犬を飼うということ

Withdog 犬と飼い主の絆について

【偏食】意外に悪くはなかった強制給餌 ~侮れないペットの偏食(3/4)~ 【悩みに悩んでの決断】

龍馬の闘病記:偏食編(3/4)
【食べムラ/食い渋り/拒食】などと表現される場合もあります。

侮れない偏食_扉

撮影&文|Rikka
 

我が家の愛犬龍馬の偏食の連載、3回目です。

前2回では、腎臓結石の治療で療法食に切り替えたことが切欠で、龍馬が酷い偏食に陥っていくか経過を追いました。今回からはその解決編です。

きちんと食事をとらなくなって、色々試すもうまくいかない日々。
ネットを見ると、私以上に介護や闘病に尽力されている飼い主さんが沢山います。
そんな方々に比べて、私はなんで食事程度でこんなに悩んでいるのだろう?
そんな風に考えてしまい、自分のダメさ加減に落ち込むばかりでした。

不思議なことに、ペットの食事に関しては、自分の意見を主張して譲らない方がいらっしゃいますね。普段は温和なのに、食事の話になるとこだわりがすごい。

そうなんですよ。ネットで食事の話するのはちょっと怖いです。でも、今日はそんなお話です。

【目次】

 偏食について調べるのが辛かった

偏食について情報を集めると、調べている当事者を責めるような記事を沢山目にしました。問題解決になるどころか、ますます悩みは深まるばかり。

『偏食は飼い主が甘やかしたせい・しつけの問題』
『偏食ごときで悩んでるなんて甘い』
『強制給餌は可哀想なこと』
そんな厳しい意見やコラムを読むと、益々落ち込むばかりでした。

偏食は定義が曖昧なので、質問をする側も回答する側も、違う意味で話していて、噛み合っていないことが多いです。

確かにそんな風に思いました。

偏食は躾を間違ってそうなる場合もあれば、病気でそこに陥る場合もある。気まぐれで食べないだけで、躾で解消する場合もあれば、拒食に近くて命を左右しかねないものもある。その中間のパターンは無数にありますね。

我が家はその中間のパターンです。持病があるので、例え単なる気まぐれであったとしても、命に関わりかねない状態です。当事者にとっては緊急度が高いので、理由などは後回しにしたい気持ちです。

この頃は、私の悩みが最も深かったころです。
龍馬はご飯を嫌がって、笑顔が少なくなってしまいました。

そんな龍馬を見て、自分を振り返ってしまうのです。駄目だなと……

私は今、Withdog『犬を飼うということ』に寄稿をしていて、自分自身でもブログを持っています。しかしこんなダメ飼い主の私が、愛犬の記事を書く資格なんてあるのだろうかと思いました。

もう辞めた方が良いのではとまで、思い詰めていました。
まだまだ書きたい記事もあったし、ブログも記録の為に辞めたくない。しかし私は完全に自信を失っていたのです。

 

 解決は飼い主の気持ち次第

なぜ私がこれほど悩んだかと言うと、出口が見つからなかったからです。
理由や原因が分かっていれば、その解消のために頑張れるのですが、何をやっても効果がないと、目的と自信の両方を見失うのです。

あの時は本当に、色々と考え悩みました。そして迷惑が掛からないように、記事の寄稿はお休みさせてもらおうと、樫村 慧さんに連絡をしました。樫村さんはWithdogを主宰と共に立ち上げた方です。

しかし不思議なことに、私がその決心をしたことによって、見えなかった出口にぼんやり明かりが射すことになるのです。

事情を伝えた私に、樫村さんはとても温かい言葉をかけて下さり、励ましてくださいました。その言葉に勇気を頂き、一度はどん底まで落ち込んでいた私の気持ちも、だいぶ和らぎました。涙が出ました。

主宰にもありのままの現状をお伝えしました。それで私の心はまた少し軽くなりました。

主宰に相談をしたことで、これまでと違う意見ももらうことができました。過去に沢山の犬猫を見てきた、活動家の三毛ランジェロさんや、動物医療に詳しいオタ福さんからのアドバイスでした。

教えていただいたのは、拒食や、摂食障害の子に施す色々な手段です。具体的には母犬の母乳を使うことや、経鼻チューブや経胃チューブを利用する方法で、消化管内の消化酵素を増やすことと、腸内細菌を維持することに主眼がおかれていました。

結論からいうと、私はそれらの方法は行いませんでした。
アドバイスが役に立たなかったという訳ではありません。龍馬がまだそこまでの段階でないということを、私は知ったのです。

私は龍馬と私が置かれた状況は、最悪の(最末期の)ものであると感じていたのですが、どうやらそれは、私の視野が狭かっただけだったようです。

客観的な尺度でいうと、龍馬はまだまだ最悪の状態ではないし、もしも今後更に悪化したとしても、打てる手だてがまだ沢山残されているということです。

こんな風に考えていくと、万策尽きたように思っていましたが、まだまだやることは沢山ありそうに思えました。

一念発起した私は、偏食に関するアドバイスが広くもらえるように、Withdogで呼びかけてみていただけないかと、主宰にお願いをしてみました。

そこでツイートしていただいたのが、下記のカードです。

 

 経験した飼い主さんに意見を求めた

質問する個人が特定された内容ですと、中には厳しい意見も来る可能性を考慮してくださったのか、読者からのヘルプという形ですぐにWithdogには掲載していただけました。樫村さんは私に「表にでなくていいよ」と配慮して下さり、そのように告知してくださいました。

あの時にコメントくださった皆さん。とても温かいコメントの数々も、全て拝見していました。参考になりました。本当にありがとうございました。

そしてカードを作成してくれた主宰、頂いたコメント1つ1つに丁寧に返信してくれた樫村さんにも感謝しかありません。

落ち込んでマイナスになっていた私の心が少しずつ溶けていきました。あの出来事がなければ私はTwitterもサイトも辞めてしまっていたかもしれません――

 

 今の龍馬は

龍馬の画像

立花の写真

龍馬といえば、相変わらずおやつは食べてくれるので、ジャーキータイプのフードもトライしたら、1日だけ久々に自ら結構な量を食べてくれたのですが、翌日にはまた食べなくなりました。

加えてこのフードは、龍馬の身体にも合わなかった様で、その後も時々食べたのですが、与えた夜に吐くようになって来たので、使用は断念しました。

しかしこのフードは、偏食が酷い仔で身体にも合い、おやつなら食べるよという仔には、見た目ジャーキーそのもので、成分も配慮された総合栄養食なので、画期的な製品だと思いました。ご紹介をしておきます。

 もう一度、強制給餌へ

安定した自力給餌を待っていたら、いつになるか一向に先も見えないので、もう一度強制給餌にしようと、情報を探す事にしました。

色々と迷った末の選択。強制給餌に関しては色々な意見があることは知っての上のことです。私の心はもう以前のように、既成の考えには縛られてはいませんでした。他の方がどんな風に考えようと、強制給餌は解決方法の1つですし、経鼻チューブや経胃チューブになる以前に、もっと突き詰めてみても良い方法だと思いました。

強制給餌についてもう一度調べてみた

YouTubeには猫に強制給餌をする動画がいくつかありました。そこで気づきました。
皆さん、保定に何か巻いて動けないようにしている…!

私もブランケットで縛って保定したらいけるのでないかと思いました。
そこで、この方法で試してみることにしました。

極端な偏食の情報も再度集めた

併せて龍馬のように病気とは関係なく、おやつしか口にしなくなってるような、極端な食ムラの仔の情報はないか調べてみました。

すると、やはり似た悩みがある方はいるようで、拝見したブログの飼い主さん達も私の様に、病気ではないかと悩み、食事方法にかなり苦労してる内容でした。

特に参考になったのは、次の2人の飼い主さんでした。

結局、原因は分からないこともある

1人目の飼い主さんは、龍馬の様にある日突然食べなくなり、心配して病院に行くも原因がわからず、先生に様子見を促され、おやつなどで凌いでいたら、1か月くらいすると唐突にレトルトのフードならパクパク食べだしたという仔。

この仔は結局、食欲不振の原因はよくわからなかった様です。

強制給餌、最初は可哀そうだと思ったけれど

もうお1人は、仔犬から食べムラがある仔に、私がしたような団子状の強制給餌をしている飼い主さんの話でした。

最初は『可哀想だと思った』という心境が綴られ、『これしか栄養を摂らせる答えがなかった。病院に相談したらわがままではと指摘され、悩んだ末の給餌だった』と、私と同じ様な葛藤について書かれていました。

こんなに悩んでいるのは私だけじゃないんだ。どの飼い主さんも栄養を摂って貰いたくて、我が仔の為に決断していくんだと勇気を貰えた内容でした。

論より証拠で、強制給餌を始めてみた

保定しての強制給餌(縛って保定しての強制給餌)

こうして言葉に表すと強い表現ですが、実際に始めてみると印象が違いました。
今現在、龍馬は未だに自ら食べるのはおやつのみです。しかし強制給餌方法を私が学び、苦痛を与えずに給餌できる様ると、まずは飼い主として悩む事が少なくなりました。

心なしか龍馬も、私にあれこれして貰えるのが嬉しいようで、食事の時間になると、ワクワクした顔を見せる時もでてきました。

 

 この記事のまとめとして

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ネットの上には『強制給餌は可哀想』という意見があることは、記事の冒頭に触れました。しかし『可哀想』の定義は、今回の様に愛犬の命に関わる場合は、人それぞれの価値観、意見の相違もあり、認識は違ってくると思います。

私が見たところでは、強制給餌を実践している飼い主さんとその愛犬の様子は、『可哀そう』には感じられません。どの仔を見ても飼い主さんに目一杯愛されていて、その暮らしぶりは幸せに満ち溢れています。

愛犬が大事で大切だからこそ、飼い主さんが選んだ選択ならば、決して『可哀そう』というネガティブなものではないように思えます。

私は『食べることは生きること』だと思います。毎日、当たり前のように食べているときはそれほど意識しないかもしれませんが、老犬になって食が細くなったり、闘病を始めて食事に悩むようになると、それがいかに大切なことか痛感します。

ペットと暮らすということも、迎えた当初は躾したり苦労するかもしれないけれど、その後は出来る事が当たり前になってしまう。

トイレをしたり、ご飯を食べたり。元気に散歩する姿。そんな当たり前の出来事、日常そのものが出来なくなって思い知らされます。当たり前って、とても素晴らしいことなんですよね。

次回は、強制給餌のやり方について、具体的にまとめた記事になります。 


――侮れない偏食(3/4)・つづく――

文:Rikka
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今まで経験した闘病中の記録や出来事、かかりつけの病院探し、愛犬との生活に関することなど中心に書いています。
犬の管理栄養士の資格を持っています。食べる事は生きること。闘病中の愛犬に必要な栄養に関してのこと、正しい食生活をおくってもらいたくて取得した資格です。
犬の管理栄養士_詔書

――次話――

具体的な強制給餌の方法をお知らせします。

――前話――

まとめ読み|侮れないペットの偏食
この記事は、下記のまとめ読みでもご覧になれます。

週刊Withdog&Withcat
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。

――連載の1話目です――

 ペットの食事、関連の記事です

食べムラや偏食は、言葉の意味に幅があります。まずは言葉の意味をまず整理しましょう。

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