犬を飼うということ

Withdog 犬と飼い主の絆について

【まとめ】ラフと歩いた日々/ラフのいない日々 ~いつも君がいてくれたから~【看取り|ペットロス|安楽死】

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ラフと歩いた日々、ラフのいない日々
ラフと歩いた日々

Review
カテゴリー:エッセイ
作者:樫村 慧

本作『ラフと歩いた日々』と『ラフのいない日々』は、『ラフと歩く日々』の続編となるもので、3部作の構成になっています。

『ラフと歩く日々』は、ホームセンターで売れ残っていたゴールデン・レトリーバーと、その子を飼うことになった家族の絆を描いたものでした。
ラフとの生活を縦軸にして、家族に起きる様々な出来事を描いた秀作です。

本作の中盤で、ラフは腎不全を患います。
そしてそのラフの介護と、看取りを縦軸にして家族を描いた作品が『ラフと歩いた日々』、ラフを看取ったのちの事を描いた作品が『ラフのいない日々』です。

3部作の全てが犬と暮らす喜びに満ちているのですが、それと同時に犬と暮らす上で、どうしても外すことのできない心構えや覚悟を語ってくれます。

楽しいだけではない犬との暮らし。
だからこそ意義のある犬との暮らし。
そんなことを感じ取っていただけると幸いです。

【目次】

 ラフと歩いた日々 第1話~第3話

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第1話|いつもと違う散歩道

『ラフと歩く日々』の続編です。
愛犬を看取る、家族のお話。
ペットと暮らす者なら誰もが通る道だけれど、少しずつ違う道。
色々な選択肢があって、正解は一つではない。
わが家なりの送り方って何?
いったい家族は、どんな道を歩いたのか?

第2話|はじめてのご馳走

愛犬の闘病が末期になると、飼い主は人間の食べ物を与えますね。
それまでは健康を気遣って、絶対に食べさせなかったものを。
療養食が食べられなくなり、犬のおやつが食べられなくなり――
だから、仕方なく――
「何でも良いから食べて欲しい」
その願いがが半分。

そして――
残りの半分は、「もう回復を諦めなければならない」という寂しさだったり、無念だったり、悲しみだったり。

はじめてのごちそうに、犬の顔はパッと輝きますよね。
それがまた切なくて――
覚えておいてね。
それはね、飼い主の愛情の味なんだよ。

第3話|消えない光、ごめんね

闘病を続けるラフを、突如痙攣が襲う。
「うん、うん、ごめんね、苦しいよね、ごめん」
涙が止まらない。
命って何だろう? 飼い主って何だろう?
一緒に生きるって、どういうことなんだろう?
そんなことを考えたくなる話。
その時、家族の選択は?

 

 ラフのいない日々 全1話

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きみがここにいた意味、今ここにいない意味

樫村慧さんのラフ3部作。最終話です。
愛犬ラフの去り方を決めたのは自分でした。それはとても自然に――
その存在が消えた空間で、無意識にラフを探す日々。
やがてラフとの別れに、意味が生まれ始めます。
本作は、犬を亡くした飼い主の、心の再生を描く作品。
ペットロスに悩む方々に読んでいただきたいです。

 あとがきにかえて

拙作『ラフと歩いた日々』、そして『ラフのいない日々』をお読みいただいて、ありがとうございます。

この手記は、前作『ラフと歩く日々』の時と同様、大好きな愛犬ブログのブロガーさんに勧めていただき、書いたものです。何の特徴もない、たまたま大型犬と暮らしただけの私が、このような手記を書く機会をいただけたのも、様々な偶然と、思いがけない出会いによるものだなぁと、感慨深く思います。

元々、特別犬が好きなわけでもなかったのに、犬をこよなく愛する人と結婚して、紆余曲折あり、とびきり可愛い大型犬を託された。その結果、愛犬と生活するこの上ない幸せを知ってしまった。
それはまるで、主人が人生をかけて私に仕組んだことのようにも感じられます。

何とか任務を遂行し、主人のところへラフを送り出すことが出来て、正直ホッとしている気持ちもあります。
もちろん、寂しい気持ちの方が何倍も大きいのですが。

犬と暮らす方にはもちろん、犬とは暮らしたことのない方にも読んでいただけたら、これ以上嬉しいことはありません。

きっとまた私は、近い将来犬と暮らすことになるでしょう。
それまでは、今まで同様、様々な愛犬ブログを読ませていただき、飼い主さんと一緒に喜んだり悩んだりさせてもらうつもりです。

――樫村 慧――

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作:樫村 慧
 ▶ 作者の一言
 ▶ 樫村 慧:犬の記事 ご紹介
 ▶ 樫村 慧:猫の記事 ご紹介
 
解説:高栖匡躬 

――前のまとめよみです――

樫村慧さん執筆による本エッセイは、Withdogのオープニングを飾った思い出深いもの。SmertNewsにも掲載されました。
ホームセンターで売れ残っていた、雄のゴールデン・レトリーバー。
ラフと名付けられたその子と、家族の絆を描いた実話エッセイです。

 作者(樫村慧)のコメンタリーバージョンです

本作は『ラフと歩いた日々』、『ラフのいない日々』2作品のまとめ読みです。
愛犬ラフを看取る作者。
そこにはある決断がありました。
安楽死?/それとも自然死?
愛犬をどうやって見送る?
唯一の正解が無い中で、飼い主は誰もが迷い模索します。
作者がたどり着いた答えは何?
そして、ラフを送った作者の心の再生は?――

 看取り・安楽死を考えるまとめ読みです

別れは特別なものでなく

我々は、看取りの内容に囚われてしまいがちです。
良く看取れたのか? そうでなかったのか?
別れのあとも、ずっとそれを考えてしまいうのです。

別れは特別なものではなくて、生き物には必ず訪れる自然なものです。
必要以上に重要に考えないことが、大切なように思います。

看取りをもっと積極的に捉えられるように、このコラムを書きました。

ペットの安楽死、考えたことがありますか?

ペットの安楽死について、考えたことがありますか?
多くの方は、考えたくもないというのが、正直な気持ちでしょうか?

誤解されやすいのですが、安楽死は”死なせる”ことではありません。
どうやって生かすかを、正面から見据えることでもあります。
安楽死を意識した途端に、ペットの生は輝くのです。

安楽死は、事前に深く深く考えておかないと、「その時」に、
”する/しない”の選択ができなくなります。
思考が止まるからです。

賛成も反対も、ご意見があることでしょう。
一緒に考えてみませんか。安楽死について。

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