犬を飼うということ

いつまでも君と……

【考察】ウンチの呼称と記述法について考える ~犬を飼い、地域と交わる(その3)~

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文:高栖匡躬

これまで2度に渡り、”犬のウンチとご近所の立ち話”という観点から記事を書いてきたが、もう一つ大事な話題に触れるのを忘れていた。

そもそも”ウンチ”という呼称は、どのように選択され、どのように生活に根付いて来たのだろうか?

筆者が愛犬のウンチを、”ウンチ”とはっきり言えるようになったのは、犬を飼って随分と経ってからのことだった。今のようにそれを自在に扱えるようになるまでには、幾つもの葛藤を乗り越えてきた。

もしも始めからストレートに、”ウンチ”と言える人がいたとしたら、それは大変な胆力を備えた大人物だろう。

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それでは、犬を飼った直後はどうだったか?

考えてみると筆者は、当時ウンチのことをどう呼んでいたのか、はっきりと覚えていない。なぜ覚えていないかというと、恐らくその対象物を、名詞では呼んでいなかったのだと思う。それを想起させる別の言葉で代用してきたのだ。

例えば我々が居酒屋に行って、尿意を催したとしよう。恐らく100%に近い人たちが、「ちょっとトイレに――」と言って席を立つことだろう。「ちょっとオシッコに――」という発言は、今まで聞いたことがない。それと同じことだ。

では、どんな言葉がウンチを代用できるのだろうか?

 

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ここで例によって、ネット上にあるQ&Aを拾ってみた。

Q. うんちの綺麗な言い方は何ですか?

 haoyi19さんの質問:
 「うんち」の綺麗な言い方は何ですか?
  大きいほう、という言い方があるが、綺麗ではありません。

 takenocohaeteruさんからの回答(ベストアンサー):
 御糞様(みぐそさま)。「糞をする」は、「御糞様がお出ましになる」。
 …と、見た事があります。
 お便(おべん)も綺麗な言い方らしいですが、響きがどうだろう。

上記の質問と回答、何れも引用元:Yahoo知恵袋

更にもう一つ、Q&Aの例を挙げてみる。

Q. 最近女の子は大便を『うんこ』というのですか?

  fboy2011さんの質問:
 最近の女の子は大便のことを『うんこ』というのですか?
 昨日ショッピングセンターのトイレの近くで小学生くらいの女の子がお母さんらしき人に、
 『うんこしたい』と話しているのを聞きました。
 昔は男の子は『うんこ』と言っても、女の子は『うんこ』と言わず、
 『うんち』と言っていたと思います。
 最近の女性や子供(女の子)はあまり気にしていないのでしょうか?
 女の子でも『うんこ』というのは普通にあることなのでしょうか?

 n_m_s_4_16さんからの回答(ベストアンサー):
 ウンコはちょっと抵抗あります うちは ウンチもしくは ウンチ君って言ってます
 やはりご両親が普段からウンコといっているからではないでしょうか

上記の質問と回答、何れも引用元:Yahoo知恵袋

犬の飼い始めのころを、もう一度振り返ってみる。

過去に筆者がどうしても、ウンチの事を名詞的に称さざるを得ない場合は、多分、”アレ”とでも言っていたのではないかと思う。世の中は何でもそうだが、言いにくいことは、アレとかソレを用いてしまうのが簡単だからだ。

まずは、なるべくその話題に触れないようにする。そして、どうしてもそれに触れなければならないときには、アレとかソレを用いる。

ウンチに限らず、口にしづらいものは何でも、そのような消去法の選択になってしまう気がする。

 

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本題である犬のウンチに話を戻そう。

色々と”アレ”の呼び名について考えてみたが、”アレ”を称する呼称としては、どう考えても、ウンチとウンコが2大勢力でだろう。それに匹敵する言葉は思い当たらない。

獣医師の場合は、大便、或いは便と称するが、それは今回は除外しよう。なぜならこの一連の記事は、我々一般人のことを論じているからである。

因みに筆者の場合、上記の2番の回答者、n_m_s_4_16さんと同様に、ウンコは言いづらくて、ウンチの方がしっくりとくる。つまりウンチ派に属している。

皆さんはウンチ派? それともうんこ派?

 

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ここで少し、視点を変えて見る。

筆者は愛犬ブログを書いているのだが、他の方の愛犬ブログを見ていると、ウンチには色々と、表記のバリエーションがあっておもしろい。言葉で”ウンチ”と称するアレは、文章にすると受ける印象が違い、幾つかの選択肢があるようだ。

例えば、ウンコは言葉にはしづらいのだが、文章にするとウンチと同じ軽さを感じるし、コミカルでさえある。

そして文章にするとウンチもウンコも、そこからもう一段オブラートに包むことが可能になる。例えばウ○チ、そしてウ○コという伏字タイプがそれに当る。更に変化させて、ウンPなどという表現にもできる。

因みに筆者のブログでは、はじめのうちはウ○チと伏字で書いていたが、ある時からウンチに統一した。これは成長だろうか? それともただの慣れだろうか?

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ウンチのことばかり書いて、すっかり忘れていたが、ウンチとペアになるのがオシッコである。しかしこれは他に選択の余地も無く、オシッコが唯一の呼称だとして、何も問題は無いだろう。元々オシッコは、ウンチほどタブー視されていない。

文章で伏字表現にしても、どこか不自然でに感じる。オシ○コ、オ○ッコ、オ○○コなど、どれを採用しても元のオシッコが想起しづらいからだ。

因みに筆者は、言葉でも文章でも、オシッコを愛用している。これまでに何も不都合はなかった。

かつての筆者のように、ウンチという呼称ににたどり着く事ができず、彷徨っていらっしゃる飼い主さんは、まだ多いことだろう。しかし心配する必要はない。いつかその言葉は、”ウンチ”或いは”ウンコ”に落ち着くことだろう。

筆者がそうであったように。
また多くの飼い主さんたちがそうであったように。

● ● ●

改めて考えてみると、”ウンチ”の表現というのは、犬と人では大きく違うような気もする。

冒頭に筆者は、愛犬のウンチを、”ウンチ”とはっきり言えるようになったと書いたが、飽くまでそれは犬に限ってのことだ。人の場合は今もなお、そのハードルは高い。

『うちの子のウンチ』は容易に言えるが、『私のウンチ』は今もって、言葉にするのが難しいのだ。

いつの日か愛犬のウンチと同じような気軽さで、「ああ、今日のウンチは良かった!」と、爽やかに自分の”アレ”を語れる日は、来るのだろうか?

 

(ライター)高栖匡躬

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