犬を飼うということ

Withdog 犬と飼い主の絆について

【多頭飼いの苦労】うちにはうちの事情があって ~混合ワクチンにまつわるお話(その2)~

f:id:masami_takasu:20181127015950j:plain文:かっぱ太郎、撮影:F.zin

夫と娘が釧路に出掛けると、次はいよいよ私が、”ちぃ”と”れん”を予防接種につれていく番です。私は夫のアドバイス通りに、1匹ずつ連れていくことにしました。

病院を2匹分予約して、まずはちぃを先に連れて行くことに――
しかし我が家では、それをするのも簡単ではありません。れんが恐ろしく寂しがり屋で、ちぃだけを連れて家を出ると、寂しがって外まで聞こえる声で叫ぶのからです。 

 

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私はまず、れんをオヤツ(いつものフードを数粒ですが…)でケージの中のクレートに誘い、ケージの扉を閉めたあと、トイレに行くふりをしてカバンも持たず、居間から出ました。

居間と玄関の間の古いドアを完全には閉めずにおいたので、ちぃは目ざとくそれに気づき、ドアを自分で押して玄関へ出てきました。私は、れんに見られないようにドアをそっと閉め、ちぃとふたりで音をたてないように玄関を出ました。

れんは、ちぃと私が家の外に出たとは思わなかったようで、いつもの悲痛な叫び声は、聞こえませんでした。ベランダの前を通って駐車場へ行くと、れんに気づかれそうなので、私たちは玄関前の階段を降り、道路側から回って駐車場に入り、そっと車に乗りました。
家の中のれんは、ちぃと私がなかなか居間に戻ってこないのを不思議に思いながらも、おとなしく待っているようでした。

 

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ちぃは助手席で、いつものように窓に向って立ち上がり、外を見ています。
「危ないから、お座りしなさい!」
といくら言っても、言うことを聞きません。
以前、ちぃが窓のスイッチを自分で押してしまい、ウィーンと窓が開いて、運転中の私を慌てさせたことがあるので、窓のスイッチも、ドアもロックしておきました。

ちぃは以前に、交差点で信号待ちをしているとき、隣に停まった車のお嬢さんたちから、「めっちゃ可愛い、見て見て!!」と騒がれたことがあり、それに気を良くしたのでしょう。私とふたりで車に乗ると、必ず助手席の窓にぴったり顔をくっつけて(というか、顔が平らなのでそうなるのですが)立ち上がり、外を眺めるのです。

私は、車が揺れても、ちぃが転げ落ちないよう、リード(犬の首輪につける綱)を短めにして、助手席のヘッドレストにくくりつけ、トラックの積荷を倒さないように走るときと同じように、ちぃを倒さないように、ゆるやかな運転を心がけました。

 

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病院の診察台で、ちぃはいつものように興奮して暴れ、体を支えてくれている看護師さんを、てこずらせていました。

本日のメインイベント――
予防接種の注射針を刺されたときには「グルルル!」と、うなりましたが、先生にもらったおいしいオヤツは、しっかりいただいていました。もし、このオヤツがなかったら、看護師さんの手に、本気で噛み付いていたかもしれません。
先生の絶妙なオヤツ・タイミングが、看護師さんの手をちぃの牙から救ったといっても、過言ではないでしょう。

診察のときに、ちぃの後ろ足の甲が、両方とも赤くなっているのに気づいた先生が、「いつから赤くなっている?」と私に尋ねた後で、「もし良ければ、抗菌シャンプーと、かゆみどめの塗り薬をセットで出させてもらえませんか?」と仰いました。
更に「足の先だけなら、シャンプーは、少ない量で出すことができますよ」と――

折角なので願いしたのですが、先生がそんなに遠慮がちな言い方をするのは、私が市販の抗菌シャンプーを、インターネットで大量に買いこんでいることをご存知だからでした。

市販のものは抗菌成分が薄く、病院で処方されるシャンプーの4分の1しか入っていないのですが、1ガロン(約3.8リットル)で買えばとても安く、2匹を全身、2度ずつ洗っても、500円ほどで済むのです。

 

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インターネットでは、獣医さんが診断後に処方する、皮膚病用のフードも格安に買うことができますが、そのことを先生に話したときには、「処方用のフードをインターネットで売っているのは、日本だけなんですよね。」と、ちょっと怒ったように、悲しそうにおっしゃっていました。

先生から見ると、モラルのない獣医師が、患犬を診もせずに、処方食だけを無責任に売っていることが、ちょっと許せないという、強い口調でした。
ひょろりと背が高く、学生さんのような、かわいらしい風貌の先生ですが、病院のパンフレットにかかれた経歴を見ると、日本だけでなく海外でも皮膚病の勉強をしてきた熱心な先生で、皮膚病治療についての確固たる信念があるのだと思います。

先生のお話は、まだまだ書き足りないので、次に続きます。
そして――
次は、れんの予防接種の番です。

(おまけ)
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――混合ワクチンにまつわるお話(その2)つづく――

作:かっぱ太郎、F.zin
 ▶ 作者の一言
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――次話――

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週刊Withdog&Withcat
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。

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※本記事は著作者の許可を得て、下記のエッセイを元に再構成されたものです。

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