犬を飼うということ

Withdog 犬と飼い主の絆について

【肛門腺の炎症】肛門腺絞りは定期的にやってあげてください ~溜まりにくい子もいます~

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ここは『ハナちゃんの動物病院』(犬版)です。

今日は肛門腺の炎症のお話ですよ。皆さん、肛門腺絞り、やってあげていますか?

肛門腺に溜まる分泌物は、定期的に絞り出してあげないと、炎症になることもあるんですよ。上手くできない方は、獣医さんにやってもらってね。
え? ハナちゃんはやってもらってるのかって?
失礼ね、そんなこと、女の子に聞くもんじゃないわ!!

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撮影&文|ハナちゃんママ

 おしりに気を付けて!

おしりが臭い・気にしている・痛がっている。
時々、そんな症状で来院するワンちゃんがいます。

肛門腺ってわかりますか?

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肛門腺(正式には肛門嚢)

これは、肛門の両側にある袋状の臭腺で、強い臭いを有する分泌物がでます。
(正式には肛門嚢[こうもんのう]と言います)

自然に排出されていればいいのですが、肛門括約筋の発育が弱かったり、筋肉が弱ってくると自力で排出できなくなります。

 ●

分泌物が溜まったり・なめたり、こすったりして細菌感染がおき、そして炎症や化膿、破裂が起きてしまいます。

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肛門腺の炎症

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痛いし、汚れるし、肛門腺からの分泌物と血液と膿の臭いが強烈です。

小型犬・肥満犬・老犬は、定期的に肛門腺をしぼってやる必要があります。
ちょっとコツは必要ですが、月に1回程度、絞ってあげると良いと思います。

やってみて下さい。

 

猫の場合は?

猫は犬にくらべると肛門腺が詰まりにくいと言われています。
肛門腺が無いとか、分泌物が溜まらないのではなく、ウンチをするときに一緒にでてしまうんですね。
でも、溜まりやすい子や、病気(炎症など)で肛門腺が詰まってしまっている子もいるので、そういう場合は定期的に絞ってあげる必要があります。

そして、今日の看板犬、ハナ

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子犬の時からきてくれるナナちゃんと。
ハナはいつも、えばっちゃうので、ナナちゃんは怖いみたい。
ごめんねぇ、ナナちゃん。

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■読者からの質問1:
どうしてもやり方が下手くそで、うちの子には毎回怒られます^^;
なので月1検診の時にやって貰うんですが、
もう1匹の子は自分で出しちゃうのか? お尻も臭わなければたまりもしないんですよ。
トリマーさんにも溜まってないって言われます。そんな子も居るんですね??
■ハナちゃんママからの回答:
コメントありがとうございます。
定期的に絞っても、全く絞れないワンちゃんもいます。
自然にでているか、溜まりにくくなっているかだと思います。

■読者からの質問2:
肛門線は定期的に絞っています。
トリミングをしてもらっているトリマーさんから、無いもしくは少しと言われ、その事を聞くと運動量が多い子は少ないと聞きました。
うちの子の運動量は多いからか、お尻をズル事もないのはそのせいかな?
■ハナちゃんママからの回答:
コメントありがとうございます。
おしりに力が入ると、自然に排出されてしまうこともあるし、溜まりにくい子もいます。
定期的に確認していれば問題ないと思います。

ハナちゃんママからアドバイス

ワンちゃん、猫ちゃんによって肛門腺の分泌物は量や色、形状もまちまちです。
活発な子、おっとりしている子、太っている子、痩せている子 、いろいろな条件で、分泌物の溜まりやすさが違います。

気にしてきたら確認するのはもちろんですが、定期的にしぼってみるの が良いでしょう。

うまくしぼれない時は、受診してみて下さい。

【Withdogより】ここでご紹介したのは、病気を疑ってみる初歩的な知識です。もしもご家庭のワンちゃん、ネコちゃんに該当する症状があったら、すぐに動物病院を受診なさってください。

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 日光どうぶつ病院

ハナちゃんママが獣医さんになった理由は?
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こちらをどうぞ
【獣医師が犬を飼うということ】ハナがうちにうちにくるまで 

 ▶ハナちゃんママ:犬 の診察記のご紹介
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――次記事です――

【ニキビダニ】
痒くはなく、脱毛が広がって異常に気付く

今回はニキビダニのお話。
ダニにも色々とあって、ニキビダニは痒くないのが特徴です。
免疫力があると、寄生していても発症しにくいんですね。
脱毛が広がって、気付きます。
目や口の周りが多いので、気が付いたら、早めの受診を。

――前記事です(5話連続記事の1回目)――

【エリザベスカラー/ドーナツカラー】【避妊手術】
生後半年を過ぎて、そろそろ時期に

ハナちゃんの妹、コポーちゃんの避妊手術のお話。5話連続。
獣医さんが飼い主だと記録が妙に専門的で、それがまた面白い。
避妊手術の、回復の経過が分かります。
元気一杯でいたずら好きのコポーちゃん。
今日はおとなしいんだね。

まとめ読み|【犬版】ハナちゃんの動物病院 ②
この記事は、まとめ読みでも読むことが出来ます。

週刊Withdog&Withcat
この記事は、下記の週刊Withdog&Withcatに掲載されています。

――ハナちゃんの動物病院(犬)・初回の記事です――

【尿石症】
膀胱炎や、尿経路の結石による痛み

膀胱炎などの症状から、発覚します。
場合によっては手術が必要になり、命にかかわることもある怖い病気。
意外に多いし、予兆もあるので、気を付けてあげてください。

 ペットの闘病についてのヒント

臨床現場から見た、良い獣医師の選び方

”良い”獣医師選びは、飼い主の責任でもあります。
目的は常に動物の病気を治すこと。
そのために獣医師は何をすべきか?
そう考えると、自然に”良い獣医師”とは何かが分かってきます。
現場を知るからこそ出来るアドバイス。

 出典

※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。

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