ろくすけの闘病記:癲癇(てんかん)10話

4月29日 ろくすけのご飯
――2016年4月29日――
ろくすけのご飯のパターンは、
朝6時 昼12時 夕方5時 夜①7時 夜②9時の一日5食。
回数は多いけれど、もちろん一日分を分けて与えている。
これはもともとは、とくすけがお腹空きすぎて、胃液を吐くのを避けるためだった。
今は――、てんかん発作はストレスが引き金になるということもあり、出来るだけ空腹時間を減らしたいと思って続けている。
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果たして老犬の胃袋に、いつも食べ物があるのはいかがなものか?
とも思うのだけれど 食べるのだけが生きがいなろくすけを見ると、やはりこのパターンはやめられない。
上の写真は、空になったお椀を凝視しているろくすけ。
「食べたばかりじゃろ、ロックオンしてもご飯は出てこんぞ!」
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ろくすけのご飯は、ずーっとドッグフードだった。
それがだんだんと、その上に生肉が乗り、サプリが乗りと、トッピング祭りになっていったのだ。
そんな矢先の血便、下痢、そして先生からの手作り食への変更指示。
いや――、人間もそうだけど、動物って食べ物で出来てるのね。
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手作り食にして変わったこと。
まず、うんちの量が激減。それから、うんちの臭いが激減。
ドッグフードの時、1日2,3回していたうんちは、固くなく柔らかくなく快便であった。手作り食にしてからは1日1回に減り、最初はちょっと固めだったのだが、今はちょうどいい感じ。
先人の知恵。
手作り食に変えたらまず、1ヶ月続けて便を見よ。――だそうだ。
「はい!」
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確かに食材を細かく切ったりする手間はあるけれど、人間が使う食材を上手く利用すれば、思ったより難しくない。
というか――、うちは難しくしてないというだけだけどね。
手作り食には負担は感じないよ
私が手作り食を負担に感じないでいられるのは 手作り食を勧める獣医の先生の本を読んだからだ。書いたのは、須崎恭彦先生という、その分野(薬に頼らない原因療法)ではとても有名な先生。
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私が好きなのは、この先生はドッグフードを否定しておらず、手作り食のメリット・デメリットをちゃんと書いているので、読んでいて疑心暗鬼にならないで済むところ。
愛犬の病気を心配する飼い主の、不安を煽るような言葉がなくて、終始優しい口調で書かれている。
――そう 飼い主は不安なんですよ。
――だからポジティブになれる専門家の言葉は嬉しい。
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手作り食にして良かったのは、なによりもろくすけ自身が、とっても美味しそうに食べてくれるところ。
今までのフードでもそうだったんだけど、いまはもっとだ。
おいしくご飯を食べた。そして今日も、てんかん発作のない一日が送れた。
素晴らしいではないか。
手作りハーネスもご紹介
今日は最後にもう一つ。
本章の1話(前々前回)で、立派なハーネスを紹介しておきながら、今更こんなことを言うのは何だけれど、実は今一番活躍してくれているのが、こちらです。
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きづ・あすか製、後ろ足サポートハーネス
要するに、お手製(笑)
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超不器用なもので、、お恥ずかしい縫い目をお許しくださいm(__)m
これが出動するのは、うんちの時。
そのとき、その姿勢になったとき、ささーっと、しれーっとお腹の下(後ろ足の付け根)にこれを通し、少し釣り上げるように支えると、「お?なんか今日は踏ん張れるな」とろくすけは自信回復し、すんなりトイレ終了~というわけです。
上の写真が、その姿。
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古いタオルと手ぬぐいを、棒状にして縫い合わせただけなので、惜しげもなく使えますし、足を通したりする手間もなく手早くサポートできるので、超実用的なんですよ。良かったらお試しくださいね。
さあ、トイレにGO!
――発作は続くよ(4/10)つづく―
作:きづあすか
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――次話――
次回はなんと、ろくすけに別の病気が発見されてしまいます。
手作り食を食べるようになって、調子が良いろくすけ。
でも、困ったことがある。
今度は、おしっこがダダ漏れに。
――久しぶりに、血液検査をしてもらおうか。
軽い気持ちで検査を受けたのだが……
なんと癲癇に加えて、『腎不全』が発覚してしまった。
――前話――
ろくすけ、明け方に発作。
徐々に回復するも、この日は違う。
うちに来てはじめての下痢。しかも血便だ。
度々のトイレ。しかもそれは、その後1週間も続いた。
医師からは、おかゆを食べさせよとの指示。
「おかゆ?」
実はそれが、後の闘病を変える。
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てんかんについて、もっと知るには
医学的な知識を交えて解説をしています。こちらもご覧ください。
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この記事は、下記のまとめ読みでもご覧になれます。
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。
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――この章の1話目です――
この年の初発作。前から2ヵ月持たなかった。。
発作は最初の頃の衝撃はないが、いつもアタフタで慣れることはない。
歩こうとするが、朦朧としてふらつくろくすけ。
”後ろ足ハーネス”が役に立っている。
私よ 平常心・平常心・・・
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――この連載の第1話です――
今日から、きずあすかさんの愛犬、ろくすけ君の闘病記を連載します。
病名は癲癇。ある日突然に発症しました。
「あの病態は、飼い主の心を乱します」
その言葉に、経験者の方は皆うなずくことでしょう。
初回は、闘病記を残す理由です。
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闘病に対する考え方を変えてみれば?
闘病に対する見方が変われば、掛ける言葉も違ってきます。
以下は、闘病に対する視点について書いたシリーズ記事です。
それは限られた時間を刻むこと
愛犬の闘病で悩む飼い主さんは多い。
それは見えない不安が、心にのしかかるから。
これからどうなる? いつまで続く? 医療費は?
見えないものは仕方ない。しかし、見えているものはある。
不安に怯えるのではく、どうか前向きに。
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出典
※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。