満足のできる別れはあるのです。
Review
カテゴリー:コラム
作者:高栖 匡躬
本作は、愛犬(愛猫)の看取りを前向きにとらえていくためのコラム集です。
今や平均寿命15年にもなる犬や猫。
それを看取る回数は、多くても3回ほどではないでしょうか?
だから、看取りの経験豊富な飼い主はいないのです。
それにも関わらず、我々は、看取りの内容に囚われてしまいます。
良く看取れたのか? そうでなかったのか?
別れのあとも、ずっとそれを考えてしまうのです。
最期の瞬間に立ち会えるかどうかも、飼い主達がこだわることの1つです。
もしも立ち会えなかった場合に、飼い主はそのことをいつまでも悔やみがちです。
しかし、冷静に考えて見てください。
愛犬や愛猫が息を引き取る瞬間に立ち会える幸運は、実はそんなに多くは無いはずなのです。
別れは特別なものではなくて、生き物には必ず訪れる自然なものです。
その瞬間は当人たちにとっては大切なこと。
しかし、必要以上に重要に考えないことが大切なように思います。
そしてもう一つ。
愛犬、愛猫はいつも可愛いものです。どんな時でも――
だとしたら、介護の最中も、看取りの時も、可愛いはずですね。
可愛い子のことで、悩んだら損じゃない?
そんな思いから、看取りをもっと積極的に捉えられるように、このコラムを書きました。
因みに我が家は愛犬ピーチーの看取りに、とても満足しています。
[扉絵]りくさん(飼い主:りくたんママさん)犬を飼い始めた時、別れの時は遥か未来の話でした。
しかし、あっという間に楽しい時間は過ぎて、その時が――
子犬でうちに来たのは、つい昨日のことのよう。
愛犬を看取ってみて思うのは、看取りは良い思い出だったということ。
視点を変えれば、つらい思いって、無いんじゃないかな?
そんなことを考えた記事です。
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第2話|命を預かる本望
ペットの闘病は、全てにおいて飼い主の選択に委ねられますね。
治療をする/しないに始まり、どんな治療法を選ぶのかまで。
筆者の愛犬ピーチーの3度めの闘病は、『闘わない』という選択をしました。
他の選択肢はゼロではありませんでした。
しかし、敢えて闘わないことにしました。
「あれで良かった?」
今も時々自問をします。
しかし、それと同時に、闘わない決断を自分でしたことに対して、
『本望である』とも思っているのです。
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▶第2話への追記|別れのこと
我が家の愛犬ピーチーは、まるで自分の意志で決めたかのように旅立っていきました。
子犬でうちに来たときは、そんなり立派な別れをする事になるなんて、思いもしませんでした。
「ペットは飼い主にとって最善の時に逝く」
そんな言葉を、数日前に教えていただきました。
本当にそう思います。
犬は偉いですねえ。
愛犬には感謝です。
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第3話|生き様と、死に様について
愛犬が旅立った時、その別れ方を飼い主は想います。
良い別れだった? それとも良くない別れだった?
それは、良い一生だったのか、そうでなかったのか?
という意味も含みます。
一生に、良し悪しなんて無いのにね。
別れ方というものは、後で幾らでも変えられるんだと思うのです。
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▶第3話への追記|看取りのこと
安楽死の選択は見通しに対する見極めと、覚悟のセットだから、直面してすぐに結論を出すのは難しいですよね。
治療はきっと考える時間を与えてくれるものなのだと思います。
経過をみていれば、自然に方向性が決まるのではないでしょうか?
選択しなくていいなら、それに越したことはありませんしね。
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第4話|それは一瞬ではなく、連続した時間
看取りは、臨終への立ち会いが重視されがちです。
しかし別れは連続した時間であり、臨終はその一部に過ぎません。
飼い主が予感した瞬間から、看取りはもう始まっています。
自分らしく愛犬を送ることが、一番大切なのではないでしょうか?
最期の瞬間に立ち会えなかったとしても、悔やむことはない。
そんなお話です。
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あとがき
看取りとペットロス
筆者の愛犬ピーチーは、2半年前に天国にいきました。
別のコラムにも書いたことなのですが、別れはとても立派なもので、筆者は看取りにとても満足をしています。だからこそなのでしょうが、筆者はペットロスがとても軽かったように思います。
今もピーチーを思い出すと、胸の奥の方がチクリとするのですが、それは痛手では無くてむしろ我が子がそこにいた証として、快い痛みでもあります。
ペットロスを軽くすることが目的ではないのですが、満足のいく看取りは、結果としてペットロスを軽減してくれて、ペットとの別れはむしろ飼い主にとって、心の糧にもなるように思います。
ペットロスについては、こちらの記事にも書きました。
どうか皆さん、満足できるお別れができますように。
――高栖匡躬 ――●
作:高栖匡躬
解説:高栖匡躬
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闘病とペットロス
数字が語る犬の闘病
ペットが病気になると、意外に飼い主は誰にも相談することができず、孤軍奮闘の状態になりがちです。時には愛犬(愛猫)を病気にさせたのは自分なのではないかと、罪悪感を抱いたりして……
ちょっとだけ考え方を変えて見て。
あなたは一人ではないんです。
ようこそペットロス
ペットロスに悩む方は多いでようです。
誰もが経験することですが、”別れ”をどう捉えるかで、それは重かったり、軽かったりするように思います。
ペットロスは、必要以上に嫌うこともないように思います。
そんなコラムやエッセイをまとめました。
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こんなまとめ読みはどうですか?
ペットの食事は、一生をトータルで考えたい――
食べ物に関する記事のまとめ読みを公開しました。
食べ物に関するネット記事は、言葉の統一がされておらす、内容的も間違ったメッセージを発信しているものが、少なからずあるようです。
それらに警鐘を鳴らす意味で書いたのが、本記事です。
知識を得ようとして検索したのに、それが間違った情報じゃ困りますよね。
(内容)
1.闘病中は、大好物を守らなきゃ (全3話)
2.言葉の意味にもムラがある ~あらためて食を考える~ (全1話)
3.今の"食"が将来の幸せをつくる (全4話)