだけではありません。
薬を減らす減薬や、断薬については、もっと知られていません。
処方量を減らすときには、ステロイド剤特有の『離脱症状』が現れ、ひどい時には命を奪われます。

要は、ステロイド剤は飲むのも工夫、減らすのも工夫なのです。

 ステロイド剤から免疫抑制剤への切替|体験談

ステロイド剤減薬の先にあるもの

愛犬ピーチーの免疫抑制剤への切替、体験談です。
ステロイド剤から免疫抑制剤への切替は簡単ではありませんでした。
今回はその難しさの実例を。
犬の原因不明の病気の影には、自己免疫不全があるように思います。
実は多くの犬が、無縁でないのでは?

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