ここは『ハナちゃんの動物病院』(犬版)です。
こんにちは、私の名前はハナ。日光にある動物病院で、看板犬をやっています。ハナのママは、動物病院の院長先生なんだよ。すごいでしょ。
これから『ハナちゃんの動物病院』では、ママの病院にやってきた犬さんや、猫さんの診察記をお届けします。読み物として楽しめるように、分かりやすく説明していきますので、どうか楽しんで読んで下さいね。ペットが今病気でないという飼い主さんにも、きっと役に立つ情報です。
そうそう、ときどきハナの妹のコポーも登場しますので、よろしくね。
さて、今日とりあげるお話は、そのコポーで見つかった尿石症です。
尿石症の診察
我が家の新入り犬コポーと、同じ犬舎で生まれたお姉さん、ももちゃんが、尿石症で血尿が出たのだそうです。かわいそう~
尿石症になると、食事管理や定期的な尿検査が必要だし、尿石の種類によっては手術が必要だったりして大変です。でもどうか、頑張ってほしいです。
ハナのお友達、ブルテリアのあんこちゃんも、今尿石症で頑張っているというし、ハナの周りでは尿石症が多いのです。
そんなこともあったので、
「まさか、コポーは大丈夫かしら?」
と思って、尿検査をしてみたのですが――
結果は――
(尿スティックの一番下の緑色が左側の表でみると8)
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スティックでは血液反応はなかったのですが、尿沈渣の顕微鏡検査をすると――
なんと、赤血球がいっぱい(写真の丸いのが赤血球)。
よって、わずかですが、血尿であることが発覚。
まさかと思ってやってみた検査でしたが、
――まさしくこれは、尿石症であるとの検査結果です!!
念のため、レントゲンも撮ってみました。
オシッコが溜まってない状態で見た限りは、膀胱結石はないみたい。
だけど――、今は結石はないけど、このままじゃ危ないかもしれません。
よってコポーも今日から、尿石症用の処方食たべさせることになりました!!
今朝から、アレルギー用のフードに切り替えたばっかりだったのにね。
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大変だ~~~~!!!
みんなでがんばりましょうね!!
ももちゃんの姉妹犬の、ふじこ姉ちゃんは大丈夫かな?
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尿石症の代表的な症状は
血尿:必ずしも赤という訳ではありません。ピンク〜茶褐色などの幅があります。
頻尿:何度もオシッコに行きます。少量の尿を何度もする。
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読者の方とのQ&A
こんにちは~。
コポーちゃんも、検査されたのですね。
結石がなくても、治療食が必要なのですね。
体質とかもあるのですよね。
でも、どうして結石が出来たのか、原因を知りたいです。
慢性化するのでしょうか?
膀胱に結石があるなんて心配ですね
一番の原因は体質だと思いますよ
結石の種類が分かれば、予防の処方食を生涯食べた方が良いと思います。
食べないと、石がどんどん大きくなったり、次々と新しく石ができてしまいます
石になる前の結晶(細かい塩粒のようなもの)も膀胱粘膜を刺激して炎症の原因になりますし、 結晶が石へ成長します。
結石は、小さければオシッコと一緒に出てくることがありますから、それを成分検査してもらうといいです。
お水をたくさん飲んでオシッコの比重を下げるのも予防になります。
コポーも今のところ、結晶も結石もありませんが、pHが高いので、処方食でpHを下げていくつもりです。
頑張っていきましょう!
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ハナちゃんママからアドバイス
尿石症は、膀胱炎などの症状がでることで発覚します。
オシッコの回数が増えた、トイレの時間が長い、量が少ない、血尿となるなどが一般的な症状です
尿検査やレントゲン検査で尿石や結晶の確認をして診断されます。
膀胱炎だけでも辛いですが、オシッコがでない状態が続くと命にかかわります。
もし、尿石症と診断されれば、場合によっては手術が必要になることもあります。
まずは、膀胱炎の治療と処方食が必要になります。
水をたくさん飲むようにしたり、ストレスを減らしたり、運動をして肥満を避けることも大事です。そして、症状が改善されても油断せず、処方食を続けることと定期的な尿検査を忘れないで欲しいです。
生涯続けていくつもりで、頑張って下さい。
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【Withdogより】ここでご紹介したものは、病気を疑ってみる初歩的な知識です。もしもご家庭のワンちゃん、ネコちゃんに該当する症状があったら、すぐに動物病院を受診なさってください。
――いつもやさしい、ハナちゃんママの動物病院はこちら――
日光どうぶつ病院
ハナちゃんママが獣医さんになった理由は?
ハナちゃんが看板犬になった理由は?
【獣医師が犬を飼うということ】ハナがうちにうちにくるまで
▶ハナちゃんママ:犬 の診察記のご紹介
▶ハナちゃんママ:猫 の診察記のご紹介
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――次話――
【口腔内腫瘍】
飼い主さんでないと、気づけない病気
動物は本能で、自分の病気を隠そうとしまから発見が遅れがちです。
飼い主さんでないと、なかなか気付けない病気が色々あります。
例えば、口の中。しかしこれ「飼い主なら気付ける病気」とも言い直せます。
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この記事は、まとめ読みでも読むことが出来ます。
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ペットの闘病についてのヒント
闘病記は大切な情報源
ペット病気になった時、なかなか役に立つ医療情報が見つかりません。
通り一辺倒だったり、逆に専門的過ぎたり。
どれもこれも、現実的ではないのです。
そんな時に役に立つのが、飼い主さんが書き残した闘病記です。
飼い主目線での現実的な情報が有られることが多いのです。
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出典
※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。