ここは『ハナちゃんの動物病院』(犬版)です。
今日は肛門腺の炎症のお話ですよ。皆さん、肛門腺絞り、やってあげていますか?
肛門腺に溜まる分泌物は、定期的に絞り出してあげないと、炎症になることもあるんですよ。上手くできない方は、獣医さんにやってもらってね。
え? ハナちゃんはやってもらってるのかって?
失礼ね、そんなこと、女の子に聞くもんじゃないわ!!
おしりに気を付けて!
おしりが臭い・気にしている・痛がっている。
時々、そんな症状で来院するワンちゃんがいます。
肛門腺ってわかりますか?
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肛門腺(正式には肛門嚢)
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これは、肛門の両側にある袋状の臭腺で、強い臭いを有する分泌物がでます。
(正式には肛門嚢[こうもんのう]と言います)
自然に排出されていればいいのですが、肛門括約筋の発育が弱かったり、筋肉が弱ってくると自力で排出できなくなります。
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分泌物が溜まったり・なめたり、こすったりして細菌感染がおき、そして炎症や化膿、破裂が起きてしまいます。
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肛門腺の炎症
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痛いし、汚れるし、肛門腺からの分泌物と血液と膿の臭いが強烈です。
小型犬・肥満犬・老犬は、定期的に肛門腺をしぼってやる必要があります。
ちょっとコツは必要ですが、月に1回程度、絞ってあげると良いと思います。
やってみて下さい。
猫の場合は?
猫は犬にくらべると肛門腺が詰まりにくいと言われています。
肛門腺が無いとか、分泌物が溜まらないのではなく、ウンチをするときに一緒にでてしまうんですね。
でも、溜まりやすい子や、病気(炎症など)で肛門腺が詰まってしまっている子もいるので、そういう場合は定期的に絞ってあげる必要があります。
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そして、今日の看板犬、ハナ
子犬の時からきてくれるナナちゃんと。
ハナはいつも、えばっちゃうので、ナナちゃんは怖いみたい。
ごめんねぇ、ナナちゃん。
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どうしてもやり方が下手くそで、うちの子には毎回怒られます^^;
なので月1検診の時にやって貰うんですが、
もう1匹の子は自分で出しちゃうのか? お尻も臭わなければたまりもしないんですよ。
トリマーさんにも溜まってないって言われます。そんな子も居るんですね??
コメントありがとうございます。
定期的に絞っても、全く絞れないワンちゃんもいます。
自然にでているか、溜まりにくくなっているかだと思います。
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肛門線は定期的に絞っています。
トリミングをしてもらっているトリマーさんから、無いもしくは少しと言われ、その事を聞くと運動量が多い子は少ないと聞きました。
うちの子の運動量は多いからか、お尻をズル事もないのはそのせいかな?
コメントありがとうございます。
おしりに力が入ると、自然に排出されてしまうこともあるし、溜まりにくい子もいます。
定期的に確認していれば問題ないと思います。
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ハナちゃんママからアドバイス
ワンちゃん、猫ちゃんによって肛門腺の分泌物は量や色、形状もまちまちです。
活発な子、おっとりしている子、太っている子、痩せている子 、いろいろな条件で、分泌物の溜まりやすさが違います。
気にしてきたら確認するのはもちろんですが、定期的にしぼってみるの が良いでしょう。
うまくしぼれない時は、受診してみて下さい。
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【Withdogより】ここでご紹介したのは、病気を疑ってみる初歩的な知識です。もしもご家庭のワンちゃん、ネコちゃんに該当する症状があったら、すぐに動物病院を受診なさってください。
日光どうぶつ病院
ハナちゃんママが獣医さんになった理由は?
ハナちゃんが看板犬になった理由は?
【獣医師が犬を飼うということ】ハナがうちにうちにくるまで
▶ハナちゃんママ:犬 の診察記のご紹介
▶ハナちゃんママ:猫 の診察記のご紹介
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――次記事です――
【ニキビダニ】
痒くはなく、脱毛が広がって異常に気付く
今回はニキビダニのお話。
ダニにも色々とあって、ニキビダニは痒くないのが特徴です。
免疫力があると、寄生していても発症しにくいんですね。
脱毛が広がって、気付きます。
目や口の周りが多いので、気が付いたら、早めの受診を。
――前記事です(5話連続記事の1回目)――
【エリザベスカラー/ドーナツカラー】【避妊手術】
生後半年を過ぎて、そろそろ時期に
ハナちゃんの妹、コポーちゃんの避妊手術のお話。5話連続。
獣医さんが飼い主だと記録が妙に専門的で、それがまた面白い。
避妊手術の、回復の経過が分かります。
元気一杯でいたずら好きのコポーちゃん。
今日はおとなしいんだね。
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この記事は、まとめ読みでも読むことが出来ます。
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。
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――ハナちゃんの動物病院(犬)・初回の記事です――
【尿石症】
膀胱炎や、尿経路の結石による痛み
膀胱炎などの症状から、発覚します。
場合によっては手術が必要になり、命にかかわることもある怖い病気。
意外に多いし、予兆もあるので、気を付けてあげてください。
ペットの闘病についてのヒント
臨床現場から見た、良い獣医師の選び方
”良い”獣医師選びは、飼い主の責任でもあります。
目的は常に動物の病気を治すこと。
そのために獣医師は何をすべきか?
そう考えると、自然に”良い獣医師”とは何かが分かってきます。
現場を知るからこそ出来るアドバイス。
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出典
※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。