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【男子は苦手・女子は?】君は学校でウンチできるか? ~犬のウンチを語ろう(2/3)~

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文|高栖匡躬  

 女性にとってのウンチ - 男性とはちょっと違う

前回の記事では、男性とウンチの距離感について述べさせていただいた。そして更に、犬のウンチと立ち話は、男性の社会化(地域社会への適合化)の手段の1つではないかと推論をしてみた。

そこで当記事を結ぶつもりでいたのだが、実はそれを読んだ女性から、「異議あり」とのご連絡をいただいた。

どんな内容かと言うと、「学校のトイレでウンチ(うんこ)が出来ないのは、男子ばかりでは無い。女子も同じである」とのことだ。
つまり、ウンチ(うんこ)をタブー視しているのは、男性の専売特許ではなく、女性もそうであるらしいのだ。

犬のウンチによる、男性の社会化という本筋からは、少々逸脱する感もあるが、これは大変に興味深い話である。

そこで、早速調べてみたのだが――
なんと次々と、その事例がみつかった。どうやら女性からの「意義あり」は、本当のことだったようだ。

以下、それについてご紹介する。

 

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下記は女性がウンチ(うんこ)をタブー視していることを示す、ネット上の質問と、その回答である。

Q. 女子も誰かが大便していると、誰かウンコしてる!と言ったりするのですか?

 fboy2011さんの質問:
 女子に質問。学校のトイレで誰かが大便していると、トイレにたまっている女子たちが、
 誰かウンコしてる!とか、くっさ!とか、言ったりするのですか?
 女子でも男子みたいなことするんでしょうか?
 そもそも外にまで匂いが届くほど女子の大便は臭いのですか?

 momoka_bedさんからの回答(ベストアンサー):
 そりゃ言いますよ。人間ですもの!
 お腹壊した子とかがいたらかわいそうですけど・・・・・・
 あたしの学校のトイレ、個室に入る扉はあるんですけどトイレに入る扉がないし
 しかもトイレの前が洗面所なのでやばいです・・・・・・

上記の質問と回答、何れも引用元:Yahoo知恵袋

女子のトイレは男子トイレと違い、ウンチに関しての攻防のない、平和なものとばかり思っていたが、どうやら認識が違っていたようだ。
まさか、女子のトイレに、男子トイレと同じような駆け引きがあったとは――

 

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他にも、いくらでもこのような質問と回答が見つかった。男子トイレにおけるウンチ問題と同じくらいに、女子トイレにもドラマがありそうである。

Q.  女子も学校トイレで大便できないですよね?

 yoshika7756さんの質問:
 高校女子です。
 男子 が学校トイレで大便できないって言うけど女子も学校トイレで大便するのって
 できないですよね?

 takutake1230tuguさんからの回答(ベストアンサー):
 私も若かったあの頃から、今ももちろん学校だけでなく家でないところでは、
 大便できないですねー。
 無理。なんか落ち着かないから。

上記の質問と回答、何れも引用元:Yahoo知恵袋

つまり、女性も男性と同等の、トイレでの悩みを抱えているわけである。
これは驚きだ。今回このように調べる機会が無ければ、筆者は女性のトイレ事情に、一生気が付かずに過ごしていたかもしれない――

気付いたからといって、何があるのか? という気もしないではないが、知るのは悪い事では無い。

 

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実はこの件を調べていて、もう一つ気付いたことがある。
男子トイレでは起こりえない事情が、女子トイレにはあるらしいことだ。

Q.自分の後、友達が続けてトイレに入ってきたら、恥ずかしくないですか??

 baby_milo_yさんの質問:
 自分がうんちした後、友達が続けてトイレに入ってきたら、恥ずかしくないですか??
 匂いがするので。

 miyahuku826さんんからの回答(ベストアンサー):
 恥ずかしいです。
 私は友達の場合は、
 「今入ったら危険やからね」と釘を刺しておきます。

上記の質問と回答、何れも引用元:Yahoo知恵袋

この質問は、実は大変重要なことを示唆している。
男子トイレでは、誰かの直後に個室に入るということは、そこには”匂い”があることが前提である。だから男性は、覚悟の上でそこに入る。いわば納得ずくの行為と言える。

しかし女性の場合は、そうではないようだ。
どうやら女性は、十分な覚悟無しに個室に入るものらしい。だから個室でウンチをした女性は、自分の後に個室に入る別の女性に対して、”匂い”の存在に関して、気を使わなければならないといわけだ。

誤解を恐れずにいうのなら、ウンチにおいて女性は、男性と同じように、重い十字架を背負っているのかもしれない。男性は個室に入る時において。女性は個室を出る時においてだ。

 

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ここまで考察してみると、前回の考察は、あまりに男性寄りの視点であったと言わざるを得ない。そもそも女性が、予め社会化しているかのように書いてしまったことが、大きな間違いであった。

ウンチにおいて、女性にが男性と同等の悩みを抱えているとなると、女性にとって”犬のウンチと立ち話”は、男性と同じように、社会化の手段のうちの1つなのだろう。そして犬を飼わない女性にとっては、今もウンチはタブーの範疇にあるのかもしれない。
社会化の話と、”ウンチの一般化”は別の話なのだ。

”犬のウンチと立ち話”を一括りにしてしまった事にも問題があった。
社会化を進めるのは、”立ち話”という手段であるが、”犬のウンチ”はそこに至る切っ掛に過ぎないのだ。

女性は”立ち話”に至る、動機付けが多様である。しかしながら、男性にはそれがない。つまり男性にとっては、切っ掛けとしての”犬のウンチ”は、切り札に近い効果を持っていると言える。

朝の犬の散歩で、「あら、いいウンチね」と声を掛けて下さるご婦人方は、筆者よりも先に社会化しており、恐らくはその過程に、”立ち話”があった可能性は高い。
しかし、それが”犬のウンチ”に起因したものとは断定できない。

そして、そのご婦人方に限れば、”ウンチの一般化”は進んでいるのだが、他のご婦人方にとっては、相変わらずウンチはタブーである可能性も高い。

よって前回の結論は、このように変更すべきだろう。

男女ともに、犬を飼うという行動は、もしかすると社会化していくための、一つの方法なのかもしれない。ただし、女性の方がその社会化の速度は、幾分早い可能性がある。

ウンチについては、社会化とは切り離して考えるべきて、社会化した女性の全てがウンチに対して寛容である保証はないので、ウンチを言葉として用いる場合は、十分な注意が必要と思われる。

いやはや、回りくどい結果になってしまったが、今回はこのへんで。

「ところでお宅のワンちゃん、今朝は良いウンチをしましたか?」

 

――犬のウンチについて語ろう(2/3)つづく――

文:高栖匡躬
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――次話――

犬のウンチ。今回は呼称と記述法についての考察してみたい。
飼い主歴が何年にもなると、愛犬のウンチは、何の躊躇もなく”ウンチ”と称することができるようになる。大変な進歩である。

では、以前はどうだっただろうか――?
そんな事を振り返りながら、ウンチのあれこれを考えてみた。

(多分)今回が最終話になるだろう。

――前話――

犬を飼うと急に身近になる言葉が、”ウンチ”という言葉だ。
それまで縁遠かった”ウンチ”は、”良いウンチ”、”今日2回目ウンチ”など、形容詞まで交えながら、飼い主達の会話に現れ始める。

はじめは家族との会話で。
次にご近所の飼い主同士で。

ウンチが市民権を獲得した瞬間だ。

 

まとめ読み|犬のウンチについて語ろうじゃないか
この記事は、下記のまとめ読みでもご覧になれます。

週刊Withdog&Withcat
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。

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